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秋の社宝特別展「談山の宝刀」New!!

紅葉の季節です。多武峰の談山神社さんで重文吉平の小太刀が展示されています。 【公式】談山神社|大和多武峰鎮座

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10月支部鑑定New!!

1号 刀反り浅く中鋒、独特の肌合い、低い湾れに互の目を交え、物打付近焼き上がる。彫あり。 2号 薙刀この国独特の肌合いに匂い口締まる直刃、彫物。 3号 脇差片切刃造。身幅広く反り強い。詰む地鉄、湾れ互の目。 4号 短刀重 […]

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「工+藝」京都2025

11月15~18日まで、渉成園にて「工+藝」京都2025が開催されます。 東京美術倶楽部は日本の伝統、風土、美意識に根差して継承され、さまざまな表現と挑戦がなされている工芸に焦点をあて、2024年より「エ+藝」KO+GE […]

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大和物全身押形を採拓する

時代は鎌倉末期頃でしょうか、古い大和物の全身はちょっと久々。この時代の大和物の押形採拓は楽しいです。 この刀、両チリの棒樋に添樋がありますがこの場合、刃、添え樋の角2本、鎬筋、棒樋の角2本、棟角、庵と、僅か3cm幅の外形 […]

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新作長剣

3尺6分の新作の剣の内曇り。下地後かなり期間が空き、下地の苦労はほぼ記憶になく。。覚えていないのは時間のせいではなく、苦労は記憶に残らずただ経験として身体に刻まれるだけという研師としては大変都合の良い体質のおかげです。こ […]

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スキャナを買い替え

押形のスキャンに使っていたA3スキャナーの具合が悪く。取り込んだ画像の両サイドの色が暗くなり、分割画像が繋がらず色調整に掛かる時間が酷い。フォトショスキルが高ければこんな作業は簡単なのでしょうが。。本能寺宝物館に展示中の […]

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全身押形の採拓

最近採拓した全身押形、山城物生ぶ在銘鎌倉中期太刀、山城物鎌倉末期在銘短刀、越中物無銘刀(金象嵌)、越中物在銘短刀、古備前折返銘太刀、無銘青江、年紀入倫光、末手掻在銘短刀、新刀焼け身の研ぎ身、吉岡一文字刀。(重文3,重美1 […]

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昔の研ぎ

しばらく前に古研ぎで錆が各所に発生している刀を2口、太刀1口を研がせて頂きました。(室町末期、室町中期、鎌倉末期)その研ぎが私の大師匠で永山研修所出身の内山一夫先生の研ぎであった事が判明。内山先生は奈良県の無形文化財保持 […]

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硬い刀

互の目の現代刀と中河内を差し込み研ぎで仕上げました。どちらもかなり硬い刀。現代刀の方は刃に内曇りが効きづらい。中河内の方はまたちょっと違う質ですが硬さは同等。私の場合こういう硬い刀の方が差し込みは上手く仕上がります。

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砥石を試す(内曇りと細名倉)

その後さらに30丁、さらに50丁ほど試しを。結局目当ての研ぎ味の石は見つからず終わりました。 せっかくなのでもう何十年も気になっている細名倉についても。20代の頃は中名倉と細名倉は天然を使用していましたが、いつ頃からか人 […]

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銘鑑

私の場合ですが刀関連書籍で一番よく使うのは、重刀・特重図譜、刀剣美術、そして日本刀銘鑑です。重刀図譜や刀美は何かの調べ物でひたすら探してザーッと見るだけの事が多いですが、銘鑑は開くと時間を忘れちゃいますね。日本刀銘鑑 | […]

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砥石を試す

倉庫から持って来たそれらしい石は全部だめでした。今回は棚のも含め60丁ほど試しましたが全部違う。 そりゃそうなんです。見た目も引き味も、ずっと避けて来た石を探しているわけなので。元々なんでも使ってみるタイプでしたが、阿部 […]

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砥石を試す

ちょっと久々に倉庫をガサガサ。ご近所さんの大門研師に教えてもらった砥石が無いか探します。 9割以上が昔買った物ですが近年の石も3、40キロ程度ありました。 それっぽい砥石を試します。この様に試すのは久々。こんな刺激をもら […]

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9月京都府支部入札鑑定

本部から。 1号 太刀(刀?)少し細身。少し反る。棟先2寸ほぼ直線、先1寸棟角僅かに内。大大板目。錵が強い直ぐ調の刃で大板目が刃に入り刃肌となり、錵筋等複雑に働く。腰をかなり長めに焼き落とすも熱による後天的な物に見える。 […]

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BECOMING LED ZEPPELIN

夜遅くに一度しか上映していないのですが、流石に行かないと。IMAXが凄いとの事で確かにそうなんですが、我々世代の田舎人はデカいスピーカーの音圧を感じて育っていて、イヤホン世代の人とは違う感想かもです。でも凄いですIMAX […]

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姿(追記)

在銘の末手掻短刀と備前貞治年紀寸延の全身押形を採拓。以下末手掻の簡単な調書。 刃長27.1㎝内反り元幅20.9(22.4)mm元重6.3mm茎最厚7.0mm 平造り、三ツ棟(中筋細い)。寸の割に身幅狭く、重ね厚く、全体に […]

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享保名物全身

本日は出先にて相伝某享保名物の全身押形を採拓しました。出先での採拓は失敗が許されずですが、万一に備え紙は何枚か準備して行きます。今回は全長等数値データがあり位置決めも事前に出来ますので現場での作業もスムーズに。先日来複雑 […]

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棟の線

また押形ですが・・・。私は昔お教え頂いたやり方で、庵の頂点の線は棟角でとります。その線を区から横手付近までとって一旦紙を外し、上下逆にしてまた棟角に当て先端に結ぶ、そのやり方です。これを短刀でも同じ様に行ってきましたが、 […]

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新作写しもの

本能寺大寶殿宝物館にて開催中の「武士の表道具とその価値展」。全身押形の展示に吉田正也刀匠の「太刀 銘 正也 令和七年春(山鳥毛写)」を使用させていただきました。 「山鳥毛写し」と呼んでよいのかどうか、ご本人に確認していま […]

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出張にて全身採拓

某享保名物の全身押形を採拓。出先でとる場合、所載品などは事前に練習してから臨む事も度々です。 山鳥毛の時は適当な刀で外形をつくり、過去の押形を参考に幾つかのバージョンを試しました。しかしこれ、ゼロ状態で臨むよりは多少慣れ […]

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諸々

古備前の在銘の全身押形採拓。越中物短刀全身押形下書き。普段は下書き無しでいきなり墨入れが多いのですが、今回は短刀片面の下書きで二日かけてしまった。ご近所さんの大門研師に地砥をお借りして引く。私は結構色々試すタイプの研師だ […]

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「武士の表道具とその価値展」本能寺大寳殿宝物館出陳刀

本能寺大寳殿宝物館で開催中の「武士の表道具とその価値展」。主な展示刀10口分につきまして、刀剣と合わせ、見どころ解説付き全身押形パネルを設置しています。  展示例 ・太刀 銘 石州出羽住直綱作(重要美術品)        […]

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「武士の表道具とその価値展」本能寺大寶殿宝物館

9月6日より、本能寺大寶殿宝物館にて「武士の表道具とその価値展」が開催されます。 展示刀は以下の通りとなっています。  太刀  銘 石州出羽住直綱作(重要美術品) 小太刀  銘 国行(来)   刀 無銘 延寿(重要刀剣) […]

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古い太刀

代を重ねる某工の現存品中最も古い時代の太刀があった。凄過ぎた。

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再刃色々

再刃の重刀も複数あります。ざっと探すと以下の物が。(全て「再刃」としたうえでの重刀指定です)  第20回 太刀  銘 備前国長船住左近将監長光造 正応二年巳丑年六月日(集古拾種所載) 第21回 短刀  銘 行光(享保名物 […]

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再刃のこと

そういえば先日、南北朝期在銘寸延で再刃と思われるものの全身押形を採拓しました。以下簡単な調書。 刃長34.3㎝反り0.6㎝元幅31.0(31.5)mm元重6.0mm茎最厚6.6mm 平造り、丸棟、身幅広く、反り付く。目釘 […]

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再刃のこと

そういえばマーティンが、ヨーロッパには再刃の日本刀が非常に多いといっていました。彼がいうには、日本国内では売り難い再刃刀をヨーロッパに出した時代があったのだそうで。そういう事もあったのかもですねぇ。。おかげで彼の再刃を見 […]

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再刃のこと

今まで何本の再刃に出会って来たでしょうか。20本や30本ではない事は確かですが、何本かは不明です。そして再刃と認識せずに出会った再刃刀もかなりの数にのぼるでしょう。もしかしたらそちらの方が多いのかも知れません。。 昨日の […]

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枯らし

多分15年以上前、拵入り短刀を再刃してもらった事がありました。結果は切っ先付近の鉄が悪く、その部分は焼きが入らず。そして反りが変わったため、刀身の三分の二程度までしか鞘に入らなくなりました。再刃したらどんな地刃になるかを […]

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無銘南北朝期寸延

無銘の平造り脇差の全身押形を採拓。 刃長33.95㎝反り0.5㎝元幅31.8(32.8)㎜元重4.8㎜茎最厚5.4㎜248g平造、三つ棟。重ね薄く、身幅広く、寸が延び、少し反り、ふくら先枯れて鋭い。生ぶ茎、茎極短く、元来 […]

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再刃

再刃と判定される刀は減っていると感じます。昔の判定は厳しかった。。昔は良かったとか苦労自慢とかその類の事を言うつもりはないですが、昔は厳しかった。 以前某所で昭和に再刃と判定された在銘の太刀を見ました。が、私には再刃に見 […]

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藤島2

藤島刀工を銘鑑でみると以下の通り。結構居ました。私が藤島と認識して見た事があるのは友重だけかも知れません。「藤島」とのみ切る物も相当数存在し、それはよく見ます。また実際の切銘は「藤嶋」で、協会も以前は「嶋」と「島」の使い […]

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藤島

古刀期の加賀国には藤島一派が居ます。一派とは言いますが、では誰がいる?と考えてもパッと出てくるのは友重ばかり。しかし先ほど銘鑑で見ると友重以外にもかなりの掲載があったので、それはまた後日。 さてその藤島の刀ですが、私はや […]

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保昌と南北相州物

が特にどうしたという訳ではありませんが、保昌と相州生ぶ在銘南北年紀と、広光寸延びの全身押形を採拓。南北年紀の物は小太刀。まだ採拓中で片面の5割程度。かなり激しい皆焼ですが、「基調は大倶利伽羅広光に似ているかも」と大倶利伽 […]

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閑谷神社の長谷部国信太刀

また気になり、今朝改めて調べると簡単に見つかりました。以前もデジコレ見てたはずなんですが・・・。 MUSEUM136に寒山先生による詳細が。『長さ88㎝、反り2.9㎝、元幅3.28㎝、先幅2.28㎝、鋒長5.75㎝茎長2 […]

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長谷部

先日在銘長谷部某短刀の全身押形を採拓。いつもの長谷部らしい白く肌立つ地肌です。白熱灯で見ながら、差し表は刃棟が柾がかるのではなく完全な柾なので少し疑問に思いながらも、時間も無い事だし・・・これも有りかとそのまま進めました […]

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色々拝見

肥前忠広献上銘拝見。献上銘はちょっと久々。極端にタガネが太いタイプではないが、国の右、藤の三本線、広の菱点など初代献上銘の典型です。肥前刀は今まで一体何本拝見してきたでしょうか。研磨だけでもかなりの本数になりますが、手に […]

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久々に朱をすり押形に朱書を入れました。朱書きはそれ程多いものでもなく、押形に入れる事も少ないです。朱で文字を書くと下手字でも結構上手く錯覚出来るので楽しくて。で今回は珍しく軸装前提なのですが、誤っていつもの水性色鉛筆で輪 […]

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7月入札鑑定

1号 刀少し短めの刀。反り頃合いに重ね薄めで手持ち軽い。地鉄は詰むも少々肌立ちあり。棒映り状の箇所があるも白けが強く、腰元平地に土落ち風で不規則な飛び焼きと映り気。刃文は焼き頭が揃い気味の互の目。形状は不規則で吉井ほど整 […]

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後祭

”後の祭り”じゃなく”祇園後祭”の事です。ずっと忙しくバタバタで、今年は宵山や山鉾巡行などのニュースやネット映像すら見ていなくて。気が付けば、もう後祭の巡行間際。様々役割も増え忙しくなる年齢で、ここ数年は研磨に使える時間 […]

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寸尺変換

先ほどUPした寸尺変換ページ。計算機だと例えば2尺3寸5分を㎝に直す場合10回タップですが、変換ページだと5タップで済みます。アプリも案外面倒だし、沢山変換する方はブックマークして使って下さい。

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刀剣専用寸尺変換ページ

寸(合計)→ センチ 変換 センチ → 寸尺 変換

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練習終わり(ほんとに)

古い差し込み研ぎの刀が出て来ました。各条件から幕末、明治・大正・昭和初期頃の差し込みと思われますが保存が良く、打ち粉等のヒケも少なく状態良好。片面を残したまま反対面で様々実験を。考えられる事はやり尽くしましたが再現出来ず […]

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入札鑑定

今回は本部から。 1号 太刀 長寸、板目で肌目目立つ。働く綺麗な直ぐ調刃、腰元の刃に潤み。古いところに入札。 2号 短刀 僅かに反り。特徴的な映り、錵る刃。鎌倉時代末期某工に入札。 3号 太刀 中鋒、全身映り、直ぐ調に特 […]

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8口まで完了

予定の10枚の内、8口分まで完了しました(1枚は現在本能寺宝物館にて展示中)。あと2口はどんな御刀かまだ分かっていませんが、とりあえずこれが終わって寂しいので次を楽しみに待ちます。 ところで、紙が無い。現在使用中の紙は、 […]

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その後も

その後も夜中にせっせこせっせこ押形を描いています。刃の働きも猪首風鋒も帽子もカッコいい。

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久々に

昨日の刀の全身押形は完成。別で数日間進めていた全身は久々に失敗し、ゼロからやり直しです。数年に一度、どうにもならなくなってやり直す事が。10枚全部濃い画風で揃えようと思っていたのですが、やはり心配していた通りダメでした。 […]

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重りを減らす

押形の事ばかりですが・・・。先日のブログに書いた10枚とは別ですが、全身押形を重りを減らして採拓。近年、下の画像の様に多数の重りを使って採拓していましたが、それが良いと思っていたわけではなく、あくまで”流れ”でやっていた […]

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濃く描く

訳あって10枚制作する事になった全身押形ですが、今回はかなり濃く描きます。ただこの後の2枚がこの濃さだとどうなるか不明の作風で。本来、明るい刃は濃く描き沈む刃は薄く描くのが正しいのでしょうが、そればかりでもないのが押形だ […]

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支部入札鑑定

今回は当番で判者と解説でした。 1号 太刀  銘 清綱(重要刀剣)2号 短刀 無銘 行光(重要刀剣)3号  刀  銘 肥前佐賀住国広4号  刀  銘 正利(坂倉関)5号  刀 無銘 延寿(重要刀剣) 1号清綱太刀 2号行 […]

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「錵の宙 刀鍛冶 晶平の世界」

あべのハルカス近鉄本店11階、美術画廊にて川﨑晶平刀匠の個展「錵の宙 刀鍛冶 晶平の世界」が開催されます。 ・会期 令和7年5月14(水)〜20日(火)・ギャラリートーク 5月17、18日 午後1時~ あべのハルカス近鉄 […]

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無題

市役所前に用事で行ったのでちょこっと本能寺さんにお邪魔して、押形を見て来ました。やはり私は押形が大分好きで。普段押形を複数並べて見る事もないですし、十数枚が整然と並ぶ様は「綺麗やなぁ・・」と、ずっと見ていられます。自分で […]

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太刀など

新刀丁子全身押形を採拓。 濃くせずしゃりりと描くとそれなりに早く描けるので刃文は表裏を丸1日で完成。(茎と全身輪郭は前夜)この速度で採拓出来れば出先で一文字等でもなんとか。 研ぎ場にて鎌倉末期生ぶ茎太刀を2口拝見。一つは […]

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4月支部鑑定

今回は熊谷和平先生。全部鎬造脇差6口。 1号 脇差1尺7寸程度か。反り尋常。新刀互の目乱れ。半丸形。腰開かずリズムあり。地鉄少々弱め。直ぐに小丸。微妙に固く止まる。 分からんので津田助広初期銘と入札。 2号 脇差同寸程度 […]

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「工人の軌跡」写真展

いつも写真を撮っていただいている、写真家の長谷川佳江さんの写真展が開催されます。毎度毎度、動きも単調で同じ作業にしか見えないでしょうし、申し訳ないなぁと思いつつ。。それでも我々職人の一瞬を写し出し、形にしてくださっていま […]

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大磨上げ無銘の全身押形をとる

鎌倉時代末期の大磨上げ無銘刀。無銘ですが、適度な硬さの石華墨で鑢目をなるべく潰さぬよう、朽ち込みを埋め過ぎぬよう、時間をかけて丁寧に擦りだします。しっかりと時間をかける事で紙に墨がたっぷりとのり、深い黒味と艶が生まれます […]

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太刀の全身押形を採拓する

新作丁子の太刀、山陽道鎌倉末期生ぶ在銘太刀、生ぶ在銘来国行太刀、生ぶ在銘来国俊太刀の全身押形を採拓。全身押形でもやはり生ぶ太刀は格別で好き過ぎる。木屋押形を残した研師達も必ず同じ気持であったろう。

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『歴史と学ぶ日本刀展』本能寺大寶殿宝物館

本能寺大寶殿宝物館にて「歴史と学ぶ日本刀展」が始まりました。上古刀から現代刀までの名刀が並びます。刀装具では折紙付の名品や出土の倒卵形鐔も展示されています。 ・上古刀           (奈良時代) ・太刀  銘 正恒 […]

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延寿の帽子(2)

先日の支部鑑定で金象嵌銘の延寿国時(重刀)が出題されました。3月京都府支部入札鑑定 | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 「1号刀、身幅広め、重ね尋常。中鋒。鎌倉末期から南北の造り込み。地鉄詰み気味。鎬寄り映り気。全体に […]

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延寿の帽子(1)

第67回頃までの延寿派重刀・特重指定品中(一部重文重美含む)、刀・太刀の帽子の調書。(無銘は伝含む) 無銘延寿 ・焼き深く表は乱れごころ、裏は直ぐ調となり共に先小丸・大丸ごころに返り浅い・直ぐに大丸返り浅い・直ぐに小丸先 […]

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特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」

大阪歴史博物館で開催される『特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」』。いよいよ明日4月4日からです! 刀匠会YouTubeチャンネルにて、各刀匠さんの紹介動画がUPされています。 全日本刀匠会You […]

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3月京都府支部入札鑑定

1号から古い物順とのこと。1号は大磨上げ重刀。あとは在銘で5も重刀。 1号 刀身幅広め、重ね尋常。中鋒。鎌倉末期から南北の造り込み。地鉄詰み気味。鎬寄り映り気。全体に白ける感。直ぐ小湾れ、小錵。食い違い。二重刃がかる箇所 […]

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「日本刀1000年の軌跡」出陳刀発表

大阪歴史博物館で開催の『特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」』の展示品が発表されました! 特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」出品一覧・展示替リスト こんなに多数の現代刀匠 […]

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「全日本刀匠会創立50周年記念祝賀会」のご案内

4月19日、KKRホテル大阪で開催される祝賀会にまだ空きがあるそうです!夕方5時半から開催。全国の刀鍛冶さんや各職方と立食パーティーでの交流会です。私も参加させて頂きます。ご応募よろしくお願いいたします!! 日時 : 令 […]

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特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」

『大阪歴史博物館では、令和7年(2025)4月4日(金)から5月26日(月)まで、6階特別展示室において、特別展「-全日本刀匠会50周年記念-日本刀1000年の軌跡」を開催します。 鎬造しのぎづくりで反そりのある美しい日 […]

