一文字
一文字在銘太刀拝見。
完全な生茎。
焼きを低く抑えたタイプの福岡一文字。
錬れて潤い、完璧な地鉄。
殊に研磨が素晴らしく、出来ることなら常に手元に置きじっくりと研磨の勉強をさせて頂きたいと思うものでした。
一文字在銘太刀拝見。
完全な生茎。
焼きを低く抑えたタイプの福岡一文字。
錬れて潤い、完璧な地鉄。
殊に研磨が素晴らしく、出来ることなら常に手元に置きじっくりと研磨の勉強をさせて頂きたいと思うものでした。
何かと調べたい事が多すぎてあたふた。 やっとブログにたどり着きました・・。
今日は入札鑑定に参加させて頂きました。
結果は散々でしたが、もうちょっと勉強出来てれば95点を狙える出題でした。
一号 刀
定寸ほど。 反り少し浅い。 整う地鉄。 拳丁子。
横の二号刀を見ると新刀の一文字風丁子刃です。
一瞬「二号、一号、親子か(二号初代河内守國助、一号二代河内守國助)」と思いかけました。
刃の色が少しグレー(イメージです)、少しざらつく刃の鉄(イメージです)。
肥後守国康と入札。
二号 刀
ちょっと長め。 平地の殆どが焼刃。 華やかな丁子。
一号の立ち位置から見るとかなり働く丁子に見えたのですが、手に取ると、にぎやかなのは焼き頭に止まり刃中は寂しい。
備中守康廣と入札。
三号 刀
二尺二寸弱か。 反り浅。 先へ身幅落とす。 詰まる切っ先。
鎬柾。
重花に成らない丁子。 砂流し目立つ。 京焼き出し。 帽子素直。
刃中の色が明るくざらつかず。 匂い口冴える。
ん、迷う。 大坂は間違い無い。
分からぬ時の悪い癖で、出題者の考えを推理してしまう・・・。
一号を中河内と見せかけて、実はこれが中河内と。 地刃の明るさは合致します。
中河内(二代河内守國助)と入札。
四号 短刀
八寸ほど。 室町。
腰刃一つ、上中直刃。 ベタっと映る。 帽子深い。
ん、迷う。 がいずれも決定的でなし。
刃の感じはかなり違うが腰に互の目を一つだけ焼いて、後は直刃と言う刃の構成をとって、
千子正真と入札。
五号 短刀
七~八寸か。 表頭の大きい素剣(大和よりは大人しい)。 裏梵字。
直刃。返り深い。
祐定と入札。
当り
当り
国入り
イヤ
当り
三号 はっきりとは見えませんが、砂流しが目立つと言う事は柾気は走っていると言う事で、陸奥守包保に入札。
四号 これも違うと思いますが、他に思い当たる物もなし。 手掻包真と入札。
当り
当り
国入り
イヤ
当り
三号 もう悪いスパイラルです。 ちょっと造り込みが大人しいが丹後守兼道と入札。
四号 「一回目入札の千子の親分の同然を考えて」と言うヒントを頂き、安易にこれに行ってしまいました。
平安城長吉と入札。
当り
当り
国入り
イヤ
当り
一号 刀 肥後守国康
二号 刀 備中守橘康廣(裏菊紋)
三号 刀 粟田口忠綱(二代初期)
四号 短刀 末関包氏(天文)
五号 短刀 備州長船祐定(永正)
三号刀は後で考えると、丁子を砂流しで切ると言う紙上鑑定にも有る様な忠綱の典型作だったのですが、そこには全く結びつかず。
四号も、いずれかの札で関に行きたいところです。
和泉守兼定(ノサダですが之の字が出ません)の年紀入り刀を拝見。
「定」の字、ウ冠の下を”之”と切るので通称をノサダと言います。
室町時代、美濃物の双璧が孫六兼元と、この兼定(ノサダ)です。
長さは二尺二寸弱かと思います。 反り深く、身幅広め。
鎬高で鎬地が広い。
中切っ先延びて枯れます。
良く詰んだ地鉄。
少し沈んだ寂しい直刃。幾つか尖り刃が有ります。物打上が匂い口深い。
返りをかなり長く焼き下げる。 その棟の焼きは匂い口深く箱がかる部分も。
全体の雰囲気から初代金道の初期作かと思いました。
枯れた雰囲気の出来ですが、大変な魅力を持っていました。
銘が殊に素晴らしい。
ノサダの大刀はめったに見ませんので、大変勉強になります。
研磨記録「古刀・備前国」に畠田守家の太刀をUP致しました。
名品刀絵圖聚成で守家の事を少し調べていましたら、先日拝見した「備州長船元重 正和五年六月日」の短刀が、守家短刀、守重短刀と並んで載っておりました。
この正和五年紀の短刀が元重の最古の年紀と言う事で、大変貴重な資料です。
