木兎の拵

重要文化財で春日大社所蔵の柏木兎腰刀の写しを久々に拝見。
またざっくりと計測させて頂きました。
うちの田舎ではフクロウの事を「ふるつく」といいます。
高2の時、郷里の杉山で野生のフクロウを見たことがあります。トビより一回り大きく、目の前の杉枝に無音で飛来。
映画の主人公が山で鹿に出会うあのシーンの様に、深閑な空気を感じた記憶は鮮明です。
あの時のフクロウにこの耳みたいな毛はあったかなぁ・・・。
今は夏の深夜この研ぎ場で窓を開けると「フルツクフーフーッ」とフクロウの鳴き声が聞こえます。
「ふるつく」の呼び名は鳴き声から来ていたんですね。京都で初めて知りました。

”塗立”(ぬりたて/刷毛目などをあえて残す技法)
耳かきが裏を向く古いタイプで製作した笄

鯉口角上34.0
鯉口角下33.2
栗型部鞘幅32.7
返り角部鞘幅32.3
鞘尻角下30.1

鞘尻角31.1

鞘厚中央付近13.5

鞘厚鞘尻部9.3
鞘尻角厚10.2
栗型30.8
栗型から鯉口62.6

返り角先から栗型21.6
栗型から返り角下端
筒金目釘穴部幅33.5
筒金金小縁厚15.5
紫檀頭幅35.0(本歌は沈香)
頭上部長26.9(中は鎺部まで一体)
四分一鎺
台付鎺の原形
上貝内部に柄木が入る特殊な造り込み

所持されている方も今回初めて気が付かれたそうですが、目貫の目釘部に文字が切られていました。
作者銘で「脩」かとも思ったのですが、行人偏に見えますし・・・。
もしかして「循」でしょうか。
上野さんの雅号や作品に刻まれてきた文字や銘文を存じ上げず分からないのですが、もしも循だとしたらなんだか素敵な意味な気がします。

柏木兎腰刀(かしわみみずくこしがたな) | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)
柏木兎腰刀– 第一室刀剣 | 上野の博物館 (sakura.ne.jp)