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偽鞘書

以前拝見したり研磨した刀でその後重刀指定を受けた数口。流れ流れて偶然再会すると、当時は無かった鞘書がある事に気付きました。初見時既に故人の著名な人物の鞘書きが重刀指定後に書かれており、100%偽鞘書という事になります。こ […]

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野尻にて

帰郷につき、上平主税の墓所を探してきました。 この集落の上方の山中にあるはず。(マウスをドラッグすると360度見られます)畑仕事をされていた方にたずねると親切に色々教えて下さり。「中井庄五郎さんのお墓はあるが・・・」と、 […]

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最近の

最近のお仕事で記録していた物を幾つか。(押形採拓だけの物も一点) 鎌倉末期刀、重ねが大変厚く鉄味のよい茎。 良刀。魅力的な地鉄は働き豊富になる。 鎌倉前期太刀。小錵。 鎌倉末期生ぶ茎太刀。 焼きの高い丁子太刀。 少々複雑 […]

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色々拝見

生ぶ茎在銘の来国俊。古い研ぎのまま新たに発見されたもの。二尺六寸。茎の反りもそのままで大変貴重。国行太刀。来。茎の保存状態が最良で銘字鮮明。この期の太刀は重厚感が凄い。備前国長船住左近将監長光□、正安年紀の小太刀。二代長 […]

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「信長が愛した刀とその時代の刀剣展」

本能寺大寶殿宝物館で開催中の「信長が愛した刀とその時代の刀剣展」の展示品を幾つかご紹介します。 刀 銘 薬王寺(重要刀剣)永享頃、三河の薬王寺一派の作品です。薬王寺派の作品は現存数が少なく私も研磨した事はありません。同派 […]

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京都支部入札鑑定会

今回は本部から。 1号 太刀 日本海側で古い所だと思う。いつものイメージよりスマート。 2号 太刀 多分15年ほど前に本部から来た太刀だと思う。 3号 刀 反り強めの末古刀。刃縁が働く中直刃。大変良い地鉄だが肌を荒く研い […]

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上野の博物館

先日上野の博物館で小竜景光を見て感動してしまったので、その後景光を調べてみたりゴソゴソと。景光太刀は重文他手持ちがズシリと重い名品を幾つか研磨したり拝見してきましたが、この名品刀絵図聚成の小竜景光の解説の通りだと思います […]

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刀袋(刀バッグ)

諸々の用事で移動。 久々に国宝小龍景光を見ました。今までで断然、今回が一番よかった。こんなにもパワーがありましたか。凄い景光は幾口か拝見したり研磨をさせて頂く機会も度々でしたが、これは別次元の存在です。各書でどのような解 […]

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京都支部新年入札鑑定

新年の入札鑑定会は新年会も兼ねており時間の都合もあって、1本入札で行います。ただ初心者さんには通常の1本入札ではハードルが高過ぎるため、1~5号刀それぞれに3工づつ記入し、提出は一度のみという手法で。普段とは違う思考とテ […]

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新時代の山城鍛冶―三品派と堀川派―

京都国立博物館では現在「特集展示 新時代の山城鍛冶―三品派と堀川派―」が開催中です。堀川物と三品派作品が主な展示となっています。 研磨をさせて頂いたものも多数出陳されていますが、寺社御所蔵のものを除き手元に押形記録がある […]

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ナイフを

お正月なので普段使いの刃物としてナイフを買いました。いったい年間幾つの荷物をナイフで開封するか分かりませんが、かなり頻繁です。研ぎの道具を作ったり何かを削たり、日々刃物を使います。刃艶を切る用の小刀を使う事もありますが、 […]

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信長の愛した刀とその時代の刀剣展

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 新年1月7日から、本能寺大賓殿宝物館におきまして「信長の愛した刀とその時代の刀剣展」が開催されます。展示刀剣は下記などです。  刀  銘 日州古屋之 […]

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再刃

今年も、再刃の刀、或いは再刃と思われる刀、再刃とされていないが個人的に絶対再刃だと思う刀、また、再刃といわれているが個人的には再刃では無い可能性を感じる刀など色々見ました。昔に比べ再刃判定は断然甘くなっていると感じていま […]

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12月入札鑑定

1号 太刀・刀反る。差し込み。地鉄は古く見える。腰少々荒れ。映り強い。若干角ばる互の目が全体に。片落ち風でもあり、少々逆がかる風も。腰の房は細かく中程にかけて大きくなる。柾気無し。映りは焼き頭から上がる。古く見えるが、差 […]

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応永太刀

備前物、応永年紀、生茎の太刀を拝見。刃長二尺三寸七分、反り一寸一分。重ねは約8ミリ。とにかく減っていない完璧な太刀です。上身はもちろんですが、茎の良さに驚きました。備の直ぐ上に太刀鐔の跡がありますが、それ以外は非常に状態 […]

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末備前

度々書いた事がありますが、末備前にはあまり関心がなく今まで来てしまいました。何故という理由は分かりませんが、”大和物が好き”、みたいなものだと思います。特に理由はないです。あ、一つ上げるならば、戦国武将好きじゃないからか […]

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刀の撮影

色んな経緯があって、大阪南堀江にある「STUDIO GIVE」さんにお邪魔して、カメラマンの野田正明さんによる刀の撮影を見学させて頂きました。詳細は書きませんが、やはりプロの”こだわる”仕事は凄いですね。とにかく何から何 […]

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古青江

古青江の守次×2,為次、貞次、包次、行次、無銘古青江と妹尾行国を鑑賞。古青江の地鉄は縮緬肌と呼ばれる独特の風合いが特徴で、誌上鑑定では「独特の肌合いを呈し」などの様に、暗に縮緬肌と分かるワードで古青江へと誘導されるため、 […]

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入鹿(2)

近年新たに出現した入鹿短刀の押形を採拓させて頂きました。もしやと思い調べてみると光山押形に掲載の御品でした。尊い。 以下所見。 短刀 銘 □鹿住藤原實□(入鹿住藤原實綱:光山押形所載)刃長 25.5㎝(八寸四分二厘) 僅 […]

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入鹿(1)

入鹿庄ご出身の方から、紀州鉱山で採掘された鉱石を頂戴しました。なんとお父様が紀州鉱山の職員をされていたそうで。この地域からは様々な鉱物が採れ、紀州鉱山では銅鉱石などが採掘されていたそうです。入鹿鍛冶が好きな私は入鹿に所縁 […]

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馬手指(二)

「法隆寺西圓堂奉納武器」の図版に載る馬手差拵を数えてみましたら、鞘だけの物と拵全体が残るものを合わせると18口ありました。(西円堂に残された刀剣類は総数6500口ともいわれますが、図版に載る拵(鞘のみ含め)は300に満た […]

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馬手指(一)

某刀屋さんの動画で柄曲がり(振袖茎)の短刀や馬手指(右手指)についての内容がありました。馬手指とは、体の左側ではなく右腰に差す物といわれている腰刀の一つです。馬手指拵の現存品は少なく、その使用法についての記録も少ないこと […]

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日刀保京都府支部入札鑑定会

今回は当番でしたので以下の鑑定刀にて入札鑑定を行いました。 1号 太刀 無銘 綾小路     (重要刀剣)2号 脇差  銘 越中守正俊   (重要刀剣)         寛永三年八月吉日3号  刀  銘 左行秀(花押)  […]

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押形の定規を

使っていた定規があまりにみすぼらしかったので新たに作りました。 刀身に定規を触れさせず、刃文の高さを測りながら同じ高さの刃文を描くことが出来ます。また定規を横に動かしながら位置決めして行くことで、互の目や谷の幅などを正確 […]

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押形の定規

最近も時間を作り、押形作業は行っています。近いところでは、大道、寿命宗吉、古金剛兵衛、国貞系大阪新刀、越中、繁慶、紀州末古刀、肥前吉房、古青江行次、古備前信光、包永、包清、左文字などを。長年押形を描いていると刃文の調子と […]

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繁慶研磨

某コレクションの繁慶を研磨。近年たまたま繁慶を見る機会が多く、7,8口拝見したでしょうか。繁慶というと則重の松皮肌の様な大板目肌立つイメージを持つものですが、実際はそればかりでは無い様で、近年拝見した繁慶の多くはよく詰ん […]

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破天荒女

数年前85歳で亡くなった伯母は若いころ女優さんでした。私が知る伯母は、とにかく華がある”東京のおばさん”。いつも知的で明るく、冗談を言っては軽く踊って見せてくれる人。小さいころから”伯母さんは女優をしていた”とは知ってい […]

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硬い末古刀

硬い末古刀の仕上げ。とにかくひたすら硬く、内曇りが効きづらい。こういう刀は地肌が良く出る事が多く、今回も細かく地沸が付き、シャキッと簡単に晴れる。ただ刃艶が効かないのでよく選ばなければならず。刃文もとりとめのないもので、 […]

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古い差し込み研ぎを拝見2

少し前、過去何度か拝見している刀ですが、差し込み研ぎで有名な研師が研いだものを久々に拝見しました。古い研ぎ。多少のヒケや曇りは有るが状態は良好。色々考えながらじっくりと何度も拝見。とにかく上手い研ぎで、以前拝見したときの […]

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『「愛宕山は砥石山」愛宕山砥石を知る人々の証言』

『「愛宕山は砥石山」愛宕山砥石を知る人々の証言』DVDをお送り頂きました。“日本刀”は、愛宕山周辺を始めとする京都産天然砥石が無ければ完成しません。現在我々が刀の美しい地肌や刃文を鑑賞できるのは、 […]

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大和金房研磨

しばらく前、錆身で極一部に光る箇所をみる刀がありました。僅かに覗く地刃からは錵の明るい激しい出来が確認できます。身幅は4㎝以上あり、鎬が高く、長寸、超大鋒の豪刀。無銘で長い茎。茎の錆は浅くまだ全体に銀色味を残し、新々刀の […]

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玉置神社に

ちょっと久々に玉置神社に。写真は玉置山の道中から。世界遺産になって以降参拝者が増え、山道に慣れない運転者も多く対向車に注意しないと危険です。この日も前後輪とも脱輪している車が。。 最近は「呼ばれなければ辿り着けない神社」 […]

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肥前吉房研磨

新刀期、肥前刀の数は圧倒的ですが、その殆どは忠吉忠広、正広行広です。それに次ぐのが忠国や宗次などでしょうか。過去に吉房を研磨した事はなく、手に取るのも初めてだと思います。元は錆身。肥前の丁子で現在内曇り。もう古刀ですね。 […]

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末古刀短刀窓開け

錆身の末古刀在銘短刀の窓開け。刃長6寸4分。元重7.7mm。末古刀によくある上身が小振りなので茎がやけに大きく見える短刀。 一般に短刀を押形にする場合、刃区に対し棟区側がかなり深い押形になります。それは、棟区の深さに加え […]

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減っていない刀

鎌倉末期の著名工の弟子といわれる刀工の、新出現の在銘短刀を研磨。在銘の品は僅かしか確認されておらず大変貴重な品。奇跡的なレベルに研ぎ減りが少ないため、刃区棟区とも非常に深い。一般に流通する古い物の場合、基本的には研ぎ減っ […]

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短刀研磨

鎌倉時代末期の備前物在銘短刀の研磨。中直刃ですがそれなりの研ぎ減りがあり、腰と先の刃幅が落ちています。地鉄は裏の元先以外や表の先に皮鉄が残り、その鉄はよく詰んで強く美しい地鉄です。残念ながらそれ以外の多くの箇所は白い小傷 […]

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7月支部入札鑑定

7月は本部から。 1号 太刀陰の太刀。時代、国、流派に特徴的な反り。地斑風に映り。小錵出来で細目に焼き出し、上は地より刃幅が広い。小さく詰まる鋒。帽子深い。 2号 刀少々鎬高。反り浅め。身幅広く大きい切っ先。直ぐ調と互の […]

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八文字長義

薄錆身のまま重刀指定を受けた八文字長義を昔重刀指定展で見ましたが、あの時放たれていた異様なオーラが記憶に残っています。海外に出て行きましたが、立派なお考えをお持ちの方の元で大切にされているようです。(動画は日本語字幕の設 […]

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『KATANA・刀剣漫画家かまたきみこ先生と日本刀』

youtubeチャンネル「日本刀の美」に、刀の世界の様々なエピソードを色んな皆さんにお伝え下さっている、漫画家の”かまたきみこ先生”が出演されています。素敵なお話なので是非ご覧ください~。 2016年頃、ipadででした […]

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熱田神宮刀剣並技術奉納奉賛会

熱田神宮にて「熱田神宮刀剣並技術奉納奉賛会」による刀剣の製作奉納が毎年行われていますが、今年も無事焼き入れが終わったようです。今年の番鍛冶は上畠宗泰刀匠。熱田神宮境内に鍛冶場を設営し、完全古式鍛錬で僅か三日間で鍛錬から焼 […]

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古備前在銘太刀の研磨

生ぶ茎在銘の古備前太刀。古備前刀工中の稀少銘。全体に研ぎ疲れはありますが、当初の雰囲気を残す小乱れ刃の範囲も広い。しかし以前研磨した研師があまりに酷く・・・。とりあえず、内曇り、地艶、拭い、刃取り等一連の仕上げを経ている […]

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百錬精鐵 刀匠 月山貞利展

(以下全日本刀匠会HPより転載) 【会期】2024年7月10日~7月15日【会場】京都髙島屋S.C(百貨店)6階美術画廊【ギャラリートーク】7月13日(土)15時~  月山鍛冶は鎌倉時代初期の鬼王丸を祖とし、奥州月山の麓 […]

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鞍馬関

鞍馬関の刀の全身押形を採拓していて疲れてしまい、夕方お散歩に。せっかくなので叡電に乗り鞍馬に行きました。 鞍馬寺。何年ぶりでしょか。 青い紅葉が綺麗です。叡山電車では秋の紅葉のライトアップが知られていますが、新緑のライト […]

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真雄・清麿・行宗/兼虎・信秀

刀 銘 信濃国真雄信州赤岩村の名主、山浦治右衛門昌友の長男として生まれる。正則、寿守、完利、寿昌、正雄、真雄、寿長などの銘を切り、弟に清麿がいる。 小刀 銘 信州住真雄 短刀 銘 清麿真雄の弟。正行、環、秀寿、清麿の銘を […]

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京都国立博物館「文化財修理の最先端」

京都国立博物館「金工 1F-5展示室」にて『文化財修理の最先端 金属工芸』が開催中です。会期は2024年6月18日(火)~ 8月4日(日) 刀剣展示作品リスト  刀  銘 長曾禰興里入道乕徹 (研磨 本阿彌日洲/人間国宝 […]

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6月入札鑑定

1号 刀踏ん張り付き、腰反り、先も反る。刃線張らず若干細め。鎬高い。よく詰み良い鉄。備前の映り。種々の互の目、少し腰開く。砂流し目立つ。帽子一枚で返り深く焼き下げ。表裏の腰に梵字と蓮台。出来の事は記憶に無いが、この表裏の […]

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山浦系の

先日の真雄の小刀に続き兼乕短刀。親子です。 短刀 銘 升龍軒兼乕     枩代臣升龍軒銘は非常に珍しく現存品はほぼ確認されていない貴重銘だそうです。関西に居るからか私の環境がそうなのか、山浦系の作品に出会うことは滅多にな […]

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小刀の押形採拓2

これで諦めたらダメでしょという事で2枚目を採拓。久々にカーボンを使い再チャレンジしました。 色むらを抑えるのが難しいのと長期保管で変色する事もあり、長らくカーボン紙での採拓はしていませんでした。右のカーボンの方が銘が断然 […]

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小刀の押形採拓

小刀の押形を採拓する事に。考えてみれば小刀は初めてです。重ねが無いので通常の楔形の台では輪郭の採拓は無理と思われ、シリコンで刀身に完全に隠れる台を作り刀身を浮かせます。 研ぎ崩れて鎬が無く銘も薄いです。石華墨での採拓では […]

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雲林院短刀

少し前ですが雲林院(うじい)の両刃短刀を拝見しました。2012年の支部鑑定に雲林院包長の両刃短刀が出た事がありそれと同一かと思いましたが、事前に刃長をお聞きすると7寸程と小振りとの事。確か鑑定に出た包長は大振りだったイメ […]

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無題

少し前に美濃物の皆焼刀2口の全身押形を採拓しましたが、その前後、綾小路太刀、大和鎌倉期在銘太刀、大和南北朝期在銘太刀、大和応永頃の在銘刀、清麿、則重と全身押形を採拓。描き手によって描きやすい刀、難しい刀と色々あると思いま […]

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5月京都府支部入札鑑定(2)

そもそも1号から古い物順だとしたら、3号で善定なので4号で鎌倉~南北の大磨上げという見方は破綻しているのですが、苦しい時はこういう事が起こり得るのが入札鑑定です。しかも3号善定でイヤだったし。全て立て直しが必要です。 1 […]

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5月京都府支部入札鑑定(1)

今回は熊谷和平先生が講師に来てくださいました。 1号 平身。寸延び。幅広く重ね薄い。三つ棟。皮鉄は詰んでピチピチ立ち白い。刃文は表裏揃い村正風。重ねはかなり薄い・・・。 2号 短刀 三つ棟かなり高い。定寸ほど。重ねは先ま […]

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名刀展チケット締め切りました

名刀展のチケットは全て差し上げる事が出来ました。ご連絡頂きました皆様、ありがとうございました。

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本能寺「名刀展」のチケットを差し上げます

本能寺、大賓殿宝物館にて開催中の「名刀展」チケットを頂きましたのでご希望の方にさしあげます。当ホームページ上部メニューの「お問い合せ」の入力フォームからご連絡頂きましたらお送りします。お送り先のご住所とお名前をお願いいた […]

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室町時代の皆焼

美濃刀全身押形の続きです。刃文描写は差し表に入りました。そういえば先日ご自身も押形をされている方に「刃文はどこから描き始めますか?」とたずねなれました。私は差し裏の刀身中央から描く事が多いのでその様にお答えしましたら驚か […]

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美濃刀全身押形

先日の続きです。刃文入れ。

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美濃刀

美濃刀は現存数が多いわりに研磨する機会は少なく、手元に残る全身押形にも美濃刀は殆どありません。今回は美濃の同一銘の刀を同時に採拓。同一銘を連続して採拓するのは以前採った忠吉大小以来だと思います。 今回の刀、銘は同じですが […]

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石切劔箭神社長刀

大太刀(長刀)石切劔箭神社蔵 (2023年、調査記録のため全身押形を採拓)   銘 金房左近尉政重作   奉納御神前御太刀河州同郡大江木積牛頭天王御寳前明暦四戊戌天正月廿三日 摂州大坂住人竹屋五郎兵衛尉藤原正吉敬白 刃長 […]

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お地蔵さん

京都市内をお散歩していると、お地蔵さんが沢山あります。それがまぁやけに沢山あって少し歩く度に次々現れ、場所によっては一度のお散歩で何十体と横切る事に。ネットで検索してみたら趣味で記録している方がいました。京都のお地蔵さん […]

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苦しい事は記憶に無い

大太刀や長刀に大薙刀など、分割してスキャンした全身押形をPCで繋げていたのですが、改めて考えるとよくこんな大変な採拓作業をやったなぁと。。 今まで深く考えて来なかったのですが、おそらく集中して何かをやっている時の記憶はあ […]

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大和物

在銘大和物の古い太刀の全身押形を2口採拓。以前は大和物の押形は比較的簡単だと感じていたのですが、今回は2口とも難しい。 うち1口の研磨が非常に良い。おそらく某派の研師の研磨。昨年来この研ぎをやりたく、色々試して来ましたが […]

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3月支部鑑定

都合により入札出来ず。 1号 短刀  銘 信国         応永三年八月日2号  刀 無銘 信国(南北朝後期)3号  刀  銘 廣幸(平安城弘幸)4号 脇差  銘 城州住政国5号 脇差  銘 於大坂和泉守国貞作之 今 […]

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4月支部鑑定

1号3尺超。少し細身で反り浅い。よく詰む綺麗な地金。互の目と湾れ。寛文新刀の姿をそのままグンと延ばした感じ。これ、以前並んだ事が。(後で調べたら2017年に鑑賞刀として出ていました)”覚えていてよかったぁ、知らなかったら […]