二代目守家の子が守重で、その子が元重と言う流れになります。
本の解説にもあるのですが、やや疲れごころの影響もある映りと流れ肌ではありますが、元重は元来の出来そのものにその傾向があります。
改めて押形を見ても、やはり景光との違いは明らかで、その辺りを完全に識別出来れば「元重」への入札になるのでしょう。
例えばこれが紙上鑑定であった場合、「肌流れ」「少し肌立ち」などのヒントが出されますから押形の刃文と合わせて即「元重」となるところなのですが、実際に刀身を手にとっての鑑定となるとそうは行きません。
流れて少し肌立ちぎみで、ほんのすこし整わない映りが確認でき、その時私は疲れが要因だと見ました。
元は精美な地肌でも、研ぎ疲れて来ると独特な映りになり、肌も流れ始める傾向にあります。
「現状はこう言う状態だが、元来はこうであろう」と想像し、兼光か景光だと思ったわけです。
結果は、そもそもその両者とは刃文が違い完全な見立て違いだったのでした・・・。
(因みにこの元重短刀、実際は大して減って居るわけではなく、焼き幅広く鎌倉時代の短刀としては大変健全で、元重最古の年紀を有する名品で有る事を付記いたします。)
紙上鑑定とは違い実際に刀を手にとって行なう入札鑑定は、極短時間に脳が大量にエネルギーを消費し大変疲れるのですが、刀が好きな人にとっては大変貴重な機会であり至福の時なのです。
世にある職人仕事も種類はさまざまです。
調べてみるとその存在すら知らなかった職種があったりで驚きます。
私はたまたま完全無音型なのですが、仕事中にラジオを流されている方も多いと思います。
そこでこんなHPを見つけました!
http://radiko.jp/ (もしかして関西エリアしかカバーしてない?!)
パソコンでラジオ以上に綺麗な音でラジオが聞けます!
このラジオを流しながらブログを書き始めましたが全くキーボードが進まず・・。
私の場合、ブログは研磨時と同じ様に完全無音でなければ無理みたいです。
一変押形を描く時は何か音が欲しいタイプで何かしら聞きながら描きます。
これからはこのラジオを聞いてみよう。
本日は初代エチゴホウテイと備前の古いところを鑑賞させて頂きました。
越後守包貞の初代は二代に比べるとそれほど数が多いわけでは有りませんので大変勉強になります。
二代の包貞銘や照包銘の時とは作風がかなり違うのですが基本的な造りこみは初二代で共通な所が沢山あるのですねぇ。
両者とも幾振りか研磨をさせて頂いた事がありますが、その時もそれを感じました。
もちろん全てそうでは無いのでしょうが、鎬地の柾がかり方などそっくりです。
微妙な姿の差を識別出来れば地刃を見る前に「えちごほうてい」の答えが見えそうです。
備前の古いところは、圧巻でした。
ブログで度々書かせて頂いているのですが、「古刀=軽い」と言う鑑定法は間違っています。
”確率”だけで行く鑑定ならばそれが当りでしょうが、ちょっとずれています。
古刀は研ぎ減って居る確率が高いので軽くなっている物が多いわけで、もしも研ぎ減っていない古刀が有ればそれは重いものです。
身幅が十分有っても、肉が落ちていて軽くなっている事はよくあります。
(仮にどうしても取り切らなければならないひどい錆の刀身が有った場合、身幅を落とさなければならないか、それとも平肉を落とさないといけないか、どちらかの選択に成るわけですが、通常は肉を落とし身幅を保つと言う選択に成ります。)
それに気付けなければ「古刀=軽い」と言う事になってしまうわけですね。
本日拝見した古刀は大変重量感の有るお刀でした。
重いから軽くなってから買おうと思っていたのですが、昨日長時間電車に乗る用事が有ったので重い方を買ってしまいました。
ちょっと好きなんです。
続、続2とどんどん重量が増してしまいますが。
まだ先の内容を全然知りませんが続3(第四巻)、・・・と続くのですか? 楽しみです。
本日は本部より講師がお越しくださいました。
一号 太刀
二尺四,五寸ほど。 腰反り。 ハバキから柄尻にかけてかなり振る。
重ね厚く、小切っ先。
棒樋。かなり浅い。しかし樋先はそれほど力無くはなって居ないのでもともと浅いのか、或いは減っても先が弱くな らない上手な掻き方なのか?(樋先を直したほど健全な訳でもない)
