平成22年5月16日 入札鑑定

何かと調べたい事が多すぎてあたふた。 やっとブログにたどり着きました・・。
今日は入札鑑定に参加させて頂きました。
結果は散々でしたが、もうちょっと勉強出来てれば95点を狙える出題でした。
 一号 刀
定寸ほど。 反り少し浅い。 整う地鉄。 拳丁子。
横の二号刀を見ると新刀の一文字風丁子刃です。
一瞬「二号、一号、親子か(二号初代河内守國助、一号二代河内守國助)」と思いかけました。
刃の色が少しグレー(イメージです)、少しざらつく刃の鉄(イメージです)。
 肥後守国康と入札。
 二号 刀
ちょっと長め。 平地の殆どが焼刃。 華やかな丁子。
一号の立ち位置から見るとかなり働く丁子に見えたのですが、手に取ると、にぎやかなのは焼き頭に止まり刃中は寂しい。
 備中守康廣と入札。
 三号 刀
二尺二寸弱か。 反り浅。 先へ身幅落とす。 詰まる切っ先。
鎬柾。
重花に成らない丁子。 砂流し目立つ。 京焼き出し。 帽子素直。
刃中の色が明るくざらつかず。 匂い口冴える。
ん、迷う。 大坂は間違い無い。 
分からぬ時の悪い癖で、出題者の考えを推理してしまう・・・。 
一号を中河内と見せかけて、実はこれが中河内と。 地刃の明るさは合致します。
 中河内(二代河内守國助)と入札。
 四号 短刀
八寸ほど。 室町。
腰刃一つ、上中直刃。 ベタっと映る。 帽子深い。
ん、迷う。 がいずれも決定的でなし。
刃の感じはかなり違うが腰に互の目を一つだけ焼いて、後は直刃と言う刃の構成をとって、
 千子正真と入札。
 五号 短刀
七~八寸か。 表頭の大きい素剣(大和よりは大人しい)。 裏梵字。
直刃。返り深い。
 祐定と入札。
 
  当り
  当り
  国入り
  イヤ
  当り
 三号 はっきりとは見えませんが、砂流しが目立つと言う事は柾気は走っていると言う事で、陸奥守包保に入札。
 四号 これも違うと思いますが、他に思い当たる物もなし。 手掻包真と入札。
  当り
  当り
  国入り
  イヤ
  当り
 三号 もう悪いスパイラルです。 ちょっと造り込みが大人しいが丹後守兼道と入札。
 四号 「一回目入札の千子の親分の同然を考えて」と言うヒントを頂き、安易にこれに行ってしまいました。
     平安城長吉と入札。
  当り
  当り 
  国入り
  イヤ
  当り
 
一号  刀   肥後守国康
二号  刀   備中守橘康廣(裏菊紋)
三号  刀   粟田口忠綱(二代初期)
四号  短刀  末関包氏(天文)
五号  短刀  備州長船祐定(永正)
三号刀は後で考えると、丁子を砂流しで切ると言う紙上鑑定にも有る様な忠綱の典型作だったのですが、そこには全く結びつかず。
四号も、いずれかの札で関に行きたいところです。

画像

   

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