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本能寺「名刀展」

明日4月19日より、本能寺 大賓殿宝物館にて「名刀展」が始まります。以下出陳刀剣の一部です。 太刀  銘 光忠(重要美術品)太刀  銘 包平(特別重要刀剣)太刀  銘 国宗(特別重要刀剣) 刀 無銘 貞宗(重要刀剣) 刀 […]

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本能寺「名刀展」

明後日、4月19日より、本能寺 大賓殿宝物館にて「名刀展」が開催されます。 展示リストはチラシをご覧ください。

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備前物の全身押形を採拓

備前南北朝期。備前物の押形採拓を減らそうと思っていたのですが、やはり数が圧倒的に多くそして名品の率は他国を大きく上回るので、結局押形採拓率も上がってしまいます。

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肥前刀

以前、柴田果の肥前刀観の事を少し書いたことがありました。 柴田果の肥前刀観昭和26年、刀美第10,12,13号、柴田果の「刀匠は斯う考へる」の一節。『第一に品が良い。垢ぬけがして、すべてに無理がない。刃味がよい。自由に焼 […]

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周知、啓蒙

研磨道具をTV撮影して頂きました。刀剣の研磨を行う仕事があるという事を皆さんに伝えて頂ける、大変ありがたい機会です。 例えば私の場合ですが、「刀を研ぐ仕事なんて、仕事あんの?」といわれ続けて32年が経ちました。おかげ様で […]

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綾小路の

綾小路の全身押形の続きです。綾小路の雰囲気になってきました。昨日のブログの続きでいうと、是即ち古京物の雰囲気です。 無銘 五条 無銘 粟田口国安 無銘で古京物と極められる物が全てこの様な出来という訳ではありません。例えば […]

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古京物

京物でも特に古い物、三条・五条や初期粟田口物等を古京物と呼称します。綾小路定利なども以前は鎌倉時代中期とされていましたが、研究が進み鎌倉時代前期乃至中期とされる様になり、現在では鎌倉時代前期の刀工と考えられています。無銘 […]

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「備前・備中・備後の名刀」

また2年カードを頂戴していたので、京博さんに用事ついでに展示を観覧。1階の仏像を見たくて入りましたが、同じく1階の5,6展示室で「備前・備中・備後の名刀」という展示が行われていました。知らずに入ったのですが幸運。 今日の […]

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修学院離宮

修学院離宮付近がお散歩距離に丁度よいので結構頻繁に行きます。三宅八幡から三明院を通り、蓮華寺横を抜け、高野川を渡り赤山禅院前を通って修学院離宮。離宮の直ぐ南に音羽川という小さな川があります。大雨になると白川北大路以北はい […]

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写し物

短刀 銘 播州住隼光作       平成二十四年盛夏  桔梗隼光刀匠の景光を狙った短刀です。映りが見事に再現されており、第7回お守り刀展覧会に於いて特賞のテレビせとうち賞を受賞された作品です。 短刀  銘 法廣      […]

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青江

太刀 銘 守次(古青江)青江派の祖といわれる刀工が安次。その子が守次です。守次は貞次らと同様青江派を代表する名跡の一つで、初代以降同名が南北朝期まで続きます。押形の太刀は鎌倉中期頃の守次で銘は小振りなタイプ。刃長二尺六寸 […]

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相州上工は貞宗まで

「相州上工は貞宗を以て最後の人としなければならない」との一文が『「相州上工とその作風の大要について」本間順治(昭和33年)』に書かれていました。それ以下の相州伝上位工を相州上工とする事が間違いとは思いませんが、私は本間先 […]

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相州上工

先日ブログで「相州上工」という言葉を使ってしまいましたが、私実はその定義を知りません。良くないなぁと思いながらもついつい。相州上工という言葉は割と頻繁に目にするのですが、相州上工とはどの範囲をいうのか、明確に書かれた物に […]

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刀匠・河内國平の仕事

現在、奈良県立橿原考古学研究所付属博物館にて『特別陳列「刀匠・河内國平の仕事―古代刀剣復元から現代の作刀まで―」』が開催中です。  (以下奈良県立考古学博物館SNSより転載) 開催中奈良県立橿原考古学研究所附属博物館特別 […]

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京都府支部刀剣入札鑑定

2月は本部からでした。本部からの鑑定刀について「答えをSNS等で明かさないで下さい」という内容の通達が支部宛てに来ていますので、しばらく前から本部からの鑑定刀に関しては、ここでも答えを明かさないようにしています。という事 […]

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九州物

九州物の短刀の地艶。鉄が柔らかすぎてヒケに苦しむ。また今使っている拭いが少々粗目に作っている加減もありヒケ気味で。拭いでヒケるなんてちょっと素人っぽい話ですが・・・。九州物らしい九州物というやつは九州然とした白け方の地鉄 […]

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押形制作

今日は全身押形制作の取材をして頂きました。どの程度使って頂けるかは不明ですが、押形制作関連の取材の機会は少ないですし、大変ありがたい事です。

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古押形

錆び切りをしていた短刀が私見で相州上工なので古押形にないかと検索中、埋忠刀譜に先日の額銘二字国俊(重要文化財)をみつけました。 この額銘国俊は刀美の名刀鑑賞に過去3度掲載された名品で、徳川将軍家、会津松平家、一橋徳川家な […]

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刀職

白銀師の中田育男先生の工房にて中田晃司白銀師。中田晃司師は普段は神戸の工房でお仕事をされていますが、この日は都合で加東市の育男先生の工房に。 今日は倉敷市児島の石崎三郎鞘師の工房に完成した太刀を受け取りに伺いました。 刀 […]

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日刀保京都府支部入札鑑定・新年会

1月は新年会なのでいつもの三木半旅館で。三木半は笑福亭鶴瓶さんや、あのねのねさんがバイトをしていた旅館です。 1号 刀肥前。長い。二尺五寸超か。反り浅めで身幅広い。重ねは身幅に比して若干薄め。詰み過ぎない地肌。大互の目を […]

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力のある拭い

今回は過去一番に力の有る拭いが出来ました。加減をしなければ濃く入り過ぎます。鉄肌100%。20代の頃に初めて出会い、ずっと理想としてきた物です。出来た物は過去最良なのですが、原因が分からずです。

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晴明神社

西陣舟橋の直ぐ南、晴明町には「晴明神社」があります。古い資料によると創建当時の晴明神社は、東は堀川通、西は黒門通、北は元誓願寺通、南は中立売通という広大なものであったそうです。地図で確認すると、この面積は今の二条城の半分 […]

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西陣舟橋

せっかくなので行ってみました。雪もちらつき、今年で一番寒かったかもです。。 西陣舟橋の石標がありました。 この地に埋忠家があったそうです。因みに、同地には本阿弥家もありました。「特別展 埋忠 桃山刀剣界の雄」図録によりま […]

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グーグルマップ・浄拭

先日、桃川長吉の事でHPからお問合せを頂き、少しやり取りをさせて頂きました。綾杉肌の無銘に”桃川”の極めを見る事がありますが、そもそも在銘の桃川を見る機会が殆どなく。「何故に綾杉が桃川?」と思いつつもそれ以上考えた事があ […]

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刀剣展図録の頂点

いつも大変お世話になっている方から正宗十哲展の図録を送って頂きました。過去にあったでしょうか、掲載刀剣ほぼ全てがカラー全身像、そして全てに全身押形。もちろん掲載の論文はすばらしく。掲載刀剣全てに全身押形は、刀剣展図録史上 […]

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諸々

年末から拭いがほぼ無くなっていたのですが、擂った物があったはずとのんびりしていて。いざ探すと無くて、擂る。(メノウの方)良い事は分かっている鉄肌なので気持ち多めに。 しばらく前に買ったブラジル産の磁鉄鉱結晶は驚く程にダメ […]

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本年もよろしくお願い致します

ちょっとユーモラスな龍ですが。可愛くて結構好きです。

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明るさなど

京都国立博物館にて、調査研究のため某太刀の全身押形採拓を行いました。京博さんでの出張採拓作業は何回目でしょうか。。何度かおこなっていますが、前回からはもう何年か経過しています。この何年かの間に、私の目は光量が少ない場での […]

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京都府支部入札鑑定会

今回は当番でしたので、平安時代~江戸後期までの刀を集めさせて頂きました。 1号  刀 無銘(五条)      (重要刀剣)2号  刀 額銘 国俊(二字国俊) (国指定重要文化財)3号  刀  銘 肥前国忠吉4号 短刀   […]

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全身押形 新しい時代の備前様式

刀、銘 備州長船住横山祐包(石切劔箭神社蔵)    明治三年八月日 刀、銘 瑞泉堀井俊秀 (花押)     冨岡清行所持 昭和十二丁丑二月吉日 太刀、銘 加賀国住正峯 於傘笠亭作之 思飛鎌倉期 漂一文字上     昭和丙 […]

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全身押形 美濃刀、直江志津・御勝山永貞

刀 無銘 直江志津大和手掻包氏が美濃国志津に移住し兼氏と改名、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍し一門が繁栄しています。その二代目以降及び一門の総称が直江志津です。(刀の世界では「志津」「直江」と刀工名の様に使用して […]

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全身押形 朱銘兼基

朱銘、兼基 八十一翁松庵(花押) しばらく前の刀剣美術「名刀鑑賞」に来国光の松庵朱銘がありましたので、以下その解説を引用させて頂きます。 『「松菴」は明治時代の故実家で、東京帝室博物館(現東京国立博物館)の学芸委員を務め […]

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全身押形 善定兼吉

京都府支部入札鑑定会が現在の文化芸術会館に移る前、京都私学会館で行われていた当時、鑑定刀に兼吉が出て来ました。その時拝見した兼吉が京都国立博物館に入る前のこの刀です。もう17,8年ほど前でしょうか。。1の札で、絶対当たり […]

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全身押形 片面孫六兼元

孫六兼元ですが、焼き刃がかなり整うタイプです。

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全身押形画像作成

現時点で手元にある全身押形を全てこの様な画像に作成中です。全体にたわみなどがありますが、自然で嫌いじゃないです。

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当麻と尻懸

度々ブログに書いて来ましたが、私は入鹿も好きですが当麻も大好きです。その当麻ですが、相州行光に非常に似た作風とされ、鑑定では当麻とするか行光とするか、判断の難しい物も多いといわれます。刀屋さんの「当麻」の商品解説などに、 […]

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稲葉江の全身押形を

調査研究用として、出張で「享保名物 稲葉江」の全身押形を採拓させて頂きました。「江」を手に取ったのは過去おそらく10口程度と思いますが、この稲葉江の出来は格別です。地刃の冴えは尋常ならざるもの。刀美名刀鑑賞では「彼の作中 […]

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手順

両鎬槍の拭い作業。両鎬なので4面あります。やり方は複数。例えば、鎬の左面から始めるとして、次に裏に返し、また左面。手を変えて右面、裏返してまた右面。これで四面。手を変えないパターンもあります。鎬の左右両面同時に行い、裏に […]

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京都府支部秋旅行

日刀保京都府支部、秋の研修旅行が久々に行われました。参加者は20名弱。こんなに多い研修旅行は私が入会して以降では初めてだと思います。行き先は長船刀剣博物館と大山祇神社。長船刀剣博では現在『秋季特別展「赤羽刀とたどる戦後の […]

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北川正忠 幻の刀剣に挑む -兵主大社御神宝復元への道-

滋賀県東近江市の近江商人博物館にて「北川正忠 幻の刀剣に挑む ー兵主大社御神宝復元への道ー」が開催されます。詳しくはチラシをご覧ください。北川正忠刀匠HP

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わかやま歴史館「南紀重国とその時代」

昨日研ぎ場にて、南紀重国の脇差を拝見しました。初代は久方振りかもです。重ねが厚く、鎬がやや高く、鎬地幅がかなり広い造り込みです。地錵がよく付き、全身に細かな地景が著しく現れ立体感が凄い地鉄。直刃調で南紀の大和伝と分類され […]

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肥前刀、内曇を引く

これの内曇を引く。先日、細名倉までの工程は大変良い砥当たりだと書いたが、内曇も引きやすいとは限らない。という事で、やはり内曇工程は少々苦労をする事になった。近年メインとして使用してきた内曇砥は軒並み効かず、久々にHP「天 […]

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研磨諸々

乱れ刃の肥前刀、点在する錆の除去から細名倉。細名倉がこんなにも効いてくれる刀は久々かも。砥当たりはサラッとしていて張りもある。前工程の砥目が抜けやすく、今付く砥目は浅く細かい。直刃の肥前刀より断然研ぎやすい。ただ、内曇り […]

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日刀保京都府支部入札鑑定

講師は熊谷和平先生。 1号 太刀 おそらく二尺六寸程で長寸、目立って腰反り、元幅大変広く踏ん張りがかなり強く完全に応永姿。腰の開く互の目で、元の20㎝程度は鎬に届き皆焼状。全体に刃肌が目立つ。棒樋と連れ樋を鎺上で丸留め。 […]

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文明十三年紀の両刃短刀

先日来進めている大太刀(大薙刀)の押形の前に、古備前在銘太刀、肥前忠吉刀と、両刃短刀の押形を採拓。この両刃短刀は以前より京都府支部長の吉村滋太先生からお聞きしていた文明十三年紀の両刃短刀です。(日刀保京都府支部10月例会 […]

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木硯

押形展示の件で刀剣博に行った時、木硯(もっけん)の存在を教えて頂きました。デアゴスティーニの週刊日本刀84号の特集記事「押形の美学」にも書いて頂きましたが、私が押形採拓時に毎回一番強く意識している事は、正確な押形を描く事 […]

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大太刀全身押形の採拓を開始する

想像以上に長大な太刀(薙刀)。右に貼られた押形で2尺4寸5分の刀。

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大太刀の全身押形をとる

数年前、某御宮様御所蔵の大太刀の全身押形の制作を予定していましたが、私が肩を骨折してしまい制作出来ずにおりました。肩の調子もすっかり良くなりましたので、押形を。(HPへの掲載のお許しを頂いております) 押形用紙を裁断。当 […]

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入鹿の事など

入鹿、天狗、南紀等を複数拝見。初代の南紀は度々見るわけですが、後代を見る機会はそれ程多くなく。過去に2代3代の南紀に出会った時はあれこれ考える事もなく流してしまったのですが、今回は少しゆっくり拝見。結果、例えば入札鑑定に […]

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支部会入札鑑定

1号 刀長寸反り浅。小錵の丁子刃で房細く揃わず。焼き出し無し。表に龍、裏に間の広い護摩箸。大きな刀。初見は全く分からず。何度か見るうちに「この苦手意識はいつものあれか?」と思えて来た。彫は少し浅めだが鱗やクリクリの目はそ […]

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本能寺大賓殿宝物館刀職者実演

私、ずっと以前から思っていましたが、刀を見るより刀職の仕事の方がずっと見ていられます。 今月も本能寺大賓殿宝物館での刀職者実演が開催されます。 [開催日]9月2日(土)、3日(日)、9日(土)、10日(日)、16日(土) […]

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本能寺大賓殿宝物館刀職者実演

本能寺大賓殿宝物館刀職実演にて、松田柄巻師が実演の様子を撮影してくれました。上から、大きめのしゃくり研ぎ(突き)、左右の動きの小さいしゃくり研ぎ(突き)、面形(つらなり)引き、水平引きです。右は大門研師です。 9月10月 […]

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刀職実演・押形展示

本能寺さんの大賓殿宝物館にて映画の公開が始まっており、週末は刀職者による実演も行っています。今日は私も参加させて頂き、松田柄巻師、大門研師とともに実演をさせて頂きました。今週も刀職者の実演があります。私は26日に研磨をさ […]

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木造の校舎

私の年代で木造の校舎に通った人は少ないと思いますが、私は中学の3年間、木造の校舎でした。ギシギシですが広く重厚な廊下や手ズレでツルツルの手摺りは一体何の木だったんでしょう。当時はあの校舎の良さなんて分かっていませんでした […]

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練習おわり

苦節全身押形270枚、筆も色々使ってきましたが、今夜ようやく掴んだと思います。長かった…。今までずっと、全身押形を描く事を”練習”と言ってきましたが、それは本当だったんです。私の中では本当にずっと […]

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7月入札鑑定

今回は本部から。 1号 太刀長寸、少し細身。踏ん張りあり、先で細くなる。反り深く華表気味。元来もう少し先幅が有り更に力強い姿。地鉄詰み、照る。中直刃で少し湾れ。刃中の働きは少ない。いつかは覚えていませんが刀美の本部鑑定刀 […]

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大和古印

上野修路さんに造って頂いた「跳雨」の大和古印です。丁寧な作りの屋久杉の可愛い小箱に入れてくださいました。 第3室-大和古印(銅印) | 上野の博物館 (nihonbi.sakura.ne.jp)

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無題

先日来、鎌倉期在銘短刀、南北朝期在銘短刀、室町後期在銘短刀、南北朝末期乃至室町初期在銘太刀、鎌倉末期乃至南北朝期在銘太刀の全身押形を採拓。しばらくは最近好きな筆で描いていましたが、下手さに悲しくなり久々に下筆春蚕食叶声に […]

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山鉾巡行

今日は祇園祭山鉾巡行で、少しだけ見に行きました。立って居るだけで汗がにじみ出る暑い日です。長刀鉾のお稚児さんの注連縄切りも無事一太刀で成功したようです。以前この太刀は左行秀だと聞きましたが今もそうなんでしょうか。 長刀  […]

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柴田果の肥前刀観

柴田果のコレクションは壮大でその数は数千ともいわれるそうですが、一般愛刀家でなく刀の製作者である人物のコレクションとはどのような物だったのでしょうか。先日読んでいた本に晩年と思われる自筆の蔵刀目録がある事が記されておりそ […]

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柴田果

読んでいた本に柴田果の事が書かれていました。刀鍛冶であり大変な収集家でもあった事は知っていましたが、詳しく知らずで。重文の小夜左文字を持っていた方なのですね。ネット検索するとその事が沢山出て来ました。柴田果の短刀は過去2 […]

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日刀保京都府支部入札鑑定会

1号 刀短寸で脇差サイズかも。末備前。全体によく反る。末備前の丁子。全身に乱れ映りがよく現れる。表裏に八幡大菩薩と春日大明神。上に棒樋と連れ樋。勝光時代か祐定時代かの判断は案外難しく。。この小振りな雰囲気が勝光らしさ満載 […]

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お花屋さんへ

ちょこっとお花屋さんに行きました。 やはり山でかっこいい形の焼き物の破片を見つけないとダメですね~。 うちの壁にもこんな素敵な穴凹が欲しいです。

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差し込み研ぎ

此処の所ほぼ連続で差し込み仕上げを6口行い、次も差し込みで、その次も差し込みの可能性ありで。少々疲れたのでまだ行けていないお散歩コースを歩きました。上高野の御蔭神社へ、八瀬からでなく叡電三宅八幡駅方面から。御蔭神社は上高 […]

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本能寺「日本刀の美」特別展 

本日より本能寺さんにて「日本刀の美」特別展が開催されます。京都にお越しの際は是非お立ち寄りください。 映画「 日本刀の美」 内容は4期に渡り、会期は2023年6月21日~2024年4月11日まで。 以下展示刀の一部 古備 […]

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最近の

毎日研磨を進めていますが、休憩時間は押形採拓を。ここしばらくで多分上げていない全身押形です。

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匂い出来の刃を

反りの深い刀の外形をとる時、重りをびっしり並べてもどうしても紙にシワがよりがちで、失敗こそしませんが結構面倒な作業になっていました。今日やっと上手い取り方を発見、次からはそれでいきます。 最近の全身押形の一つ。元から先ま […]

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若草春霞

根津刀匠の個展におじゃましました。新作刀は石の使い方によって様々な変化を見せる面白い鉄質です。同じ刀でも研師によって全く違う結果になりますので、他の研師が研磨した新作刀ほど勉強になる物はありません。今日も貴重な経験をさせ […]

