作業を進める
今日は拭いから刃取りに入る。
今までの20年とは違う刃取りにしてみる。
今日は拭いから刃取りに入る。
今までの20年とは違う刃取りにしてみる。
近年で一番良いと感じていた地艶を使い切ったので新たに磨るべく原石を保管していた場所を探すも見つからず。
おかしい。
確かにここに有ったはずだが、と言うかこの石のはずだが割って磨ってみるとどうにも軟らかくそして色も違う。(原石と言っても5センチ程度の大きさで厚さ3ミリ程度の物が数枚だが)
その石だと思い込んで2年ほど安心し切っていたので大変焦ります。
その後3時間ほど家捜し。
一時あきらめかけましたが、もしやと思い今一度最初の石をよく見ると、表裏で微妙な色の違いが確認出来ました。
内曇系ではよくある事ですが、地艶に使う石で表裏にこれほど質の差が現れる事は初めてでした。
(地艶のコッパは最初から地艶前提の薄めのコッパになっていますので、表裏に質の差が現れた物に当たる確立が低いと言う事だと思います。)
見つかって良かった。
ちょっと貧乏臭く見えますが、貴重な地艶ですのでこう言う小さいカケラまで大切なものなのです。
これで2年分くらいかな。
産地不明でいわば何処の馬の骨とも知れない石ですが良いものは良い。
今日もふらふらになるまで働きました。
3、40代は仕事も何もかもいっぱい抱え込んでしまって大変な時期ですね。
しかし優先順位をちと入れ替えて頑張って走り込んでおります。(走るのを頑張るのではなく時間を作るのを頑張っている)
走り込むなんて言うのは大袈裟で、全然大した距離じゃないのですが、それでも時間を作る価値は大有りですよ。
その何倍もの時間が帰って来ますね。
しかし本当に時間をつくれない生活の方も沢山おられるでしょう。
乗りきって下さいね!!
日本刀実践講座のご案内です。
今月、3月23、24日の二日間、札幌の「北海道開拓記念館・講堂」に於いて、日本刀文化振興協会主催の文化庁受託事業「学芸員のための日本刀実践講座」が開催されると言う事でご案内させて頂きます。
刀匠、白金師、鞘師、研師による作業実演や講演などがあります。
学芸員に加えて一般の方の参加を募集しております。
詳しくは公益財団法人 日本刀文化振興協会までお問い合わせください。
〒115-0044
東京都北区赤羽南2丁目4番7号
鷹匠ハイツ301号
公益財団法人 日本刀文化振興協会 本部事務局
03-5249-4440
刀身に矢傷や弾痕が有ると言う刀が希にありますが、本当にそう言う傷だと思われる物を私は見た事がありませんでしたが、”これは間違いない”と思う物を先日はじめて拝見致しました。
身は戦中の本鍛錬刀です。。
白鞘に入ったままの状態で弾が当たっており、鞘の先の方に弾痕があります。
弾の当たった場所から木が鞘全体に激しく裂け、当然ソクイで貼った鞘の合わせ目も完全に割れております。
鞘の中では刀身の横手下部刃先辺に弾が当り、長さ2センチほど、深さ1センチほどの修復不可能な刃こぼれがあり、その部分が極度に曲がり、刀身全体もそれとは反対方向に大きく曲がってS字状態でした。
当時の詳しい状況は聞けませんでしたが、終戦間際の日本国内では米軍戦闘機が下の映像の様な事を行っていますので、これに巻き込まれたようです。
四号 太刀
備前国。 二尺四寸ほどか。 凄い刀・・・完全刀です。
健全で身幅の広い造り込み。 複式互の目で少し沈む。
地は抑えた研ぎで映る。
ちょっと大宮の大磨上を連想しますが踏ん張りが有るのでウブだと思います。
康光の大きいのにこう言うの有りませんでしたか・・。
康光と入札。
三号 太刀
備前国。 二尺五寸台か。 直刃主調で小丁子などよく働く。逆足も。
地斑風の映りが美しい。 帽子は綺麗に丸に。
雲への誘導か。
雲次と入札。
二号 刀
備前伝。 二尺三寸ほどか。 反り浅。 丁子に強い石堂映り。
石堂常光と入札。
一号 太刀
備前伝。 二尺三、四寸か。 深く反る。 身幅広く重ね厚い。 樋、彫り等無し。
現代作と見るが勉強不足で難しい。
高位の作で間違いは無い。
吉原國家と入札。
五号 太刀
二尺四寸ほどか。 少し細身。 よく反り特に物打から横手が反る。
刃が染みる。 刃先から鎬筋まで焼き刃の表面も含め全体に錵映りに被われる。(磨いて居るので見えないがおそらく鎬地にも錵映りが到達して居る)
これは再刃と見る。 なので入札のための諸条件は考えても行き着き難いと思うもここまで備前系で来たのでこれも備前刀か。
景光(再刃)と入札。
然
イヤ
ヨク
然
イヤ
二号は映りの状態からそれ意外考えられないのでとりあえず大慶に入札。
三号も全く分からず長船秀光と入札。
五号は問題の有るものをあえて出題した事が明かされたので入札はとめる。
然
イヤ
然
然
中止
二号を祐永に。
然
ヨク
然
然
中止
一号 太刀 (茎表裏に金象嵌梵字)常真作 昭和三十年八月吉日(人間国宝 高橋貞次)
二号 刀 備前國長船次郎左衛門尉勝光 文亀二年二月日 同左京進宗光
三号 太刀 備州長船住重真 (重要刀剣)
四号 太刀 備前國住長船幸光 天正六年八月日 (重要刀剣)
五号 太刀 國行(来) (再刃)
四号幸光の札はいけませんでした。 しかし全く末を考えませんでした。 凄い刀です。
再刃が分かり易い刀は色々な原因があるようです。
焼けた結果から来る炭素量の問題。
研ぎ減りで良質な皮鉄がむけてしまって居る場合。
再刃する刀鍛冶がその鉄質に対し手探り状態で焼き入れするために温度管理に失敗するなど。
しかし上手く焼けた場合は時代を経ると分からなくなると思います。
刀が仕事ですので日々色々な刀に出会います。
どの様な刀にも得られる事は必ずある。
最近ですが偽名と思われる新々刀を拝見しました。
非常に上手な研ぎです。
見事な下地に手馴れた仕上げ。
こう言う仕事は行きがけに見ても身に付く物ではなく常に手元に置いて勉強しなければ、私には見きる事は出来ません。
誰かが研いだ、もの凄く上手な研磨を一振り手元に置きたい。
ソツト挟箱
棚橋
船橋
鵜呑
吉野川
大谷川
夢の間
八文字
朝嵐
滝之水
踊仏
通抜
クサリナワ
地獄杖
破絹
無布施経
古袈裟
竹の葉のあられ
道芝の露
籠釣瓶
篠雪
知っている方は上の方で分かると思いますが、かなり下の方まで来ないと気が付かない方も居られるかも知れません。
「そっと挟箱」て。
挟箱と言うのは、中間(ちゅうげん)が肩にかついでいるあの箱だそうです。
中に色々入れて挟んで固定するようです。
外出のさい着替えなどを入れて中間にかつがせて行くのですが、ゆるく(そっと)挟んでいると”すぐに落ちる”そうで。
昔もコピーライター居たんちゃうかな。