判者の時が度々でしたので、入札出来るのは2020年の2月以来です。
いやもう本当に楽しいものですね。
そしてぐったり疲れました。
4号 刀
反りが強い。裏が樋中に梵字の浮彫など。信国か。
1号 短刀
内反りだが刃のバランスから時代は上がらず室町。彫り物。信国かな。
3号 薙刀直造脇差
互の目の頭が上へ下へと寄る。美平かぁ。
5号 片切脇差
ザングリで片切なので堀川弘幸
2号 鎬造脇差
多分以前見た応永備前。どちらかを覚えておらず、確か康光だったか。
通り
然
イヤ
イヤ
当
全体をざっと流し見して2号以外は山城で揃えて下さったのだろうと、浅はかな読みをした事を大いに反省し冷静に再考。
1号短刀、フクラから上の刃幅と姿が研ぎ減りを考慮しても室町より上がるとは思えず。
樋や梵字が信国より少々大人しいと思う。ヒント間違いから延寿、法華一乗と入れたがそれぞれイヤで、やはり畿内との事。
ならば地の若さと刃の質で末手掻だと思う。 手掻包俊と入札
2号脇差、寸が短い鎬造り。差し込み研ぎの雰囲気と鎺上の梵字と素剣の深くて太い状態を覚えているが、銘を忘れ、康光で同然。
3号脇差、薙刀直造だがウブだと思う。丁度蛍光灯が無い場所で地鉄は見えないが良く詰んでいる。刃沸えは深い。棟を腰まで焼き下げる。
薙刀直造の脇差にしてはフクラ下~腰上が張らず、少々異風な姿。。刃肉が無い時独特の内曇りの効き方をしていて、肉が少ない事が分かる。
が、誰だか全く検討が付かず疲れる。。。。
何号刀の事かは不明だが「五」の文字に特徴がとのお話が聞こえて来てしまったので、「五」で答えを探そうと考えを巡らせてしまう意思の弱い私。。
大与五(笑)水田国重と入札。
4号刀、実は1札目でも信国には見えておらず。表の彫りが違うし刃にも信国の特徴がどこにも発見出来ず。ただ裏の彫りと反りが信国であっても良い様に思い。
下半が大人しく上半が皆焼。セオリー通りに行くべきか。
相州綱広と入札。
5号脇差、典型的ざんぐり肌。匂い口の雰囲気や刃の調子が過去に研がせて頂いた弘幸と同じ。
表の平造の姿が貞宗風をよく再現していて非常に美しい。
刀を造った事が無いので分からないが、姿造りはおそらく研ぐのと造るのではかなりの違いがあるはず。
貞宗の木型などがあれば再現する事は簡単なか。やった事は無いが、おそらく答えはNO。
押形や木型だけでは再現出来ない。刃と棟の線だけでなく、庵と茎の線や踏ん張り、全体の肉置きや特にフクラから鋒の肉置き、焼き刃との関係や、もしかしたら地鉄の色や雰囲気までもが関係するのかも知れず。とまぁこうなってくると、「貞宗風を再現」というのは間違っていて、その刀工の作風の確立なのだと思う。慶長新刀は凄い。(先日出先で国昌、国広、国徳、国時、弘幸等堀川物を同時に拝見しましたが、堀川物の層の厚さを再認識しました)
然
然
当
然
当
1号 短刀 銘 南都住藤原包貞
2号 脇差 銘 備州長船盛光
3号 脇差 銘 備中国水田住大与五国重
4号 刀 銘 相州住助広
5号 脇差 銘 平安城藤原弘幸
2020年2月以来の入札という事で、その月の入札鑑定記を見て笑ってしまった。
4号の助広がその時も出ていて、見方が成長していない。そして山城山張りも同じだった。。
日刀保京都府支部2月入札鑑定会 | 玉置美術刀剣研磨処|京都・左京区 (kyoto-katana.com)