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日本刀記録の系譜 -記録の歴史と記録されたモノたち-

6月3日から7月30日まで、両国の刀剣博物館にて「日本刀 記録の系譜 -記録の歴史と記録されたモノたち-」が開催されます。刀剣博物館 (touken.or.jp)↑展示品につきましては刀剣博物館HPのTwitter画面に […]

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刀匠 根津秀平 個展 若草春霞

いつも大変お世話になっています根津秀平刀匠が個展を開催されます。 日時 2023年5月21日(日)~27日(土) 10時~17時会場 仏像写真ギャラリー 飛鳥園(〒630-8213 奈良市登大路59)入場無料 仏像写真ギ […]

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日刀保京都府支部入札鑑定会

今回は私が当番でしたので、備前物・備前伝の互の目をテーマとして刀を集めさせて頂きました。 1号 短刀  銘 法廣          平成二十一年鮎季          刃長 八寸八分 内ぞり2号 太刀  銘 出羽国住人大 […]

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現代刀専門ショップ

左京区聖護院に現代刀専門ショップ「現代美術刀剣」が誕生しました。東山丸太町を東へ直ぐの場所。平安神宮の北西。武徳殿から徒歩3分です。 落ち着いた雰囲気の店内には、30口ほどの新作刀が展示されていました。新作を研磨させて頂 […]

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支部入札鑑定

今回は熊谷和平先生を講師にお招きしての入札鑑定会でした。 1号 太刀古い太刀姿。焼き出し映りが見え、生ぶと思う。肌立ち気味。映りが多いが暗帯部が明瞭なタイプではない。備前の頭揃い気味の丁子。物打から上は長光風。刃肌がかな […]

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「現代美術刀剣」専門ショップ

現代刀専門ショップが京都にオープンする事になりました!この店舗が国内外に向けた新作刀の販売拠点となるのです!!愛刀家の皆さんに新作刀の素晴らしさを知って頂くため、入札鑑定会の鑑定刀として新作刀出題の機会を増やそうと実行し […]

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入札鑑定記

上部メニューの入札鑑定記、2014年辺り以前のリンク先がサービス終了したウェブリブログだったので切れていました。しかし現在のブログに移行出来ていましたのでつなぎました。2008年分はさらにその前にサービス終了していたヤブ […]

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支部入札鑑定

今回は本部から。本部刀は答えは上げない方がよいそうなので、答えは無しで。 1号 脇差平造り、真の棟、身幅広く、重ね極薄く、反りが付く。板目で棟寄りは柾目がうねる。互の目と湾れを基調に皆焼。帽子乱れ込み先尖りごころ、返りか […]

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二筋樋の全身押形

少々太い二筋樋だからではあるが、先日の道具のおかげでストレス無しの作業が出来た。二筋樋が有る場合、差し表と差し裏で刃線と庵を合わせると14本の長い線を引く事になる。両チリだと16本、真の棟になれば18本も。(文字にして改 […]

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二筋樋

二筋樋、両チリの樋、添え樋や連れ樋など、全身押形で手間が掛かる作業が幾つかあります。 先日の二筋樋を修正していて、気付いたら1時間以上かかっていました。この写真じゃ全然わかりませんが、全体で見ると線は良くなっています。( […]

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入札鑑定

2月例会 1号 刀肥前。反り少し浅い、元幅広い、直ぐ刃。帽子綺麗。少し映り気。よく見る中直刃に比べ、焼き幅若干狭い。匂い口それ程深くない。刃錵が刃先に向かい直線的に止まる独特の雰囲気が顕著ではない。少しばさけて揺らぐ。や […]

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備前物

備前物の押形採拓を少し減らそうと思っていましたが、先日の吉岡一文字に続きまた二口。備前物の圧倒的な数の多さからどうしてもこうなります。これはもう仕方ないですね。にしても二筋樋の採拓が難しい(面倒)。鎬筋を鎬筋でとる感じの […]

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山本亡羊読書室

NHKで2022年1月に放送された「幕末奇譚 知を武器にかく闘えり」はご覧になられましたでしょうか。 江戸後期の儒学者山本亡羊の私塾、”山本読書室”のお話で私も大変興味深く拝見致しました。山本読書室は当時の知の結集で、資 […]

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隆泉苑

佐野美術館さんに数日お世話になりましたが、隆泉苑が改修工事中でした。瓦の葺き替えで古い屋根瓦を降ろしていましたので、渡邉理事長にお願いし瓦を一枚頂戴しました。一輪挿しの台にしようと思い頂いたのですが、このままでは大き過ぎ […]

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大太刀全身押形

押形を収納している筒ですが、大きなサイズがあったので幅の広い紙はその筒に入れる事に。画像中央の薙刀、普通サイズに見えますが刃長で二尺三寸六分です。左は刃長三尺三寸、右が刃長三尺四寸六分。大太刀(大薙刀)の全身押形採拓は本 […]

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日本刀展 月山 GASSAN

3月8~13日、阪急うめだ本店にて、「日本刀展 月山 GASSAN」が開催されます。詳細は下記HPにて。 日本刀展 月山 | 阪急うめだ本店 | 阪急百貨店 (hankyu-dept.co.jp)

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日本刀の美 刀剣の旅・長野坂城町篇 Part.2「刀匠の町坂城」

坂城町 鉄の展示館です。

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来国行の短刀

二字国俊の短刀は重要文化財の愛染国俊(銘 国俊 刃長 九寸五分 反り 八厘)のみとされてきましたが、平成27年、新たに二字国俊在銘短刀が重要刀剣に指定され(銘 国俊 刃長 七寸三厘 反り 三厘)、二口目の二字国俊短刀が世 […]

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大太刀の全身押形

右は一尺九寸六分。長い道のりになる。

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映り

吉岡一文字生ぶ茎の太刀、内曇りを引く。研磨前、全身発錆過多にて研磨必要状態。各錆部分研磨にて除去。発錆箇所多数につき内曇以降全身研磨。 図譜解説には「幽かに映りたち」と書かれ現物を見ても確かにその状態。というかほぼ映りは […]

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鉄の鎺

鉄鎺は古い太刀や薙刀に稀に見ますが、金着せ太刀鎺の様にスッキリスカッとした物は少ない様に思います。時代の姿故でしょうか。それとも素材が原因か。構造自体、鉄鎺は基本どれも結構薄いんです。しかし重い姿。比重の関係上、金銀銅製 […]

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木兎の拵

重要文化財で春日大社所蔵の柏木兎腰刀の写しを久々に拝見。またざっくりと計測させて頂きました。うちの田舎ではフクロウの事を「ふるつく」といいます。高2の時、郷里の杉山で野生のフクロウを見たことがあります。トビより一回り大き […]

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姿を

短刀拵の姿を改めて勉強させて頂きました。西円堂から出たと言われる鞘を元に柄を復元した物です。刀身はたまたまピッタリ合った振袖茎の短刀です。 ざっくりですが数値も測らせて頂きました。 鞘を握った時大変驚いたのですが、復元さ […]

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長谷八幡宮

お散歩でよく行く長谷八幡宮さん。 小さな社寺は人口減少により存続が難しくなり、消滅するところも多くあると思います。しかし人口が増えている地だから安泰という事はありません。今後の存続はますます難しくなるのでしょうか。

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馬手差の拵を

刀掛けは背の低い物が好きで、鞘底9㎝のアクリル刀掛けに刀を置いています。 いいねぇと毎日眺めていましたら、少し寂しくなっても来るもので。せっかく2段のアクリル刀掛けもあるんだし、短い物が有ればなお嬉しく。幸い馬手差銘の短 […]

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幡枝八幡宮に行きました

3日連続ですが幡枝八幡宮に。やはり石清水が見たくて。その前に四条烏丸に用事でそれが済んだ後、北山の京都府立京都学・歴彩館で降ろしてもらい、調べ物を。ここだと神社の資料が沢山あるはずです。でピッタリのがありました。「幡枝八 […]

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今日も幡枝八幡に。

夕方、国広が焼き入れを行った石清水を探しに行ってみました。岸本先生が書かれている幡枝国広発見と國廣大鑒制作時のエピソードが刀美にありますが、それにはこの石清水の写真があります。 急いで歩いても家から4,50分かかるので既 […]

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幡枝八幡宮

堀川國廣の天正打を研磨させて頂いたので、お散歩で久々に幡枝八幡宮に行ってみました。 重美の幡枝國廣は日刀保京都府支部の支部長を務められた岸本貫之助先生が、大正十五年にこの幡枝八幡宮から発見しました。(京都御所の東山御文庫 […]

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調べ物を

調べ物をしていて夜中になり、外を見たらこんな事になっていました。 毎年恒例の雪写真ですが、今回はちょっと雪多めです。

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花器

学校で生け花の授業があったそうで、娘が余ったお花を持って帰ってきました。以前、加藤静允先生から小さな一輪挿しとそれが掲載されている本を頂戴していて、久々に挿してみました。こんな小さな花器一つが全ての空気感を変えてしまうん […]

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京都府支部新年会

新年会で三木半。 1号 刀 反る。幅広めで踏ん張る。中鋒。よく詰み、立つ大変良い地鉄。平地鎬地とも同じ肌。細めに焼き出し、少し行って自然に中直刃に。普段より匂い口の幅が狭く、刃中の働きも少ない。常にハイレベルだが特にハイ […]

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大和なる玉置の宮の弓神楽

また拵の事ですが。小柄は赤銅独楽図です。魚子は手擦れでトロトロに。天正拵は三所などに揃えずバラバラが本来だという話や、やはり古後藤で揃えてこそだとか、図柄で揃えるべき、或いは技法で揃えるべき(例えば小柄笄をうっとりで揃え […]

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拵え完成

拵えがほぼ完成しました。(下げ緒がまだで、今は棚に入っていた適当な物を巻いています)鞘長約73㎝、柄長約21センチ。天正拵が欲しく、一生に一本と思い刀装具探しを始め、それから何年かかったでしょう。。8年7年でしょうか。一 […]

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日本刀の美 刀剣の旅・長野坂城町篇 Part.1「河内刀匠と坂城町」

youtubeチャンネル「日本刀の美」今回は河内一平刀匠のお話です。 伝統工芸木炭生産技術保存会 https://www.mokutanworks.com

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そして差し込みの続き

久々に金属乳鉢を購入しました。絶妙に丁度いい大きさ。何よりフタが嬉しいです。 こういう粒や粗い鉄肌を砕く時、袋に入れて金床上で叩いたり、一手間掛かり面倒なのですが、金属乳鉢と乳棒でしかもフタ付きなので完璧です。フタをした […]

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差し込みの続き

差し込み研ぎについては、いつでもずっと続きです。。 前回買った拭いはこれでしたが、どうもよろしくなく。某国産という事したが、赤ってあり得るんでしょうか!?拭いって擦って見ないと本当の色が分からんのです。刃にもよく効くとい […]

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謹賀新年

あけましておめでとうごうざいます。本年もどうぞよろしくお願い致します。 こんな風に転ばない様に今年も頑張ります。

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今年も終わっちゃいます

今年も様々な経験をさせて頂きました。日常の研磨から、まさか人生でこんな経験をするなんてという突飛な物まで本当に幅広く。そんな経験を楽しめる人ならこんなに楽しい事は無いのでしょうが、私は全然楽しめないタイプなので、人生損を […]

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樋を先に掻く

3尺2寸の大太刀研磨。棒樋が掻かれていますが、平地の樋角(鎬際)に長く焼きが入っています。(断続的ではあるが多数)。この状態を見ると、焼き入れは樋先(ひせん)じゃなかろうかと想像します。現代の作刀では焼き入れ後に樋を掻く […]

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拭いの差し方

マーティン君から拭いの差し方についての持論を聞くことが度々ありました。それが結構繊細というか細かい内容で。 研磨の1~10までをスロバキアでほぼ独学に近い形で何年も行っている間に、様々な持論が固まっていったのだと思います […]

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京都府支部入札鑑定会

12月支部例会は私が担当となりましたので、5口の御刀をご用意させて頂きました。 鑑定刀  1号  刀  銘 君万歳          真鍋純平作 令和四年秋吉日 2号 短刀  銘 為森繁久彌翁 善博作           […]

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押形の展示が終わりました

新作刀の研磨が何口も続き身体がボロボロになっていますが、こんなに没頭出来る仕事はないですね。なんでしょかこの感覚は。こんなにも難しく、こんなにも大変な研磨なのに。。多分これが先日「刀剣界」に書かせて頂いた通りの事なんだと […]

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入札鑑定会

今回は本部から日野原先生をお招きしての鑑定会です。 1号 短刀重ね薄めに感じる。無反り。真の棟中広。古研ぎで良く手入れされている地鉄。少し映り気。匂い深く格調高い粒子。刃取ると直ぐ調になる刃で、出入りは小さく、しかし動き […]

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こんな感じになりました

押形にしたい刀全部をとる時間もなく、とりあえず今はあと短刀と描きかけの太刀と末備前です。

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やり直しました

先日来進めていた全身押形。↑ここまで進んでいましたが全然ダメなのでやめました。 ↑二枚目。研ぎも押形も、やり直す時は無になって作業を行うのですが、無になり過ぎて茎を摺った最後に茎の輪郭を硬質色鉛筆で明瞭にする作業を忘れて […]

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刃切れ

昔は刃切れを気にしなかった説もやはり問題ありかと思います。刀を使用した際一撃で折れたり、或いは何度かの使用で突然折れる場合は別ですが、何度も使用し段階的に傷んで行きやがて折れる場合、まず最初に起こる現象が、曲がり、うつむ […]

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刀の傷

江戸時代以前は現代のように”刃切れ”を気にしなかった説を唱える人は結構多いです。(本当かどうか、私には分かりません)同じ様に、刀の鍛え傷を気にするのは現代だけだという人も居るようですが、それは言い過ぎですね。 写真は数打 […]

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また別の刀の全身押形の採拓を

こんかいは09シャーペンで下書きを。ブログは毎日押形の事ばかりですが、研磨以外の時間に行っている作業です。研磨のお仕事はしっかりと進めています。 私ビジネスマンではありませんし伝統職人なので自分から出る言葉ではありません […]

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変わる

映りはかなり淡いので描き込まずに完成としました。描いた方が賑やかになり上手くなったような気分になれるのですが、その為にというのはちょっと違いますしね。 途中だった太刀に戻り続きを。先日までとは驚く程に勝手が違います。あも […]

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佩裏の下書きをする

先日来の古いところの太刀、佩表の途中で佩裏の下書きに移ります。片面づつ完成させるタイプの押形描きもいますし、部分ごと、数センチ単位でほぼ完成させながら進む人もいます。皆それぞれのやり方が。シャーペンで下書きをする事もあり […]

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その後の後

もう少し進みました。映りは「鎬寄りに淡く」でした。一部地斑風の乱れ映りがありますが、かなり淡いので普通は見えないと思います。所有者さんや研師によってはこの映りをもっと立てたいと思うかも知れませんが、そのままが良い事もある […]

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その後

先日の梵字の太刀の途中↑から↓にチェンジする。 古い所の太刀。働き豊富。そういえば映りはどうだったか。。まだ刃文しか見ていなかったので地は意識に入っておらず。押形は刀の勉強になるとは言いますが、要は意識次第です。押形なん […]

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新作を

新作刀全身押形。働き豊富です。 現代刀はタガネ枕が立っていて銘を摺り出すのは容易ではありません。石華墨を細かくしてもタガネの際まで責めるのはかなり難しく。以前から思っていた事を初めて実践してみましたら、かなりの効果でした […]

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写経のような気持ちで

押形を行っている時は写経の様な気持ちで・・・と話す事がありますが、この太刀の梵字を写している時は正に写経を感じました。三浦研師と何度か行ったことがありますが、お寺で写経をさせて頂くのは本当に気持ちの良いものですね。

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押形へのおもい

私の押形へのおもいを、1つだけ美術館さんなりの解釈でまとめてくださいました。 22.11.7-12.4 Sword or Soul – 1つだけ美術館公式サイト (jimdofree.com)

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押形オリジナルグッズを作って頂きました。

1つだけ美術館さんで、押形のオリジナルグッズを作って頂きました。オンラインショップで購入可能です。収益は1つだけ美術館さんの運営費になります。 入鹿實綱の槍がスリムサーモステンレスボトルにーー!山鳥毛の押形をマグカップや […]

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映画「日本刀の美」

私もお手伝いさせて頂きました映画「日本刀の美」のスクリーニング&トークイベントが開催されます。 日本刀の美_J_flyer (nagano.art.museum) 受付終了まで僅かとなっております。ご興味のある方 […]

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筆を

今まで50や100ではきかない数の筆を使って来ましたが、やっと見つけたかもです。好きな筆を。長い道のりだった。。とはいえ過去にも何度か同じような事を言った気もするが。しかし多分今回は大丈夫。とりあえず好きになった筆が激安 […]

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「一つだけ美術館」にて

香川県高松市に11月7日からオープン予定の「一つだけ美術館」さんの第一回企画が「押形」になりました。 1つだけ美術館 HOME – 1つだけ美術館公式サイト (jimdofree.com) 展示期間は11月7 […]

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相伝2口

以前研磨した有名な相州伝大磨上げが慶長に見え、いまいち整理が付かず。。しかし帽子がそれ以外には無く、やはり極め通りと考えるべきなのか。そんな中、相州伝の本国物ではない刀。初見は「やはり多いよなぁ若い物が・・・」しかしこの […]

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手引きの動画をみた

ネットで手引きの動画を見ました!ちょっと感激です。 この大きく重い砥石切断用鋸の両端を二人で持ち、交互に引いて切ります。10月14日は”砥石の日”なんです(語呂合わせ)。京都の「みやこめっせ」で毎年イベントが行われていま […]

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10月例会入札鑑定

一昨日は京都府支部の入札鑑定会でした。一ヵ月過ぎるのが早過ぎてブログが入札鑑定の事ばかりですが。。 1号 太刀だと思う。輪反りで少し反り強め。踏ん張りがあり、鎺付近に焼き出し映りが見え、生ぶだと思う。板目が流れ潤う良い肌 […]

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平安後期の

平安後期、古京物。焼き頭に沿う湯走りが二重刃・三重刃風に働きます。三日月宗近は三重刃になっていて(四重にもなっていませんでしたっけ?記憶違いか・・・)、それが研ぎ減りにより途切れ途切れとなっていましたが、丹波の簾刃の発想 […]

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入札鑑定記

HP上部のメニューにある「入札鑑定記」の更新を長らく忘れていたので更新しました。今のこのHPにある入札鑑定記は2008年からですが、その鑑定刀の合計は577口でした。何度か同じ刀が出たりもしているわけですが、ポンコツ記憶 […]

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京都府支部入札鑑定

今回は岩手県盛岡市より、熊谷和平先生を講師としてお迎えしての入札鑑定会です。 1号 太刀に見える。 総柾太刀。手持ち軽い。全体に少し細身で、元幅と先幅に差があり、腰反り気味で、しかし先まで反りを維持する鎌倉時代の太刀姿。 […]

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また別の筆で

ちょっとまた別の筆を買ってみたり別の描き方にしてみたりで、全身押形で長い物を6口採拓。鎌倉生ぶ在銘太刀、南北大磨上げ、南北大磨上げ、室町末期生ぶ在銘刀、土佐新刀、江戸新々刀。江戸新々刀は二尺八寸弱で長い。描いた刃文は全部 […]

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神田伯山/河内國平『刀剣と講談』

関西大学博物館にて開催された、神田伯山さんの講談、その後は伯山さんと河内國平刀匠の対談という大変楽しいイベントに行かせて頂きました。 古臭いと思われるでしょうが私、ごく最近のマイブームが浪曲で。。押形を描きながらYouT […]

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「一つだけ美術館」

刀匠会の三上刀匠から、楽しみな美術館をお教え頂きました。【美術館運営の目的】 – 1つだけ美術館公式サイト (jimdofree.com)「一つだけ美術館」はまだ開館していませんが、こんな素敵な空間が私の身近 […]

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全身押形で難しいもの

片チリに比べると両チリの刀は圧倒的に少ないです。部分押形程度ならよいのですが、全身となると実は両チリの刀は非常に難しいものです。鎬の線がざっくりと出る様な採り方ならば簡単なのですが、明瞭で強い線をだそうとするとかなりの手 […]