板目肌立つ。 鎬から刃に垂れる様に乱れ映りが鮮明な形で現れる。
小模様に複雑な刃でよく沸える。沸える部分は明るさが有るが総体に沈む。
帽子判然とせず。欠けだして居るか。 ハバキ上2.5cmほどで焼き落とし。そこから水影映り。
一見して古伯耆の太刀です。 では誰かと個銘に行き着くほどの眼力は無い・・。 いつぞやの刀美に古伯耆真景が載っていたような・・。
古伯耆真景と入札
二号 太刀
一号太刀と同じ位の長さ。 腰反り。 ハバキから柄尻にかけてかなり振る。
重ね尋常。 小切っ先(ちょっと延びる)。 棒樋。
一号太刀よりも少し反りが大人しい。
板目よく練れて肌立ち気味で流れる(一号よりは落ち着く)。
沸え出来の直刃。 刃中、特に下半よく働く。
映りは見えず。鎬より上、樋中に映るか。
姿、地鉄、沸え出来の刃などから、一見して古備前。 匂い口の深さに少し寂しさを感じる。
個銘に行き着くほどの眼力無し。 少し聞かない銘にしたいも何も資料を持たずに来てしまった・・・。
記憶の隅の隅に古備前保弘と言う文字を刀美で見たような・・・。
古備前保弘と入札。
三号 短刀
尋常な長さ。 強めの内反り。 重ね尋常。 肌、表、古研ぎ故肌立つも細か。 裏かなり流れる(研ぎ疲れと思わ れる)。 片落ち風の互の目(あくまで”風”)。 帽子地蔵風。
景光か兼光かな。 長船兼光と入札。
四号 太刀
二尺三寸ほど。 幅広、鎬低、反り深く先まで。 身幅も先まで狭まらず。 中切っ先詰まる。
古研ぎで地肌立つ。 よく映る(明るい映りで沸え映りと見て良いと思う)。
中直刃。沸え付き刃中よく働く(逆足、滴状の足など)。 棟焼き無し。
裏、横手下三重刃状に焼く。
一見して来。 二字国俊に入札。
五号 平脇差か。
表、平造り。裏切刃。 反り付き先までよく反る。 三つ棟。
表、広い樋の中に素剣を浮き彫り。 裏、梵字、鍬形、蓮台を重ねる。
働く直刃。
帽子ほぼ焼き詰め。
地鉄に黒味は無し。
反りにかなり違和感を感じるも、越前鉄との見え方は揺るがない。 直刃にバサっとする部分と柔らかい匂い口で細かく足が入る部分がある。
康継と入札。
同然
同然
ヨク
同然
当り
三号は全く思って居ない人のようでした。 元重と入札。
同然
同然
当り
同然
当り
一号 太刀 安綱
二号 太刀 備前国景安(古備前)
三号 短刀 備州長船元重 正和五年紀
四号 太刀 来国光
五号 短刀 三条こかち 迫 なんはんかね
越前国康継 本多飛騨守所持内
帰宅後、二号に入れた保弘を調べてみました所、一応古備前にも保弘はいましたが、普通は入れるべきでない銘ですね。 保弘の記述をどこで見たのかとあれこれ探しましたら昨夕届いた刀美に以前京都支部に在籍されていた師の記事で有りました! それは「長船住保弘」と言う事です。
毎回ですがもっとちゃんとした根拠で入札出来なければいけません。反省。
朝6時過ぎ、いつもの様に子供二人と共に起床しキッチンへ。
嫁さんにおはよう。 嫁さんは4時台には起きてます。
いつもの様に水道の蛇口(混合栓)を押し上げると「ぽーん」と取れました。
ずっと金属だと思っていたのですが、プラスチック製なんですね。 驚きました。 折れてます。
朝から縁起が悪いと言うか、最悪です。
忙しい時に限ってこういう事が起こります。
コーナン(ホームセンター)へ行ったり来たり。
やっと道具を揃え、屋外のめったに開けた事の無い鉄のふたを持ち上げ変な虫が出そうな雰囲気に怯えつつ水道の元栓を締める。
水周りの修理は簡単に出来たためしが無いが今回も同じでとある箇所が固くて回らず。
先日見た「ためしてガッテン」を思い出し、金槌で叩くも効果無し。
大きいのを二つ持ってきて左右から同時に何度も叩きなんとか回る。
苦労の末取り付け完了。
貴重な昼の時間を2時間ほど使ってしまいました。
しかし「水道壊れたん?」と心配してた長男もこれで安心してくれます。
ハッピーターンの「ハッピーパウダー250%」知ってますか?
これは買っちゃいますね。 セブンイレブンへGO!
たまにブログを書けばこんな話題です・・。
ずっと仕上げで疲れがたまってるんだと思います。
次回研磨記録はこちら。