全身押形 新しい時代の備前様式

刀、銘 備州長船住横山祐包(石切劔箭神社蔵)
    明治三年八月日

刀、銘 瑞泉堀井俊秀 (花押) 
    冨岡清行所持 昭和十二丁丑二月吉日

太刀、銘 加賀国住正峯 於傘笠亭作之 思飛鎌倉期 漂一文字上
     昭和丙午年二月

新々刀の地鉄を”鏡肌”などと呼ぶ事がありますが、大変よく詰んだ肌を表す言葉で、押形の祐包や祐永など横山一派にも見られます。
この地鉄により、匂い口が地肌に影響される事無く整った刃文を焼く事が可能となっています。もしかしたら、鎌倉時代の備前刀工達もこの様な地鉄を目指していたのかも知れません。
新しい時代の備前様式の刀には、単に整うだけではない、地鉄の深みを求めた作品が現れました。
人間国宝の隅谷先生の作品は地鉄に変化があり、また映り気のある作品も多く見られます。
そして平成・令和の備前様式はさらに進化し、地刃共に様々な魅力に富み、単なる復古刀とは違い個性的で味わい深い作品が生まれています。

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