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8月も終わります

某日祇園。京都も人が増えましたが元に戻るのはまだ先ですね。 某日、北大路橋から南を望む。 某日四条大橋から川床。 子供らを連れて少し川遊びに。中学と高校生ですが喜んで来てくれました。父ちゃんが一番喜んでます。 上賀茂神社 […]

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No.132

天然砥石比較No.132を刃引きに使用する。 この石は頂き物ですが、あく水(洗ソーダ水)で死んでいたので使用は困難と思い使わずにいました。地砥などの硬い砥石は殆ど水を吸わないので大丈夫ですが、刃引き等柔らかめの砥石は洗ソ […]

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ガチャガチャした場所で

先日ちょっとガチャガチャした場所で薄錆身の無銘短刀を拝見。幅広内反り振袖茎。 以前拝見した短刀、入鹿實可。茎棟ラインや振り方や上身形状が独特で忘れる事の無い姿で。それと同じ。先日の短刀も實可じゃなかろうか。入鹿實可拝見。 […]

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入札鑑定記

コロナの影響で中止になっていた山鉾巡行が3年振りに開催されました。(写真は宵々山の長刀鉾)観に行きたい気持ちを抑え、今日は入札鑑定会へ。 1号 刀反り7分弱か。総柾。研ぎの具合でちょっと分かり難いが多分鎬地も柾目。柾が少 […]

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「関大と刀匠國平」

関西大学博物館にて河内國平先生の企画展が開催されます。以下、関西大学博物館HPより 2022年度関西大学博物館夏季企画展 「関大と刀匠國平」の開催について 2022年度関西大学博物館夏季企画展 「関大と刀匠國平」 刀匠· […]

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大太刀

少し前ですが、爺さんに会いに行こうと思い立ち、初めて靖国に行きました。(祖父は昭和20年7月、父が2歳の頃大阪湾にて戦死)私が30代の頃亡くなった祖母は、祖父の墓参りを毎日欠かす事はありませんでした。私が知る限り毎日です […]

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刃艶を貼る

少し前に久々に刃艶を貼りました。いつ以来でしょうか。ちょっと不明で。前回カットしていた中から必要な砥質3種を50枚程。前回のカットではどうやら6種程度をカットしていた模様。それにしても、今回の貼り具合が過去30年間中最も […]

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古宇多

古宇多と思われる直刃の刀を研磨させて頂きました。無銘ですので見方は色々ですが、古宇多の見方が一番妥当と思います。昔から度々ですが、無銘で出来が良い刀だなぁと思っていて、その後審査に出され、付いた極めが「古宇多」。結構あり […]

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京都府支部入札鑑定

今回は本部より武田先生をお招きしての入札鑑定会でした。 1号 太刀長寸で重量たっぷり。切っ先は小さく、元幅があって踏ん張りが強い。先伏さず先まで反りを維持。板目杢目が肌立つ。地斑映りが鮮明で、樋が無ければ鎬地まで明瞭に映 […]

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越前下坂某

平身で越前下坂某の銘のある内曇りを引く。改正~細名倉でも砥当たりの良さを感じていましたが、内曇りで確信です。内曇りの引き味は鎌倉時代と同等。単に柔らかいだけの物なら室町から現代まで沢山存在していますが、内曇りの効きが早く […]

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鉈で

家の裏にあった直径20㎝弱の枯れたキンモクセイの木を切り倒し、ごみ収集車が持って行ってくれるよう、50センチ程度に切り刻みました。根も出来るだけ掘り、掘り切れない部分は切断し切り株も撤去。道具箱にあったノコギリは内曇りを […]

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野中鉄工(宮甚)さんから鋏研磨のご依頼を頂き研がせて頂きました。鋏は実用の刃物ですので通常はそれに適した鋼材を使用し製作されていますが、今回は美しい刃文と地鉄を求め、初めて玉鋼(日刀保たたら)を使用し製作されたそうです。 […]

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木下正宗が。

第106回企画展「戦国上州の刀剣と甲冑」 | 群馬県立歴史博物館 (pref.gunma.jp) 「戦国上州の刀剣と甲冑」という展覧会が「群馬県立歴史博物館」で行われます。展示品の詳細は分かりませんがHPを見ると木下正宗 […]

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「令和の刀 明治の拵」日本橋三越本店

会期:2022年6月1日(水) ~ 2022年6月6日(月)会場:日本橋三越本店本館6階美術特選画廊住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1 ↓デジタルカタログをご覧ください令和の刀明治の拵展 | eb […]

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短刀入札鑑定会

鑑定の当番でしたので今回は短刀(含寸延)ばかり10口での入札鑑定とさせて頂きました。 鑑定刀(製作年代の新しい物から古い物へ順番に並べさせて頂きました)  1号 脇差  銘 表 吉野山人國平之            裏  […]

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「作刀50年 刀匠 河内國平展」

先日おじゃまいたいました。以前から思っていましたが、やはり刀の展示は数じゃないですね。30も40も、或いはもっと沢山あったとしても見えない展示じゃ意味が無い。しっかり見える展示ならば大規模展覧会でなくとも十分堪能できます […]

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京都府支部入札鑑定会

久々に入札鑑定が出来ました。 1号 太刀。 小鋒。よく反る(腰反り気味)。少し先伏す。長い。細身。踏ん張り強い。研磨によるところが大きいが、全体に黒味が強い。大板目に杢目。現状かなり大肌が立つ。直ぐ調の刃で複雑に働く(押 […]

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天然砥石No.103

最近この砥石に浸っています。 天然砥石比較 103〜104 | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)この時のコメントは「No.103は非常に良い刃引きです。」ただこれだけ。非常に良い砥石 […]

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「作刀50年 刀匠 河内國平展」

【虎屋 京都ギャラリー】「作刀50年 刀匠 河内國平展」 開催のお知らせ 虎屋 京都ギャラリーにて、現代を代表する刀匠・河内國平(かわち くにひら)刀匠の、作刀50年を記念した展覧会が開催されます。 虎屋京都ギャラリーで […]

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鞘師

”鞘文”の通称で知られた鞘師斎藤文吉(東京)が製作したかも知れない白鞘があり調べていました。斎藤鞘師はかなりの名人で、平井千葉ら名人研師と共に数々の名品の鞘を手掛けたそうです。手元にあるこの鞘、割れば中に鞘師の銘が有るか […]

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入子鞘

古い白鞘に当たりがあり、割鞘をしてもらうため長船に。刀身を抜き鯉口の象牙を外して頂いている時、不意に入子が頭を出しました。入子鞘の場合、鎺袋を覗くと入子を引っ張り出すための角製の器具が内臓されていたり、引っ掛けるための穴 […]

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釜作が気になり

釜作貞宗が気になって久々に(20年ほどぶり?)探しましたら、えらく古い刀美に載っていました。6冊に渡っています。

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釜作貞宗

いつもお世話になっている方から国立博物館のシンポジウムのレジュメを見せて頂きました。私の周りには、古刀の原料は一般に信じられている様な物ではないとの考えをお持ちの方が多いのですが、今回見せて頂いた内容はそれをしっかり裏付 […]

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同級生が

尊敬する人は?と聞かれると「上平主税」と答えます。(思想的にというわけではありませんが、色々本当に立派な方なのです。十津川草莽記 | 吉見 良三 |本 | 通販 | Amazon)上平主税は私の田舎の中の「野尻」という地 […]

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茎の錆たやつ

越前新刀。茎に錆が酷いのか白鞘の柄が抜けず。木槌で叩いて抜くと、茎に酷く盛り付く赤錆で銘が判読し辛い状態。一般的な越前新刀ですが研磨経験はなく、一応勉強のために康継大鑑を開くと所載品でした。昭和35年当時の茎は、悪錆一切 […]

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拂禍太刀

以前研磨させて頂いた在銘の正宗にはこの様な目録が付いていました。輪郭のみですが押形付きで(文政四年)。現代に存在する刀は真贋について非常に厳しい渦中にあるわけですが、こんなに大切にしてもらえる時代があったんですよね。。私 […]

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更新

HPのプロフィールページと研磨記録ページを更新しました。

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研磨記録ページを

久々に研磨記録ページを更新しようと思ったら、操作方法をスッキリさっぱり忘れていました・・・。しかしこんなにも見事に忘れるもんなんですねぇ。。ただあれこれ触っているうちに、思い出しはしませんが新たな独自方法で更新出来る感じ […]

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無題

末相州か島田か。無銘です。千子ではないです。東海道筋、皆よく似ているというのは面白いです。街道により似た物になるのは御承知の通りですが、東海道は特に似ていて、よりちゃんと勉強しなければ判別は難しいですね。また茎を後から加 […]

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堀川地鉄

押形制作を行っていない期間が少しありましたが、最近はまた始めています。300万口、全てを採拓出来たら素晴らしい。データ化整理し閲覧可能にする。そんなのが見られたら楽しくて死にますね。 堀川地鉄。ざんぐり肌の研磨は一番楽し […]

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為次

古青江為次折り返し銘。2018年の支部鑑定刀として使わせて頂いた御刀です。「2月日刀保京都府支部例会」あれがもう4年も前ですか・・・おそろしや。やっと全身押形を制作出来ました。為次の代表作は国宝の「狐ヶ崎為次」。その他為 […]

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無題

全身押形を進める。全体に昨日とは少し違う雰囲気に。押形は二十数年やっていると思うが、私の刃文描写は今回のこの雰囲気が完成形かも知れない。濃くてかっこいい刃文は描けず。絶妙な薄さでハイスピード、大胆かつ繊細なあの技術も無理 […]

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古青江

古青江を拝見したり研磨をさせて頂く事は度々ですが、魅力的な刀が多いです。(押形はまだ途中なので棟区が繋がっていません)古備前によく似ているので鑑定に出た場合などは迷う物ですが、個人的感想でいえば、古備前より野趣を感じる物 […]

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現代刀の入札鑑定会

過去ブログの調べ物をしていましたら「現代刀目利き認定大会」のブログ記事があり、見てみました。いやぁ、楽しさが蘇ります。  現代刀の入札鑑定会 | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)「今 […]

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支部入札鑑定会

今回も当番でしたので刀を集めさせて頂きました。当番の時は入札出来ないので残念ではありますが、入札者の思考回路を見させて頂くわけですから大変勉強になります。 鑑定刀 1号 太刀 正恒         (古備前・特別重要刀剣 […]

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鐔を

ちょっと久々に鐔を出して眺めました。四段箱で二枚づつ、計八枚。お気に入りも変化しますので最初の揃いとは内容も変わっています。久々に見るとやはり良いですね。改めて気に入ってしまいました。天正風拵えの方は、柄直しに出して合計 […]

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鋸の引き跡

先日、蔵から出て来たという砥石を見せて頂きました(鳴滝付近から産出の砥石なのだと思います)。以前も度々書きましたが、砥石の側面に手引きの跡が確認できます。現在は丸鋸で切断しますので、側面には丸鋸の跡が斜めに残ります。この […]

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棚を。

研ぎ道具は年々増える一方です。日常の生活用品などは所謂「断捨離」で良いと思いますが、仕事道具にそうは思わないタイプです。衣類などは○○年着ていない物は捨てましょう的な事を頑張って行いますが(頑張ってです(^-^;)、研ぎ […]

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2021年の

昨年も無冠の錆身から国宝まで、多数の名刀を研磨、または手に取り拝見する事が出来ました。本当に沢山拝見しましたが、特に心に残る刀は・・・。寸延長銘相州廣光(正平年紀)、在銘光忠太刀×2、在銘貞宗短刀(偽銘のはず)、無銘左文 […]

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新年

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。冷えますねぇ。比叡山も雪です。今年も頑張ります。

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安全に仕事を行う

今日も無事に研磨の仕事を終える事が出来ました。その後押形作業も少し進めましたが、それも無事終了。「刀剣研磨のお仕事で一番心掛けている事は何ですか?」との質問を受ける事は度々あります。伝統文化・伝統技術の継承、文化財を守る […]

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無題

新作刀の研ぎ直しを。以前初めて拝見した時、左文字にしては反りが無いし・・・なんだろか。。という具合にかなり迷いました。「なにか分からないが重刀だと思う」という趣旨のお答えをした記憶があります。そのかなり後、刀鍛冶さん(作 […]

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「兼宣作」

11月支部鑑定会、鑑賞刀として関の兼宣の刀が並びました。ちょっと探し事で過去ブログを見ていましたらこんな内容が↓。古い差し込み研ぎを拝見 | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com) ↑これ […]

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見やすい帽子を描く

何が大変って、見えにくい刃文が一番大変です。光の角度をあれこれ変えながら探しても、眠くて見えない刀は結構あります。なので押形を描く際は、研ぎで赤く嫌らしく立てられた刃、もしくは差し込み研ぎの刀の方が楽ですね。差し込みで真 […]

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全身押形、再度分類する

やはり気持ち悪いので再度分類し、筒に番号を付け入れ替えを。今まで筒の数が無駄に多かったのですが、かなり減らす事が出来ました。 備前 44山城 26現代 16美濃 15大和 13紀伊  9肥前  9相模  8大坂  8武蔵 […]

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分類を試みる

全身押形は、基本的に採りたいと思った物を採るスタンスで来ました。今手元にどんな物があるのか、そういえばその事は全く考えて来ませんでしたが、採拓順にまとめて筒に放り込んでいるだけでは何かの時に探すのが大変です。差し上げる事 […]

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諸々

少し前に描かせて頂いた鎌倉初期かと思われる太刀の全身押形を引っ張り出し、色々確認。初めて拝見した時から変わらずやはり凄い太刀で、これ系の最高峰の一つだと思う。区の踏ん張りの美しさが尋常ではない。研ぐ立場で考えると、焼き落 […]

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入札鑑定会

判者の時が度々でしたので、入札出来るのは2020年の2月以来です。いやもう本当に楽しいものですね。そしてぐったり疲れました。 4号 刀 反りが強い。裏が樋中に梵字の浮彫など。信国か。1号 短刀 内反りだが刃のバランスから […]

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時代劇から

「東映京都撮影所」閑散の今 – Yahoo!ニュースちょっと寂しいニュースです。過去に時代劇映画等のお手伝いをさせて頂き、松竹や東映の撮影所には何度も行きました。映像作品はほんの少しのシーンでも一度関わると4 […]

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日刀保京都府支部入札鑑定会

先日、10月の支部例会が開催されました。昨年10月以来、ちょうど1年振りの開催です。 鑑定刀 1号 太刀  銘 助長(長船)  重要刀剣2号 脇差  銘 武州下原住照重3号  刀 無銘(真守)     重要刀剣4号 脇差 […]

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思い出しました

先日の押形が何かを思い出しました。少しだけ頭の隅にあったのですが、まさかあの厳しい日程の中、描いている訳がないし・・・と、思いの中から除外していて。あまりに時間が無い中で夜中に無の状態で描いたので物だけが残り記憶にはなか […]

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入札鑑定

私は”鑑定至上主義者ではない”という事を一応先に書いておきます。その上で、入札鑑定は楽しくて大好きです。まずまず当たる事も多い方だとは思いますが大外しも頻繁で、結局当たるから楽しい訳ではありません。そりゃまぁ当たると嬉し […]

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無題

支部例会の準備で、光忠長光景光などの全身押形で確認したい事があり、押形を入れている筒から色々と引っ張り出しまして・・・。 鑑賞会で見た刀は時間が経つと忘れてしまう事があります(完全に忘れるわけではありませんが、どうしても […]

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全身押形完成

制作途中だった鎌倉末期在銘太刀の全身押形を今夜完成させました。やはり直刃は早い(時間短縮のため墨は一切使用せず)。映りが元から先まで途切れる事無く続き、映り描写の方が時間が掛かったか(これだけ途切れずほぼ均一に続く映りは […]

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押形もやってます

研磨に出張にと非常に忙しくさせて頂いておりますが、研磨で体が動かなくなった後は、出来る限り押形作業も続けています。最近では鎌倉前期無銘太刀全身、平安末~鎌倉前期無銘太刀全身、鎌倉末期無銘太刀全身、現代太刀全身、応永在銘寸 […]

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副長の。

昨日から公開の映画「燃えよ剣」。劇中、副長土方が持つ刀はこの和泉守兼定です。13ac85424406b61f9a9cd1e26f9b918b.jpg (5727×986) (kyoto-katana.com)会津11代で […]

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色々

数日長船。いつも大変お世話になっている職方さん達や学芸員さん達にお会い出来ました。”備前おさふね刀剣の里”は大好きな場所です。 特重指定展。たまたま一人でゆっくり鑑賞出来る貴重な時間でした。 研ぎ場にて享保名物含む貴重な […]

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無題

今日も体が動かなくなるまで研ぎを頑張りました。レベッカ(1986年早稲田GIG)みて寝ます。。 youtubeこのアンコール曲しか貼れず。。本当は全6曲聞く(みる)とより元気になれます。

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擂る

焼いた鉄肌を全部擂るのは時間が掛かります。何日もかけて全部擂ったが全然ダメ拭いだった・・・なんて事も普通にありますので、まずは少量を。最初は大き目の乳鉢で。擂り棒も大きく重い。一日中新作刀の下地をやった後の腕にはスマホの […]

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焼き終わり

焼き終わり。スリに入ります。この状態の見た目は焼き前と変わらないです。

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宮本包則

 刀、銘 鎮国神器伯耆国大柿宮本能登守菅原朝臣包則     明治元年十月八日奉稲荷社納稲荷神山剣石百日参籠シテ謹鍛之                          (伏見稲荷大社所蔵) この刀の銘にある宮本包則の稲荷 […]

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またつくる

また毎晩作っています。いっぱい作らんと分からんのです。長年使った前のプチが一番だと思っていましたが、今度のプチも結構気に入りました。そんなもんです。

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道具など

天然砥は一期一会で、出会ったその時入手しなければ次は無いものです。しかし実は人造砥でもその傾向は強かったりもします。数ヵ月単位など短いスパンの話ではありませんが人造砥も長年使っていると、原料が変わったり、製造中止になった […]

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「第15回お守り刀展覧会〜時代を越え、伝える心」

会 期:令和3年9月18日(土)~令和3年11月7日(日)会 場:林原美術館    〒700-0823 岡山市北区丸の内2-7-15     TEL086-223-1733 FAX086-226-3089開館時間:午前1 […]

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電気炉を

やっと買えました。取っ手が無くてちょっと不便。再開。

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サーベルを

軍刀を買いました。以前から白鞘に入れず拵に入った状態の刀が好きだと言ってきましたが、古い拵でも新しい拵でも、現代作の拵でもそれは変わらずです。そしてこのサーベルでもそうでした。ただ、刀身が錆びてます(ーー;) この先時間 […]

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映画の

物撮り中。

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京都高島屋にて「月山貞利展」

現在開催中の「百錬精鐵 刀匠 月山貞利展」にお伺い致しました。 私は研師には古名刀の展覧会よりも、現代刀匠さんの個展の方が数段勉強になると思っています。刀の世界に限らずですが、個展は誰でも出来るものではありません。安定し […]

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最後の○○ ~日本のレッドデータ~

「最後の○○ ~日本のレッドデータ~」今回は天然砥石が取り上げられます。 草彅剛司会 NHK BSプレミアム「最後の○○」第二弾放送決定! | 新しい地図 (atarashiichizu.com)草彅 剛が見つめる、「日 […]

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天然砥石比較をメニューに追加しました

HP上部のメニューに「天然砥石比較」を追加しました。ブログで行っていた天然砥石の使用比較へのリンクを貼っています。

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祈願

お仕事の安全祈願。豪雨の粟田神社~青蓮院。 昔、粟田神社のビアガーデンで土砂降りと迅雷の中、大樹の元で雨宿りをした事を思い出しました。長男はまだベビーカーに乗っていましたか。。比叡山、吉田山、銀閣寺、金戒光明寺、南禅寺方 […]

