馬手差の拵を

刀掛けは背の低い物が好きで、鞘底9㎝のアクリル刀掛けに刀を置いています。

いいねぇと毎日眺めていましたら、少し寂しくなっても来るもので。
せっかく2段のアクリル刀掛けもあるんだし、短い物が有ればなお嬉しく。
幸い馬手差銘の短刀を持っていますので、馬手差拵をつくろうと。

短い物で好きな拵えは、少々時代が上がりますが柏木兎腰刀です。
柏木兎腰刀(かしわみみずくこしがたな) | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)
↑この拵は故上野修路氏の製作で、本歌はもちろんですが、本歌とほぼ変わらず大好きな拵えで、拝見する度に感動すら覚える見事な仕事です。
柏木兎腰刀– 第一室刀剣 | 上野の博物館 (sakura.ne.jp)

上杉の黒漆合口腰刀(九郎二郎)も本当にかっこいい拵ですね。
知人が製作しましたが、本当に美しい。
私、鐺が一文字なのと、薄い鞘が好きなんです。

法隆寺へ | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)
↑西円堂から流出したという鞘から復元した拵。
これも好きな拵えですが、鐺が丸なのとゴロンと太い鞘は、自分が持ちたい好みからは少し外れてしまい。。
この柄形状は本当にかっこよく好きなのですが、薄い鞘にこの柄は合わないというか無理で。(柄復元は上野修路氏です)

法隆寺西円堂奉納武器にある馬手差拵をそのまま再現すると、↑この拵に栗型・返り角・櫃穴を馬手差の配置する様な形になると思うのですが、そうするとゴロンとした鞘になってしまいます。
九郎二郎の雰囲気で栗型を裏、返り角も裏で刃方に付け、先を棟方向に。こんな事をすると笑われてしまうのでしょうか・・・。
天正の時、切羽をあえて1,5ミリの厚い金着にしましたが途中でうるさくなり赤銅に作り替え、次はセオリー無視の厚い切羽がカッコ悪くなり0.5の薄い赤銅に替えた経験がある様に、冒険はせず現存品に倣うべきでしょうか。
しかし現存の品は僅少が過ぎます。もっと色々なタイプがあったのではないか、そんな気持ちがどうしてもあり、自分の好み寄せ集め拵を作りたくなってしまい。。しかしやはり後悔するパターンでしょうか。。
こんな構想段階が一番楽しいのかもです。


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