くさい砥石

しばらく前に角砥では初めて買う山の内曇質の砥石を購入しましたが、結構な研磨力でした。
普通ならグレーの部分が多くなるべく見た目に綺麗な砥石を求めるところですが、この山のこの層の質は違う様です。(蓮華などは当然まじりますが。私はカラスで効く砥石に出会ったことはありません。先輩方の評価にはカラスも入っていますので、世代でしょうか。)
グレーの部分は泥で、白い斑で刀を引く事を躊躇してしまう部分に研磨力があります。
そもそもこの砥石は見た目からの判断で普通は購入しない物ですね。やはり砥石は使ってみなければ分からない(見た目だけで判断できる時代もあったと思います。しかしおそらくですが、昔は全体にかなり高次元の砥石だらけだったのではないかと。効く効かないよりも、地を引くか引かないか、そういう判断で良い時代だったのではないかと想像します。私の想像です。)。
で、この砥石を使った後の細工場は臭いんです。独特な酸味のある臭いに包まれます。
この斑の部分の成分が臭うのか、それとも鉄を異様に卸すので鉄のにおいがしているのか。

前の記事

砥石をいただきました

次の記事

”地を引く”