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昔の配置に戻しました

都合で研ぎ台を久々の配置に。これ落ち着きます。これで行こうか。

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壊れる

電気炉が壊れた。1000時間以上程度は使ってきたと思いますが、これくらいで壊れるんですかねぇ。。ヒューズは切れていないし。分解してみようかと思ったのですが、素人が変にさわって仮に直ったとしても、安全面で心配ですし新しい物 […]

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「百錬精鐵 刀匠 月山貞利展」京都髙島屋8/25(水)~31(火)

会場:京都髙島屋6階美術画廊※最終日は午後4時閉場※京都髙島屋の営業時間についてはHPをご確認下さい。 月山鍛冶は鎌倉時代初期の鬼王丸を祖とし、奥州月山の麓で鎌倉、室町期に栄えました。月山鍛冶の最大の特徴は、刀身全体に波 […]

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特別展 薩摩の陶と刀 ―響きあう美濃との歴史と文化―

岐阜県博物館にて開催中です!岐阜県博物館HP  2021/07/23(金)~ 2021/09/26(日)  江戸中期、薩摩藩によって実施された木曽三川の宝暦治水工事が契機となり、昭和46年に鹿児島県と岐阜県との […]

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拭いの続き

先日のこれは無事良い拭いになっていました。やはり焼き方が肝要と改めて確認。 しかし原料による違いも確認しておきたく、一番好きな拭い原料の鉄肌を今一度頂戴する事が出来ました。とりあえず焼き前も拭いにして試します。黒い拭い。 […]

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七人の侍

久々に見たくなってしまいまして。207分、終わるのが寂しいです。 さてさて、ブログの内容が気になりちょっと確認しました。島田勘兵衛の短刀。Wikipediaでは平造ですが、やはり冠落造ですね。で、どうしても古刀に見えなく […]

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七人の侍(2014年2月22日)

先日の拭いのブログのとき過去のリンクを貼っていたら「七人の侍」の妄想が出て来ました。読んでみると楽しかったので再度。七人の侍 | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)勝手な妄想です。ファ […]

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天然砥石比較 130~137

No.130砥石硬度  8/10研磨力 3/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.131砥石硬度  6/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.132砥石硬度  3/10研磨力 4/10刀身は末相州 […]

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拭を作る

砥石の話、もういい加減飽きたわ!といわれましたので、ちょっと別の話題でも。といってもこんなお話になっちゃうんですが・・・(^-^; 使用していたお気に入りの拭いを使い切ってしまい、この一ヵ月ほど、新たな拭いを作っていまし […]

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天然砥石比較 117〜129

20代の頃、二十数本同時に購入した物で、相岩谷だと思います。(菖蒲も混ざっているのかも知れません)滋賀県高島市では、相岩谷と妙覚谷で砥石を産出していました(両山とも既に閉山)。購入当時、相岩谷の採掘をされていた木村潔さん […]

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天然砥石比較 114〜116

No.114厚さ34mm砥石硬度  6/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 面が強く付いているため少々硬く感じますが、完全フラットならばもう少し柔らかい使い心地になります。(研ぎ汁が分離していますが、この […]

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天然砥石比較 112〜113

No.112厚さ5cm。表裏とも面が付いています。側面を見ると表裏で多少質が違う様です。 表面砥石硬度  6/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 掛かりが今一なので裏を。。 裏面砥石硬度  6/10研磨力 […]

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天然砥石比較 110〜111

No.110砥石硬度  4/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.111砥石硬度  6/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.110 厚さ5㎝以上。一瞬大平じゃなく見えますが大平で […]

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天然砥石比較 108~109

No.108砥石硬度  5/10研磨力 1/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.109砥石硬度  5/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.108は結構以前から持っていますが、使った記憶がありま […]

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天然砥石比較  107

砥石硬度  3/10研磨力 6/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 数十年前に産出された菖蒲。大型の砥石で厚みも購入時は53mmあり、堂々の佇まい。おそらく5、6年前に購入し、しっかりした焼きの刀に対するメインの砥石とし […]

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天然砥石比較 105~106

No.105この手のカラスの砥石は、あると妙に嬉しくなる石です。少し狭い幅ですが研ぎやすく、普段使いの小刀を研ぐのに使用しています。どの山産でしょう…。おそらく梅ケ畑周辺の山でしょうか。こういう砥石に刀を当てた研汁を見る […]

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天然砥石比較 103〜104

No.103砥石硬度  4/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.104砥石硬度  4/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.103は非常に良い刃引きです。No.104は刃引きとし […]

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天然砥石比較 101~102

No.101砥石硬度  6/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.102砥石硬度  6/10研磨力 3/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 どちらも見た目は硬そうに見え、特にNo.101は硬く見える。 […]

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八丈砥石

この何年か、新幹線に乗るたびに上平主税の事を書いた本を読んでいて、「新島に行ってみたいなぁ・・」と思っていたのですが、さらにずっと南の八丈島から砥石が採れるそうなんです。いつもお世話になっている方からYahoo!ニュース […]

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青砥

青砥各種。青砥は包丁等の刃物研磨ではよく使用されますが、刀を研ぐ研師は少いと思われ、私も刀を研ぐ工程では使っていません。という事で、刀を当てた時の特性を把握していませんが、今はこの辺の番手は人造砥があるから使わない、ただ […]

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天然砥石比較 89~100

今回は原石や大判を。倉庫にある砥石に手を出すとちょっと大変なので、玄関先と研ぎ場内に置いてある石で。 No.89原石の上に置いた砥石が通常の大きさです。端の面を出してみました。どこ産なのでしょうか、産地不明です。粒度は荒 […]

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支部会報「津どい」合本

京都府支部では昭和31年以来会報を発行しています(初期は「會報」、その後名を改め「津どい」となりました)。現在97号まで来ていましたが、京都府支部ではこの度、98号をデジタル版として、創刊号~97号までの合本を制作しまし […]

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天然砥石比較 83~88

砥石屋さんに通っていると、サンプルやお土産品的に砥石を頂く事があります。それは未経験の砥石を試させて頂ける貴重な機会。たかがサンプルと侮るなかれ。思わぬ名砥に出会う事もしばしばで。「天然砥石比較 34〜47」のNo.46 […]

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天然砥石比較 78〜82

No.78砥石硬度  5/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.79砥石硬度  6/10研磨力 3/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.80砥石硬度  6/10研磨力 6/10刀身は末相州。刀身 […]

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「日本の心象 刀剣、風韻、そして海景 」

詳細は「姫路市立美術館HP」をご覧ください 趣旨 本展は、日本の美意識を象徴する刀剣の刃文の美を手掛かりに、日本の風土が培ってきた深淵にして豊穣な心象風景に触れ、その世界観の独自性、また普遍性を多彩な視点で探求しようとす […]

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天然砥石比較 74〜77

中山産。刀剣の研磨では角砥として使う研師は少ないと思います。通常は↓の様なコッパから地艶を作り使用します。 久々に中山の黄板をネットで探してみましたが、殆ど見つかりませんでした。数年前まではまだ入手出来たんですが・・・。 […]

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天然砥石比較 73

砥石硬度  6/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 かなり昔、趣味研磨の方から頂いた石です。 […]

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順調に落とす

私、人の名前を覚える事が苦手だったり、お顔とお名前が一致しなかったりするタイプなのですが、刀の銘や刃文、特に地鉄などは結構頭に残る人です(ただ私なんかより断然残る方を複数知っていて、毎回凄いなぁと感心する次第です)。しか […]

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天然砥石比較 71.72

No.71砥石硬度  6/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 No.72砥石硬度  5/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物 […]

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天然砥石界隈

天然砥石を買いに行き、或いは天然砥石を使う人と会い日本刀の研師と名のった時、歓迎された記憶よりもむしろ敬遠されるか酷い場合は馬鹿にされた、そんな記憶の方が強く残っています。 敬遠された時、理由を聞いた事がありました。刀の […]

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天然砥石比較 70

砥石硬度  7/10研磨力 8/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 八木ノ嶋です。(断定した言い方ですが、私 […]

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天然砥石比較 69

砥石硬度  4/10研磨力 3/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 研磨力若干弱めの刃引きです。今思えば、わ […]

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天然砥石比較 62〜68

砥石硬度  7~9/10研磨力 8/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 見慣れないと名倉に見えてしまうかも知 […]

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天然砥石比較 60,61

砥石硬度  4/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 正統的刃引きです。この石には単に黒い研汁 […]

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天然砥石比較 50〜59

砥石硬度  7~8/10研磨力 7~9/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 「天然砥石比較5」「天然砥石比較 […]

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天然砥石比較 48,49

砥石硬度  7/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 写真で見ると前回の天砥石比較「34〜47 […]

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天然砥石比較 34〜47

砥石硬度  4~7/10研磨力 5~7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 最近まとめてUPが増えていますが […]

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天然砥石比較 30〜33

砥石硬度  8/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 いずれの石も、「地引き」或いは「地砥」と […]

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天然砥石比較27~29

砥石硬度  2/10研磨力 2/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 「天然砥石比較1」と同種です。この石が採 […]

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天然砥石比較22〜26

砥石硬度  4/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 天然砥石比較20と同種の砥石。結局この時 […]

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天然砥石比較 21

砥石硬度  4/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 天然砥石比較の「7」や「14」に近い砥質 […]

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天然砥石比較 20

砥石硬度  4/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 裏や側面に「玉」と書いています。この様に […]

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天然砥石比較 19

砥石硬度  4/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 表面写真上半のヤケは硬いのですが、下半は […]

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天然砥石比較 18

砥石硬度  7/10研磨力 6/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 10年ほど前一度だけ試したきりで、今回久 […]

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天然砥石比較 17

砥石硬度  4/10研磨力 6/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 この砥石、裏表が反対だと思われてしまいそ […]

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天然砥石比較 16

砥石硬度  4/10研磨力 6/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 この石は柔らかさと研磨力が絶妙なのですが […]

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天然砥石比較 15

砥石硬度  4/10研磨力 2/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 見た目は綺麗なので大変高価な砥石なのです […]

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天然砥石比較 14

砥石硬度  5/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 結局どの砥石を使うかは他との比較になりま […]

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天然砥石比較 13

砥石硬度  7/10研磨力 9/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。 度々書きますが、見た目に綺麗な砥石が欲しい […]

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天然砥石比較 12

砥石硬度  7/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 硬い砥石はよく締ま […]

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天然砥石比較 11

砥石硬度  5/10研磨力 6/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 小さなコッパですが […]

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天然砥石比較 10

砥石硬度  3/10研磨力 1/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 ここまで泥気が強い […]

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天然砥石比較 9

砥石硬度  3/10研磨力 3/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 この石は一時期よく […]

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天然砥石比較 8

砥石硬度  3/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 綺麗な砥石が欲しい […]

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天然砥石比較 7

砥石硬度  5/10研磨力 1/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 ある程度の硬さが有 […]

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天然砥石比較 6

砥石硬度  6/10研磨力 4/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 裏に皮が無く表裏ど […]

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天然砥石比較 5

砥石硬度  6/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 この山の石は独特の […]

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天然砥石比較 4

砥石硬度  6/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 これも10年程前は […]

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天然砥石比較 3

砥石硬度  4/10研磨力 5/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 10数年前ごろ主力 […]

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天然砥石比較 2

砥石硬度  6/10研磨力 7/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。ですので後々変わるかも。 30〜25年程前、 […]

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天然砥石比較 1

砥石硬度  2/10研磨力 2/10刀身は末相州。刀身硬度6/10 一時期よく見かけたタイプの砥石。カラスが特徴的。 茶色の筋は当たります。黒は大丈夫。研磨力数値はこの刀身に対しての物です。全ての砥石を試し纏めた物を書い […]

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”地を引く”

昨日のブログで「効く効かないよりも、地を引くか引かないか、そういう判断で良い時代だったのではないか」と書きました。書きながら、ちょっと間違った事を書いてるなぁと思いながらも、そのままにしてしまいました。一応訂正といいます […]

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くさい砥石

しばらく前に角砥では初めて買う山の内曇質の砥石を購入しましたが、結構な研磨力でした。普通ならグレーの部分が多くなるべく見た目に綺麗な砥石を求めるところですが、この山のこの層の質は違う様です。(蓮華などは当然まじりますが。 […]

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砥石をいただきました

天然砥石を頂戴致しました。この写真以外にも多数なのですが、内曇りが30丁以上。名倉・細名倉が10程度。いつも好んで使っている大平の合砥も10以上。あとは刀研師にはもったいない中山や産地不明の大判砥石が多数。 内曇り用の棚 […]

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砥石の減り具合

の事は最近書きましたっけ? 書いた気もしますがどうだったか。。まいいか。 とにかく砥石は減らないに越した事はない。研磨の経験が増えれば増えるほど、砥石は減らなくなります。これは荒砥、中砥、内曇砥、どれも同じです。経験が浅 […]

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刃取りを

ここのところ多分40日中20日以上が刃取り作業でした(一口の刀ではありません)。 同じ刀で何日も刃取り作業を続けると、指が擦れる部分の地鉄の色が変わってしまう”ぼうず”と呼ばれる現象が起こるのだと度々聞きます。私は指に” […]

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研ぎ道具

数ヵ月前、ネットニュースに天然砥石の事が出ているよと、いつもお世話になっている方からご連絡を頂きました。私は初めて聞く砥石で。砥石に限らずどんな道具でもそうですが、刀剣研磨での使用の可否は実際使わなくとも研師なら大体判断 […]

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貴婦人と一角獣

今日も一日仕事を頑張りました。 かっこいいベース。 たをやめの岡村さんの様に明日からも執念の研ぎで頑張ります。

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無題

ちょっと間が空いてしまいました。。昨年度は骨折やなんやかんやで三ヶ月間ほど仕事が出来ませんでしたが、今は完全回復で日々研磨を頑張っています。最近も小さな運の悪さは度々ではありますが・・。 ケーキにこんなんが入っていたり。 […]

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長い巻物の巻き方

元々巻物(掛軸等)を巻き取るのが苦手で毎回汚くなっていました。(片側に異様にズレたり、それを修正しつつ巻き取った結果、ガッサーっと雑にまとめたトランプの様に両サイドがガタガタになったりと)。 しかし寒山押形〜、綺麗に巻け […]

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樋用磨棒加工

25年ほど前に購入した樋用の磨き棒ですが形状が好みではなく今までに10回程度しか使用した事がなく。。しかし眠らせておくのもなんですし・・・。 好みの形状に加工。タンガロイは硬い。ちょっと薄すぎたかも。磨き筋が残るようなら […]

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寒山押形

私の”一生持てないであろう本リスト”に木屋押形と寒山押形がありましたが、本日寒山押形を頂戴いたしました。(木屋押形はしばらく前に購入)寒山押形にどの様な品が掲載されているのかを知らずに居たのですが、あまりにも凄くて。。 […]

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無題

毎日研磨。たまに押形。 綺麗な地鉄。白、黒、グレーに色分けすると、黒は全部地景といっても過言ではない。 出張での押形作業、太刀と刀を2日で2口。スピードUPの必要性を痛感です。答えは分かっているのですが、脱する事が出来な […]

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「きのくに刀剣ワールド」

和歌山県立博物館にて「特別展 きのくに刀剣ワールド」が開催されます。会期 令和3年4月24日~6月6日詳細はチラシをご覧ください まだ発表されていないようですが展示リストによると敬愛する”入鹿”も出陳予定です。(敬愛の使 […]

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津どい

日刀保京都府支部会報は昭和31年創刊です。当初の表題は「会報」でしたが、昭和49年の第41号より「津どい」と改め現在97号まで発行されています。以前、支部HP制作のため全冊をお預かりして以来私が保管していますが、この度新 […]

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無題

疲れた時はカッコいいブルースブラザーズで JB 研ぎの仕上げや押形で上手くいった時はこのシーンの気分4分18秒~

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全身押形を進める

昨夜からの続き。波平の佩表輪郭と茎、そして刃文を描きました。在銘ですが細鏨なので見え難い銘です。 これは私は場合ですが、押形は研磨の仕事の合間の作業であり仕事として行なっている訳ではありません。名品をじっくりと時間をかけ […]

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大和物と大和系と

大和物、鎌倉末期の在銘全身押形を採拓。鎌倉期の大和本国物は在銘品が少なく貴重。 その後、大和系在銘太刀全身に。時代は室町中期でしょうか。古くみがちな出来で、こういう太刀は入札鑑定に使うと面白い。出される側だと苦労必至です […]

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三本杉

三本杉の押形が出来ました。もう少し時代の下がる三本杉は互の目の頭が尖る「尖互の目」の連続になりますが、この刃文は小互の目の連続です。三本杉系は過去に鉛筆やシャーペンでの経験は有りますが、おそらく墨筆では初めて。一応「墨筆 […]

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研磨

画質が酷いですが、昔の動画が出て来ました。もう7年程前でしょうか。動画内で”どこにもUPしない”と言ってますが・・・なんだか私も楽しそうに研いでいますねぇ。上げちゃいます。三人ともに内曇作業。左から三浦研師、玉置、小野田 […]

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朱銘を入れる

朱銘、兼基 八十一翁松庵(花押)朝から現代刀の刃付けを行った後で腕がプルプルで。。刃文描写に入ろうと思ったが断念。 しばらく前の刀剣美術「名刀鑑賞」に来国光の松庵朱銘がありましたので、以下その解説を引用させて頂きます。 […]

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朱銘の

朱銘の刀、全身押形をとる。朱銘は茎の白く残した箇所に朱墨を磨って書き入れます。この作業が結構好きです。押形に朱肉で落款を押すと途端に全体が締まって良く見えるのと同じでしょうか。鐔の赤銅覆輪や拵の金着切羽と同じですかね。 […]

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無題

どうしても体力の限界まで研磨をしてしまうのですが、年々体もきつくなり。。休憩中に押形を制作。とはいえ、輪郭を取ったりするのは意外としんどいもので、研ぎの後だと結構辛いのですが。 某郷土刀。初めて聞く人です。時間が本当に無 […]

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埋忠刀譜が届きました

埋忠展のクラファン、「埋忠刀譜」が届きました。以前から埋忠銘鑑は持っていたのですが、記念のつもりでポチりと。。しかし今後埋忠銘鑑の方を開く事は無さそうです。買ってよかった。埋忠刀譜では本来の配列通りになっているとは知って […]

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硯を購入しました

小箱の中にこんな感じで。墨がいい匂いです。 三条。硯と墨は日々使う物なので、こういうのは嬉しいです。筆はカサカサ画法に使用すると直ぐダメになってしまうので金筋用にしよう。

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草薙廼舎

昭和48年、日刀保全国大会が京都府支部主催で開催され、その記念として「草薙廼舎押形(くさなぎのやおしがた)」が出版されました。この本は京都府支部第二代支部長で京都の老舗刀剣店「草薙廼舎(くさなぎのや)」の三代目であった岸 […]

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木屋押形

ちょっと久々に大型書籍を購入しました。木屋押形。昔から欲しかった本です。届きまして早速荷解きを…。しかし一冊しか入っておらず。。木屋押形は龍乕二巻のはずなのですが。。で、開いてみて初めて知りました。 この様に長い一枚状の […]

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さらに

駿河徳次郎さんの押形。新刀、新々刀編を調べてみました。 皆焼の肥後輝。これは見てみたいですねぇ…。戦災にあわずに残っていることを願います。 仙台初代、現在重刀指定。 康継世喜宿銘。貴重な品です。 固山。現在重刀。 徳鄰。 […]

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またですが

駿河押形を少し調べてみました。 元徳元年の直次、現在特重指定。 村正と正重、現在重刀指定。 来国行、来国長、現在重刀指定。他にも色々ありそうです。 駿河さんが「○○氏」「○○君」など当時の所持者を記していますが、刀剣界の […]

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平安城安廣

脇差、銘 平安城安廣於紀州名草郡和歌山作之 53回目も紀州刀、紀州石堂の安廣です。石堂派は近江国の発祥で、江戸、紀州、福岡(筑前)などに移住し繁栄しており、安廣も近江国より移住した一人です。安廣は紀州の藩工として活躍して […]

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天狗

薙刀、銘 天狗 しばらく空いてしまいましたが、何度目ですか、52回目ですか。押形紹介です。先日、天狗の薙刀の全身押形をとらせて頂きました。天狗とは紀州鍛冶で、山城の鞍馬関の末説など、その発生には諸説あります。刀(脇差、短 […]

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謹賀新年

旧年中は大変お世話になりまして誠に有難うございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 今年はお気に入りの目貫を使い、柄を巻き直してもらいます。まずは切羽を薄くしたいので現在切羽新調中。完成が楽しみです。

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雪になりました

少しの時間ですが降りました。 今年も一年、大変お世話になりまして誠にありがとうございました。 来年も頑張ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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山伏国広も

昨日の駿河押形、糊で貼っていない一枚を自分の押形記録ファイルに移していた事を思い出し、今朝初めて開きました。先日の埋忠展でも展示された重要文化財の山伏国広です。朝一人で「えー!」って言いました。

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大正時代の押形

多分もう20年近く前ですが、骨董屋さんから押形集を頂きました。出版されたものではなく、個人が採拓した押形原本です。 採拓者は駿河氏藏さん(自分の事は氏と言わないですし、お名前なのだと思うのですが、ちょっとわかりません)。 […]

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馬手差

ちょっと珍しい馬手差(めてざし)の拵を拝見しました(時代は幕末程度と新しい物です)。通常、刀は左腰に差すものですが、馬手差つまり右手差しは右腰に差します。(栗型の位置を見て頂くと分かりやすいかも知れません。裏に付いていま […]

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末備前など

出先にて末備前を二口拝見。全くと言っていいほど研ぎ減りがなく、非常に健全。新々刀の様な状態で。銘字も端正。一つは末物然とした地鉄、もう一つは少々古調な地鉄で。末備前には個人的好みが全く無いのですが、こういうのを見てしまう […]

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相伝系

末左、長義、高木貞宗、則重、貞宗、行光、そしてまた長義と全身押形を採拓しました。ここまで相伝系が続いたのは初めてで、偶然とはいえ何だか凄い。

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重りを買う

かなり久々に押形用の重りを作ります。 私のやり方では、今まで12個でやっていましたが、本当は14個がベストなので。

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日本刀の美 刀剣の旅・長野篇Part1

銀座盛光堂さんのyoutubeチャンネル「日本刀の美」に長野篇がUPされました。永和堂朝倉さんのご案内で真田宝物館などが紹介されています。松代藩荒試しに使用された大慶直胤の刀が出て来ますが、おびただしい刃毀れで、荒試しの […]

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落款をおす

山鳥毛全身押形。刀絵図は印刷ですが、落款は印刷ではなく実際に印を押させて頂いております。

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無題

また図版の話ですが・・・。「秋水の美」の前半は地鉄の見えるカラー写真に最高の押形付き。しかも全身押形多数という豪華振り。全身押形の多さでは「備前刀剣王国」も。「正宗」は相州伝名作集からの転載と思われる押形が刀身カラー写真 […]

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図録には押形も

手持ちの展覧会図録や蔵品集のうち三十数冊程度をざっと確認したのですが、刀身写真と合わせて押形も多数掲載しているものは7,8冊程度でした。思ったより多くてちょっと驚きです。「全身写真と部分写真。茎の部分写真は実物に近い色合 […]

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晴れた研ぎに

少し前、埋忠展に。楽しみにしていた図録。最近の図録は素晴らしい論文が掲載される事も多く、それ一冊でもう全部OKな感じで非常にありがたいです。大鑑並といえば、そんなもんじゃないと叱られそうですが、それ程の価値があると思いま […]

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埋忠刀譜

 埋忠刀譜複製プロジェクト 「埋忠展」開催記念 名刀の記録がよみがえる!押形集『埋忠刀譜』複製プロジェクト 埋忠展開催を記念して「埋忠刀譜」がよみがえります。当然埋忠銘鑑は持っているわけですが、やはりこちらも欲しいですよ […]

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日刀保京都府支部10月入札鑑定会

コロナの影響で2月以降の鑑定会が休止になっていましたが漸くの開催です。今回は私が当番で、久々の鑑定をより楽しんで頂けるように、8口の鑑定刀とさせて頂きました。 1号  刀  銘 越前守助広   《柏原美術館所蔵品(旧岩国 […]

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薄緑

太刀、銘 □忠(国指定重要文化財 旧嵯峨御所 大本山 大覚寺蔵/京都国立博物館寄託収蔵品)  刃長 二尺八寸九分 反り 一寸二分三厘 源氏の重宝と伝えられ大覚寺に蔵する太刀です。(薄緑結縁プロジェクト)銘の一字目が朽ち込 […]

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薄緑結縁法会

「旧嵯峨御所大本山大覚寺」に於きまして薄緑結縁法会(うすみどりけちえんほうえ)が執り行われ、出席させて頂きました。「大覚寺所蔵文化財保存修復事業」の一環で『太刀「薄緑(膝丸)」結縁プロジェクト』として勧進によって浄財を募 […]

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特別展「埋忠〈UMETADA〉桃山刀剣界の雄」

今月10月31日(土)から12月14日(月)まで、大阪歴史博物館に於きまして、『特別展「埋忠〈UMETADA〉桃山刀剣界の雄」』が開催されます。私、多分この10年で一番楽しみにしている展覧会です。 前期後期で入れ替えあり […]

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秋季特別展「北陸の古刀」

福井市立郷土歴史博物館にて秋季特別展「北陸の古刀」が開催されます。展示作品リスト  今から千年余り昔、平安時代後期に生まれた日本刀は、はじめ大和・山城(現在の奈良県・京都府)といった政治の中心地や備前(現在の岡山県)・奥 […]

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百錬精鐵 刀匠 月山貞利展 

会期:令和2年10/28(水)~11/3(火祝)会場:日本橋髙島屋S.C. 本館6階美術画廊   〒103-8265 東京都中央区日本橋2丁目4番1号    TEL:(03) 3211‐4111※最終日は午後4時閉場 ( […]

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則重

刀、無銘 則重 ブログでの全身押形紹介、研磨記録ページでは未公開の物ですが、今回で50回目になりました。いつも丸筒に入れて保管していますので何枚あるか数えずスタートしましたが、こんなに採拓していたのですね。。今回は鎌倉末 […]

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京都非公開文化財特別公開

「令和2年度 第56回 京都非公開文化財特別公開」が開催中です。以前研磨させて頂きました賀茂別雷神社様(上賀茂神社)御所蔵の刀剣類も現在公開中です。公開期間等は各公開場所により異なります、詳しくは下記HPをご覧ください。 […]

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肥前忠吉大小(八代)

 刀、銘 肥前国忠吉脇差、銘 肥前国忠吉 49回目は八代忠吉の大小です。肥前上三代、つまり初代忠吉(武蔵大掾忠廣)、二代近江大掾忠廣、三代陸奥守忠吉、この三工の技量の高さは既にブログでもご紹介させて頂きましたが、肥前刀の […]

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助包

太刀、銘 助包(国指定重要文化財) 48回目です。助包は、古備前と一文字に同名で数工存在し、銘の書体は数種あります。また銘の大きさも大中小があってそのいずれもが別人と考えられています。一説には小振り銘を古備前、大振り銘を […]

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所在不明文化財

以前所在不明の国宝・重要文化財についてブログに書いた事がありました。 所在不明の国宝・重要文化財(2015) 文化庁がこのリストを発表して以来、各方面の意識の高まりもあって発見が相次ぎました。久々に文化庁HPのリストをみ […]

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信州住行宗(兼虎初期銘)

短刀、銘 信州住行宗(花押)     嘉永六年二月日     (刃長 九寸五分) 47回目は山浦兼虎初期銘、行宗の短刀です。兼虎はブログ前掲真雄の子で父真雄及び叔父清麿に作刀を学んでいます。 兼虎の作品は少なく関西などで […]

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山浦真雄

刀、銘 信濃国真雄 46回目は松代藩工山浦真雄です。松代藩、真雄と来れば”松代藩荒試し”となるわけですが、今回は安易にその常道をとる事に憚られる気持ちがあり、控える事にします。 山浦鍛冶といえば私はまず刀剣美術誌に掲載さ […]

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村正③

短刀、銘 正宗(村正銘の改竄) 45回目。村正三口目です。今回は銘を改竄された短刀。村正の「村」の字を消し、下に「宗」を足して「正宗」と改竄されています。村正は徳川家から忌避された歴史があり、銘の一部或いは全てが消された […]

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「お守り刀特別展〜願いを込めて〜」9/12(土)~11/23(月)

会 期:9月12日(土)~11月23日(月)会 場:坂城町鉄の展示館    〒389-0601 長野県埴科郡坂城町坂城6313-2     Tel. 0268-82-1128開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時3 […]

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無題

前回からあまり間が空かずでまた生品の山を拝見。何十あるか数えずだが前回の倍以上か。山盛りの鞘の雰囲気で大体の筋は分かるもので。この山は大名クラスかと。大名物の山を見ても必ずと言っていいほど、豊後行平、僧定秀、貞次、則重、 […]

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無題

数ヵ月ぶりに生品を二十口ほど拝見。玉石混淆。 大磨上げで一尺八寸ほどの錆身。鎌倉中期~末期の力強い造り込み。各所に見える地刃が非常に良い。その他をざっと見て最後の一口。反り浅めの刀。定寸ほど。重ね厚く身幅尋常。中鋒延びご […]

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古備前景助

太刀、銘 景助(古備前) 44回目です。磨上げながらも腰反り高く、凛とした太刀姿。茎の下半平地に細鏨で暢達な書風で景助の銘。景助は古備前派の刀工で、銘鑑には建保頃(1213年 鎌倉時代初期)とあります。板目に杢交じり、地 […]

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HPをリニューアルしました

より安全なHPにしました。内容はほぼそのままです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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「明治の拵、令和の刀」銀座三越

「明治の拵、令和の刀」が銀座三越にて開催されます。 本展では、明治期に趣向と技術を凝らされて製作された拵や刀装具の数々と、令和と元号を変えてもなお脈々と息づく、現代刀匠による日本刀を中心に、刀にまつわる作品の数々を、時を […]

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名物児手柏包永写し

太刀、銘 包永 兵部大輔藤孝磨上之異名号児手柏 天正二年三月十三日 (棟銘)大和国住月山貞利謹作(花押)平成二寿久年五月吉日 (公益財団法人 徳川ミュージアム蔵) 43回目は月山貞利先生の児手柏包永写しです。 享保名物「 […]

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日本刀の美

いつも大変お世話になっております銀座盛光堂の齋藤さんが日本刀文化普及のため、「日本刀の美」というYouTubeチャンネルを開設されています。 昨日は研ぎの取材をしてくださいました。 どの動画も大人の落ち着いた雰囲気の内容 […]

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井上真改(重美)

刀、銘 井上真改 (菊紋)延宝四年二月日 42回目も大阪新刀井上真改、重要美術品指定の刀です。 前掲の真改に比して一見大人しく見えますが、美しくも強さの有る地鉄に匂い深く錵厚く付く刃文を焼き、実物を手にすれば全くその様な […]

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井上真改

刀、銘 井上真改 (菊紋)延宝四年八月日 41回目。大阪新刀、井上真改です。 詰みながらも強い地鉄、刃文は匂い深く錵厚く付き、金筋、砂流し等しきりに働きます。 真改は作域にある程度の幅がありこの刀は直刃調ながら激しい部類 […]

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吉野山人國平之

脇差、銘 吉野山人國平之     平成聖代結ふ 40回目。河内國平先生の作品です。2018年、本能寺大賓殿宝物館で開催の展覧会。一番奥の展示ケース右端で、ひときわ目を引く寸延がありました。展覧会後もずっと気になっておりま […]

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同じ工人

昨日のブログ、昨年拝見の太刀と一昨日拝見の太刀。 鎺下平地の研師のサインですが、問い合わせてお教え頂きましたら、やはり同じ人でした。明治の名人研師の弟子。 昨日は「関心が薄いのか」などと、まるで他人事の様に書いてしまいま […]

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研師の

先日某所にて国宝、重文、重美等を30口ほど拝見。重文太刀の平地鎺下に研師の明治年紀のサインを発見。ただ残念ながら鎺のスレで肝心の名前が読めず。研師の名前や屋号を入れた物は度々見かけるが、通常は鎬地の化粧磨きの部分に入れて […]

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「悠久の美・日本刀展ー近畿で活躍する刀匠たちー」「美術日本刀展 ー紀州刀工を中心としてー」

和歌山県の九度山・真田ミュージアムにて下記の二つの展覧会が開催されます。 全日本刀匠会近畿地方支部展 「悠久の美・日本刀展ー近畿で活躍する刀匠たちー」 日本美術刀剣保存協会和歌山県支部展 「美術日本刀展 ー紀州刀工を中心 […]

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播磨國住高見國一作之

脇差、銘 播磨國住高見國一作之 守護順真 皇紀二千六百七十七年 鶯鳴 彫物 夫婦龍 梵字(八大龍王真言) 39回目は新作刀、兵庫県の高見國一刀匠の作品です。(研磨は私ではありませんが、以前押形を採らせて頂きました) 身幅 […]

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来国光

この太刀は享保名物の鳥飼来国次とともに黒川古文化研究所に寄贈された刀剣類の一つです。

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貞真(古一文字)

この太刀は享保名物の鳥飼来国次とともに黒川古文化研究所に寄贈された刀剣類の一つです。

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国宗

この太刀は、享保名物の鳥飼来国次とともに黒川古文化研究所に寄贈された刀剣類の一つです。

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入鹿住藤原實綱

あいにくのお天気ですが、また入鹿にくることが出来ました。

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二字国俊短刀

短刀、銘 國俊(二字国俊) 35回目です。 二字国俊の短刀は、長らく重要文化財の愛染国俊(28.79㎝)のみとされて来ましたが、近年出現した本刀(21.3㎝)が新たな一口として加わる事となり、そしてその短刀が京都にあると […]

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直江助信・助俊

脇差、銘 奉命 直江助俊 同 助信謹造(石切劔箭神社蔵) 慶応元年八月日 34回目。前回に続き、石切劔箭神社様の御刀です。 水戸藩九代藩主徳川斉昭は刀を鍛えた事でも知られ、その作品の茎には葵紋崩の紋章を刻みます。 藩主斉 […]

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横山祐包

刀、銘 備州長船住横山祐包(石切劔箭神社蔵) 明治三年八月日 33回目は新々刀備前、横山祐包。 祐包は祐永と並び、新々刀期の備前を代表する刀工です。 一時は衰退した備前鍛冶も幕末期には再び隆盛し、一派独特の丁子を焼く祐包 […]

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大磨上げ無銘刀

刀、無銘(極銘有) 32回。 茎には古い時代の極め銘がありますが、現代の鑑定では違う見方が適当かと思われますので茎は伏せさせて頂きます。 大磨上げで身幅やや広く、鎬高く、切っ先が少し詰まる造り込み。 押形だけでは伝わり難 […]

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古備前正恒

太刀、銘 正恒(古備前) 31回目は古備前正恒、生茎在銘の太刀です。 正恒は友成と並び古備前派を代表する刀工で、古備前派の中でも特に鍛えが優れる刀工の一人です。 押形の正恒も、板目に杢が交じりよく詰む定評通りの地鉄で、映 […]

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古備前宗安

太刀、銘 備前國宗安作 (大阪歴史博物館蔵) 30回。古備前派、宗安。 この太刀は、大阪歴史博物館館蔵品修復事業に於いて研磨をさせて頂いたものです。 同派を代表する刀工に友成と正恒がいますが、宗安は友成の弟或いは子とも伝 […]

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粟田口則国

短刀、無銘 粟田口則国(附本阿弥光忠折紙) 29回目になりました。山城物、粟田口です。 則国は粟田口六兄弟の長兄である国友の子で国吉の父といわれ、時代は鎌倉前期です。 現在「短刀」と称される形状の刀は平安時代末期頃には既 […]

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一竿子忠綱

刀、銘 粟田口近江守忠綱 彫同作     寳永五年八月日 28回目は大坂新刀。 粟田口近江守忠綱二代目、一竿子忠綱です。 一竿子の乱れ刃は丁子や涛乱風などありますが、押形の刃文は互の目に湾れと後者の典型で、彫り物の配置を […]

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陸奥守忠吉

刀、銘 肥前国住陸奥守忠吉 27回目。唐突に肥前に戻ります。8回目と同じく忠吉家三代目、陸奥守忠吉。 全身押形のよいところをあげるとしたら、まず姿を把握しやすい点があげられるでしょう。 私、近年は切っ先と茎尻を同じ幅で押 […]

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三善長道

脇差、銘 陸奥大掾三善長道      延宝五年二月日(敷地神社蔵) 26回目。前回に続き敷地神社(わら天神)様の蔵刀です。 長道の祖父長国は元伊予松山藩の刀工で、藩主加藤嘉明が会津に移封となりそれに伴従しました。以後三善 […]

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祐光

短刀、銘 備州長船祐光(敷地神社蔵) 25回目になりました。敷地神社様の短刀です。 室町時代の備前物は初期応永頃の物を応永備前、永享頃を永享備前、室町時代も後期に入る少し前、応仁頃以降の物を末備前と呼んでいます。 銘鑑で […]

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高天神兼明

短刀、銘 兼明      高天神(高台寺蔵) 24回目。 高天神兼明は美濃より遠州に移住した刀工で、室町時代中期から末期にかけ同地にて複数の同銘工が作刀しています。 駿遠豆三州刀工の研究(日本美術刀剣保存協会静岡県支部発 […]

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秀末(古波平)

短刀、銘 秀末作      貞和五巳丑 (南北朝時代) 23回目。 秀末は銘鑑に記載がなく、所謂銘鑑漏れなのですが、古波平の刀工と聞いています。 銘鑑に無い刀工の作にも名品はあり、この短刀などは正にそれでしょう。 201 […]

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古波平

薙刀 無銘 伝古波平(木下勝俊所用 / 高台寺蔵) 22回目。 大和鍛冶は鎌倉末期から室町時代にかけて各地に移住し、志津、宇多、浅古当麻、美濃千手院、入鹿などの一派を成し繁栄ました。 しかし平安時代の末期、既に千手院鍛冶 […]

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金房

大太刀、無銘 伝金房(本能寺蔵) 21回目。 室町時代の大和物に金房一派があります。 この派の詳細は不明ですが、手掻系といわれています。 作風に大和色は薄く、末備前や末関、平高田などに似る作を多く見ます。 この太刀は刃長 […]

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包行(末手掻)

短刀、銘 大和國住包行      寛正ニニ年十一月日 20回目になりました。 また大和本国に戻り、末手掻の包行です。 室町時代に入り大和各派は衰退します。尻懸は則長と銘のある室町期の短刀を時折目にしますが、多くは数打ちと […]

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直江志津

刀、無銘 直江志津 19回目です。 前回は手掻でしたが今回は直江志津。 大和手掻包氏が美濃国志津に移住し兼氏と改名、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍し一門が繁栄しています。その二代目以降及び一門の総称が直江志津です […]

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包真(手掻)

刀、(金象嵌銘)包真 18回目は大和手掻です。金象嵌銘で包真。 室町時代の手掻派の作品は末手掻とよばれ、包真も通常末手掻に分類されますが、包真初代は包永門で時代を康安(南北朝期)といいます。 大和五派は室町時代に近づくと […]

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長吉(伝龍門)

太刀、銘 長吉(伝龍門) 17回目はまた大和に戻ってきました。 今回は伝龍門と極められた長吉二字銘、生茎の太刀です。 龍門鍛冶は鎌倉時代、大和国龍門荘で勢力を誇っていた大寺院、龍門寺に関係する鍛冶といわれています。(奈良 […]

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信長(浅古当麻)

短刀、銘 信長(浅古当麻)   16回目。信長と二字銘で「浅古当麻」と鑑定されている短刀です。 浅古当麻は、大和国浅古(現奈良県桜井市浅古)に住した当麻信長が室町時代初期、越前に移住し代を重ねたといわれる刀工です。 銘鑑 […]

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当麻

短刀、無銘 当麻(附本阿弥光忠折紙) 15回目も大和物。当麻です。 当麻派の在銘作は僅少ではありますが、国行、有俊(含長有俊)、友行、友長などに遺されており、また「当麻」とのみ銘を切る作品も数点確認されています。 それら […]

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尻懸

刀、無銘 尻懸 14回目は大和物、大磨上げ無銘の尻懸です。 鎌倉時代から南北朝時代にかけての大和には、千手院、保昌、手掻、当麻、尻懸と五大流派があり、大和五派と呼ばれています。 大和物に在銘の品は少なくその多くが無銘です […]

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清光②

刀、銘 備州長船清光     天正二年八月日 13回。今回も末備前の清光です。 前回の清光は鎬筋、棟角共に重ねが非常に厚く、重量感たっぷりの造り込みでした。今回は鎬重ねは十分有りますが棟に向かい少し重ねを減じる造り込みが […]

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清光①

刀、銘 備前國住長船清光     永禄九年二月日 12回目になりました。末備前、長船清光の刀です。 清光は忠光とならび直刃の名手と呼ばれますが、乱れ刃の作品も多く残しています。 末備前には同名刀工が多数いますので俗名によ […]

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村正②

短刀、銘 村正 11回目も前回に続き村正の短刀です。 これはあまり聞かないと言いますか聞いた事が無いのですが、私は村正の研磨は大変難しいものだと思っています。過去度々村正研磨の機会を頂いて来ましたが、いずれの作品も天然砥 […]

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村正①

短刀、銘 村正 10回目、村正です。 村正は室町時代末期の伊勢の刀工で文亀を上限に同名の継承が数代あるようですが、現存する正真と思われる銘にも様々あり、その代別については確固たるものではありません。 (文亀を初代、天文を […]

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初代忠吉

短刀、銘 肥前國住人忠吉作 9回目。慶長新刀、初代忠吉の短刀です。 二代近江大掾忠廣の短刀は稀有であり、それに比すると初代の短刀は多いという事になりますが、他の慶長新刀、例えば堀川国広などと比べると決して多くはありません […]

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陸奥守忠吉

脇差、銘 肥前國陸奥守忠吉 8回目です。前回の近江大掾忠廣の嫡子、忠吉家三代の陸奥守忠吉です。 この三代忠吉の作品は初代、二代に比べると現存数が格段に少ないわけですが、それは長寿であった父、近江大掾忠廣の代作に長年従事し […]

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近江大掾忠廣

刀、銘 肥前國住近江大掾藤原忠廣     寛文二年十二月廿二日     貮ッ胴截断 山野加右衛門永久(花押) 7回目 初代忠吉の嫡子、忠吉家二代目を継ぐ近江大掾忠廣の刀です。忠廣は作刀期間が六十年以上と長く、多くの作品を […]

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丹波守吉道

刀、銘 (菊紋)丹波守吉道 (京都帝釈天蔵、南丹市立文化博物館寄託品) 6回目は丹波守吉道。 おそらく二代、或いは三代でしょうか。 直ぐに長く焼き出し、互の目主体に様々な刃を交え、匂い深く錵よくつき、砂流し入り、そして湯 […]

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奉納 賀茂御社 越中守包國

短刀、銘 奉納賀茂御社 元禄十二年七月十三日      願主 高橋就⬜︎ 大和住越中守包國作(賀茂別雷神社蔵) 5回目も、前回、前々回に続き、賀茂別雷神社(上賀茂神社)に伝わる奉納刀です。 この短刀は銘文に […]

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兼氏(室町時代)

太刀、銘 兼氏(賀茂別雷神社蔵) 4回目。 この太刀も前掲に続き、賀茂別雷神社への奉納刀で国指定重要文化財の社務日誌に同社への奉納記録が残る品です。 太刀銘で兼氏と銘がありますが、刀身は室町時代の作と思われます。 しかし […]

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吉則(後三条)

短刀、銘 吉則(賀茂別雷神社蔵) 3回目、山城国三条吉則二字銘の短刀です。 三条吉則は複数代あり、日頃目にする吉則の殆どが室町時代中期以降の作です。 この後代吉則は各地に駐槌し、和泉、三河、越前などの出先打ちを残していま […]

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守次(古青江)

太刀、銘 守次(古青江) 2回目は古青江守次の太刀。 長寸で反り深く、生茎在銘、堂々とした太刀姿です。 現在でも十分手持ちの重い太刀ですが、茎の幅や重ねから、元来はかなりの豪刀であった事が想像できます。

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則縄(福岡一文字)

太刀、銘 則縄(福岡一文字) 長らく研磨記録ページへの押形UPを行っていませんでしたが、準備が出来たものから順次UPさせて頂きます。 まずはブログページに。 1回目は福岡一文字則縄の太刀です。 生で雉腿茎。 腰反りの太刀 […]

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無題

気が付いたら一ヵ月以上更新してませんでした。 日々研磨に勤しんでおります。 先日、天然の名倉と細名倉と思われる砥石を頂戴しました。 大変貴重な石で有難いです。 中、細名倉は八年間ほど天然を使っていた時期がありますが、その […]

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断面の

応永移住系信国を鋸で切っていて、前から確認してみたかった事を少し。 画像1 少々研ぎの処理が不十分だが、本などで度々見る刀身断面。 この手の画像は刀身構造の解説などでよく見かけるが、縦方向の断面を見たく次の加工を。 画像 […]

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古一文字の

研ぎ上げた在銘の古一文字。腰の崩れ方が表裏共山鳥毛に少し似る。 以前撮っていた粗い携帯画像ですが。 この崩れ方、似た症状で面白い。が、同じ作者だと言いたいわけではないです。

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獨逸鋼鉄

短刀、九寸五分。 銘 於東京高輪以獨逸鋼鉄 胤勝   明治三十六年五月 ”ドイツ鋼鉄”。凄い響きです。 今まで研磨させて頂いた中の硬さ最強刀は、京都国立博物館蔵の短刀でした(銘 大阪住高橋晴雲子信秀七十五歳作 於京都帝国 […]

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日刀保京都府支部2月入札鑑定会

一号 刀 反り少し深い。全体に反る。身幅広く重ね厚め。棒樋鎺上丸留め。切っ先フクラ強めに張る。 地鉄詰み気味で若干肌立つ。 広めの中直刃。刃中、丁子足、葉が多く入るも少し寂しく感じる。下半匂い勝ち。上小錵。帽子深め。結構 […]

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新刀打ちおろし

元禄年紀の脇差。 茎にはもちろんのこと、平地、棟、刃先にも刀鍛冶の掛けた鑢がそのままの状態で残る、所謂”荒身”、打ちおろしの平脇差です。 通常はこの状態から研師にまわされ研磨を行いますが、この脇差は元禄年間に刀鍛冶が焼き […]

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映画「燃えよ剣」

https://youtu.be/a4n_14nhGrI 映画「燃えよ剣」の試写会によんで頂き行ってきました。 公開はまだしばらく先ですが、凄い映画です。  映画「燃えよ剣」公式サイト

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日刀保京都府支部新年入札鑑定会

一号 刀 反り浅く重ね厚、庵棟かなり高い。詰んで美しい地鉄。全体に湾れる刃取りで透かすと互の目と丁子の連続。焼き頭が地にこぼれる箇所多数。 地刃が典型的助直だと思うが棟の高さがどうしても気になる・・・。助直、数も含め普段 […]

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『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』

奈良、春日大社さんの国宝殿に於きまして、『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』が開催中です。 私も古伯耆には大変興味があります。特に展示中の有綱(粟津家伝来)の太刀が大好きで。 展示は前後期入れ替えありです。  展示リス […]

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もう一つ短刀の全身押形を描く

鎌倉末期 強く、大変良い地鉄。刃の錵も美しく、金筋多数。 前掲短刀に続き名短刀です。

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短刀の全身押形を

鎌倉時代前期。 スマホで若干切っ先方向から撮ってしまったので切っ先側が大きく開いて見えていますが、実際はもう少しだけ閉じています。 にしても最近は無反り短刀の場合、少し先開きに見える配置で全身押形の採拓をしています。 全 […]

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年末年始と全身押形を描く

年末から鎌倉末期大磨上無銘刀、鎌倉初期生茎在銘太刀、鎌倉前期乃至中期生茎在銘太刀、室町末期在銘寸延、室町末期在銘短刀の押形を描く。 色々考えながら描いていたが、大体の事は忘れた。

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新年初鑑賞

本日はお客様がお越し下さり、短刀や剣を多数鑑賞させて頂きました。 事前に、ちょっと珍しい重刀の短刀を拝見させて頂けるとのお話をお聞きしていましたので、色々と想像を・・・。 どの方向かとの情報が一切なく、ちょっと珍しいとな […]

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あけましておめでとうございます

令和2年となりました。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 お正月という事で、目立つ場所に愛刀を飾ります。 中身は刀屋さんで8万円で買った刀。 非常に愛着があり、拵えを掛けました。 拵えの見所は沢山ありますが、一番 […]

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模写する

手持ちの短刀の全身押形を奈良の関山研師に描いて頂きました。 もう10年近く前から、関山研師の描く刃文が一番好きなんです。 雰囲気を真似ようとするのですが同じにはならず、必ず自分の雰囲気になってしまいます。。 真似るならや […]

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無題

無銘古一文字、在銘古一文字、無銘福岡一文字などを拝見。 古一文字の奥ゆかしさが好きで、拝見する度に備前刀の凄さを感じる。 この福岡一文字は二回目。一度目よりも遥かによい太刀だと感じた。古備前や古一文字の方が私は好みなので […]

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古青江の押形を

ちょっと久々に押形を描く。 古青江生茎在銘太刀。 反りが深い。映りが凄い。重ねが非常に厚い。

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刃艶をつくる

寒くなる前に刃艶を。 前回はいつ頃作ったかと思い、ブログで確認すると約1年前。 前回も同程度の量を作ったので大体一年でこれくらいの消費で、刃艶の消費量は多いタイプの研師だと思います。 見た目は悪いがこの石は確実に良いと確 […]

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柾目に丁子

そういえば、先日の鑑定刀5号、完全な柾目に派手な丁子刃。 普通なら柾肌に刃文が引っ張られ、匂い口が柾目で切られ食い違いの働きが現れたり、砂流し状になるなどの現象が起こるところですが、その様な箇所は一切なく、刃中に柾状の匂 […]

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日刀保京都府支部 入札鑑定会

今回は本部より日野原大先生を講師にお迎えし入札鑑定会が開催されました。 一号 刀 重ね厚め、若干細身で鎬が高い。反りが浅いが鎌倉時代の刀。 直刃調子。よく働く。明るい。物打から横手下の冴えが好き。片落ち風になる部分の谷な […]

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現代刀の入札鑑定会

第一回現代刀目利き認定大会に参加させて頂きました。 鑑定刀は30振り。 制限時間2時間の一本入札。 当然ですが出題刀工の事前発表は無しです。 1~24号が太刀・刀、25~30号が短刀と剣。 中に一振り、人間国宝の故宮入行 […]

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『第1回「現代刀目利き認定大会」in岡山』

現代刀目利き認定大会の日が近づいてまいりました! 「日本刀の日」制定記念『第1回「現代刀目利き認定大会」in岡山』10/5(土) 出題刀はなんと30振り。 30振りの現代刀を手に持って鑑賞できるわけです。 そしてその刀で […]

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9月例会入札鑑定

一号 刀、だと思う。 少し反り気味。直調子でなだらかに湾れ。全体に小足が入り頭の締まる小互の目調の刃。中鋒。映り。 ぱっと見は末古刀に見える。元来は詰み気味の地鉄。各所に澄肌風に黒い鉄が一段盛り上がって存在。 迷うので一 […]

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寺社所蔵品

ICOM京都大会の一環で、本能寺さんの大宝殿にて弟子のマーティン君と刀剣研磨実演をさせて頂きました。 (実演用に本能寺蔵品の薙刀を窓開け研磨中) 日本の刀剣愛好家さんや多くの海外の学芸員さん達がご来場くださいました。 マ […]

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百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展

「ICOM京都大会開催記念  東京富士美術館所蔵  “百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展”」 開催をお教え頂いたので、京都文化博物館で9月29日まで行われている「百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展」を見に […]

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新刀の刃文を描く

お盆もずっとお仕事です。 ちょっと間が空いてしまいましたが先日の薙刀全身押形が完成です。 その後、新刀三品の全身押形を描きました。 この兄弟達の作品は沢山残っていますが、皆本当に上手い。 沢山残っているので頻繁に見るわけ […]

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薙刀の全身押形

大薙刀の全身を描いた。 左は二尺四寸超の刀。 そして次も薙刀。 この次も全長五尺を超える薙刀だと思う。

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蕎麦屋

京都御所近くのちょっと美味しい蕎麦屋に入ったら砥石が飾られていました。 触ってみちゃいましたが、多分中山かなぁ。よく似た石は色んな山から出るので断定は出来ませんが。 柔らかい戸前です。 店員さんに聞くと、お客さんから頂い […]

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特別展「剣精霊貫白虹 ―幕末美濃の剣豪と名刀―」

現在岐阜県博物館に於きまして『特別展「剣精霊貫白虹 ―幕末美濃の剣豪と名刀―」』が開催中です! 展覧会名 特別展「剣精霊貫白虹(けんのせいれいはっこうをつらぬく)―幕末美濃の剣豪と名刀―」 開催期間 2019年7月12日 […]

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7月日刀保京都府支部例会

今月の支部例会(入札鑑定会)は私が担当という事で、鑑定刀を5振り準備させて頂きました。 一号 太刀  銘 国綱(粟田口 特別重要刀剣) 二号  刀 無銘 古一文字(重要刀剣) 三号  刀 無銘 左弘行 (重要刀剣) 四号 […]

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続2全身押形

差し裏。

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『第1回「現代刀目利き認定大会」in岡山』

現代刀の入札鑑定大会が行われます!! 「日本刀の日」制定記念『第1回「現代刀目利き認定大会」in岡山』10/5(土) 出題刀はなんと30振り。 30振りの現代刀を手に持って鑑賞できるわけです。 そしてその刀で入札鑑定。 […]

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続全身押形

とりあえず刃文はつながっているので、徐々に墨を濃くして行く 角度の関係でいつも苦手な帽子も描き、さらに濃く。 少々濃すぎるようにも見えるが、この後映りを入れるのでこの程度が良いはず。 押形を描く時一番苦労するのが刃文を見 […]

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全身押形採拓

刀。 諸々の予定もあり、あまり時間をとれそうもないので輪郭と茎をざっととり、刃文の下書きを始める。 (輪郭や茎はあとで修正する) 墨で描き始め。 大変よい刀。

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試す

古研ぎで数か所に深い錆が出ているが、全体には研ぎ上がりが維持されており、そして大変良い差し込み研ぎ。 この様な状態の場合、即錆び切りをしてしまうのはもったいなく、寸刻みに仕上げ方法を試す。 昔の上手な差し込みでも下地研ぎ […]

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カマス鋒

押形の鋒は若干のフクラが付き完全なカマス鋒とはなっておらず、”フクラ枯れカマス鋒風となる”と表現される状態でしょうか。 この押形の刀は実物を見るとカマス感が一段と強いのですが、押形にした時の横手位置がコンマ数ミリ低過ぎた […]

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鍋島景光

続けて彫のある短刀の全身押形を採拓させて頂きました。 鍋島家に伝わった景光の短刀に倣い、高橋貞次が作刀したものです。 表 元亨三年二月日 以余光鉄 備州長船住景光 裏 鍋島景光ニ倣ㇷ 源貞次 紀元二千六百一年八月日 彫同 […]

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欄間透

美濃の陳直(のぶなお・桃山時代)の短刀。 重ね9.3mm 柾目が目立つ出来です。 欄間透の彫りがあります。 彫り物のある刀は押形採拓に手間が掛かるため避けて来たところがありますが、この陳直は大変出来も良く、何より存在自体 […]

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小柄櫃

一昨日、研ぎ場の本棚の最上段の端に見慣れない小冊子を見つけ、背伸びして手に取ると初期の「大素人」でした。 何気にパラパラめくると、山銅鐔について書かれていました。 以前から、もの凄く気になっていたんです。 笄櫃が綺麗な洲 […]

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令和元年五月 日刀保京都府支部入札鑑定

一号 刀 少し反りが強め。大互の目で匂い口深い。尖り刃が少し。三品帽子ではない。 肌がよく出る。 互の目の形や匂い口の雰囲気から山城新刀だと思うが堀川系ではない。 三品帽子でなないが、尖り刃が2,3個あるので三品系じゃな […]

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入鹿實可拝見。馬手差しのこと

入鹿實可の短刀(さねよし/重要刀剣)を拝見する事が出来ました。 以前より重刀図譜では見ていましたし、「紀州の刀と鐔」にも所載で押形は頭にありましたが現物を拝見出来る日が来るとは。。 刃長26.8㎝(八寸八分五厘) 元幅2 […]

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簀戸国次

簀戸国次の刀(重刀)と平造り長寸の脇差を拝見。 「簀戸」とは地名や苗字ではなく、銘字の特徴から出た通称です。 国次は同名が数代続きますが、初、二代銘の国の字は”図”に少し似た特徴的な書体で切り、この字が庭の入り口などに作 […]

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紀州へ

お仕事で紀州へ。 少々足を延ばし行ってみたかったところへ。 こんな山里を抜け こんな山道を通り 初めて来ました。入鹿鍛冶の里。 三重県熊野市です。って三重県だったのですか。和歌山だと思ってたら今googl mapで見て三 […]

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日刀保京都府支部 4月入札鑑定

平成から令和への瞬間は刃取りをしながら迎えました。 新しい刃取りスタイルを思いつき試しましたが、この10年で一番の成果です。 誰かが研いだ素晴らしい研磨に出会ったとき、”この研師は凄い”と感じますが、そういう仕事を目指し […]

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「第23回京都刀剣まつり」開催!

今年も、京都市勧業館(みやこめっせ)に於きまして、5月2,3,4日の三日間にわたり「京都刀剣まつり」が開催されます。 京都へ刀を探しに来てください!!

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春です

毎日の座り仕事は腰にきます。昔はどれだけ長い時間研舟の上に居ようが全く大丈夫でしたが、最近はなかなか辛いです。 やっと春になりましたので、時間を見つけ自転車で出かけるようにしています。 通った事のない細い道が楽しいです。 […]

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日刀保京都府支部入札鑑定会

三月例会入札鑑定     一号 刀 詰む地肌。直ぐ焼き出し、大きめの互の目を複数で一塊、それを規則的に。 新刀祐定だと思う。上野大掾祐定と書いたが、これはもしかして過去に出ている刀かも知れないと思い始 […]

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十津川郷採訪録

「十津川郷採訪録(林宏著)」(全五巻)は十津川村が吉野熊野総合開発によって生活文化が大きく変化する事を予想し、昭和34年に編成された調査団の記録です。 内容は大学ノート31冊分。それを活字には起こさず、記録ノートをそのま […]

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続き

歳を取ったせいか、田舎の事をもう少し知りたくなり、十津川郷採訪録(全五巻)という本を買ってみました。 私の郷里十津川村は”秘境”と呼ばれる事があります。 現代では秘境といえば聞こえは良いですが、生活する人にとっては不便極 […]

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燃えよ剣

20年程ぶりに「燃えよ剣」を読みました。 司馬遼太郎作品には”十津川者”として私の郷里十津川の人が度々登場します。 あっさり斬られる事が多く、燃えよ剣でもその通り。 ま、相手が土方歳三なので仕方がない。 しかし司馬さんの […]

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研磨記録

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刀剣研磨とは

錆びた刀がお手元にある場合、「良く切れる様に」「錆を落としたい」と、もしもご自分で研磨をされるような事があれば、その価値を大きく落とし、後世に伝えるべき刀の寿命を縮めてしまう事になりかねません。

刀剣の研磨は、棟・鎬地・平地・横手・鋒等各所の肉置きを整えつつ錆を除去し刀本来のあるべき姿に研ぎ上げ、さらに地刃の働きを引出し或いは抑え、鑑賞に相応しい状態に仕上げて行く、総工程十日~二十日以上に及ぶ作業です。「刀剣研磨」とは、他の刃物類の研磨とは全く違う世界なのです。

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