天然砥石比較 101~102

No.101
No.102

No.101
砥石硬度  6/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.102
砥石硬度  6/10
研磨力 3/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

どちらも見た目は硬そうに見え、特にNo.101は硬く見える。しかし引き感はさほどでもなく。
やはり少しでもヤケていると使い難い(好みの問題です)。
鉋を天然砥で研がれる方との交流が無くて分からないのですが、鉋の場合の天然砥の使用出来る範囲はどの程度なのでしょう。
研磨に要す時間が変わるだけで、ある程度の範囲を使用出来るのでしょうか。



八丈砥石

研ぎ場にて、八丈砥石各種

この何年か、新幹線に乗るたびに上平主税の事を書いた本を読んでいて、「新島に行ってみたいなぁ・・」と思っていたのですが、さらにずっと南の八丈島から砥石が採れるそうなんです。いつもお世話になっている方からYahoo!ニュースの記事を教えて頂きはじめて知りました。
Yahoo!ニュース八丈砥石
どのような組成なのかは分かりませんがやはり気になり、しばらく前ですが刀に当てさせて頂く事が出来ました。
率直な感想は、かなり硬い砥石です。
今使っている砥石硬度数値でいえば、初の「砥石硬度10/10」。京都産の天然砥石ではここまで硬い物を私は知りません。
似ていると感じたのはアルカンサス。(とはいえ私はアルカンサス砥石はコッパを一個持っているだけですが。。)

アルカンサス砥石コッパ

刃物研磨の究極仕上げには京都産天然砥では軟らか過ぎるという方も居られるようです。砥石の良否は好みによりますので色んな好みがあって当然です。刀剣の研磨でも、刀によるとはいえ、硬さは好み。(軟らかい方が使いやすいので初心者程軟らかい石を好む傾向はあります)
八丈砥石の様な高硬度砥石は様々な需要の中で大変貴重な存在です。





青砥

青砥各種。
青砥は包丁等の刃物研磨ではよく使用されますが、刀を研ぐ研師は少いと思われ、私も刀を研ぐ工程では使っていません。
という事で、刀を当てた時の特性を把握していませんが、今はこの辺の番手は人造砥があるから使わない、ただそれだけです。良い人造砥が無ければ試していると思います。
では刀剣研磨の何に青砥を使うかというと、刃艶を磨るために。
青砥も天然砥ですから、それぞれ硬さも研磨力も違います。
写真の左から3番目が現在使用中の石。軟らかめで良く卸してくれますが、面直しを頻繁にしなければなりません。
一番左は10年近く使い続けましたが一度も面直しをした事がありません。ただの一度も無し。硬い青砥です。



天然砥石比較 89~100

今回は原石や大判を。
倉庫にある砥石に手を出すとちょっと大変なので、玄関先と研ぎ場内に置いてある石で。

No.89

No.89
原石の上に置いた砥石が通常の大きさです。
端の面を出してみました。どこ産なのでしょうか、産地不明です。
粒度は荒く、改正程度か。気持ちよい研ぎ味。幻の砥石とか・・・。

No.90

No.90
天然砥石比較50〜59」と同産。左奥に写る石が通常サイズですので大きな原石です。
この石が好きで一時期大量に購入しました。数年後同じお店に行くとこのサイズで100万の値が付いていて、もう勿体なくてカット出来ません。
かなり重い石で硬過ぎかと思っていたのですが、小刀を当ててみると良い研ぎ味です。

No.91

No.91
No.90と同産。刀を当ててみましたが、やはり強い研磨力。
因みにこの石は、ドラマ「遺留捜査」の第5シリーズ 第6話で、殺人事件の凶器として使用されました。確かに凶器になる重さです。

No.92

N0.92
山不明。

No.93

No.93
山不明。

No.94

No.94
山不明

No.95

No.95
中山っぽいです。

No.96

No.96
山不明。赤ピンと呼ばれるタイプでしょうか。
刃物を研がれる方は砥石に詳しい方も多く、今回UPのこれらの砥石も見れば直ぐにどの山産かお分かりになるはず。

No.97

No.97
山不明。

No.98

No.98
山不明。

No.99

No.99
山不明。

No.100
側面に手引き跡

No.100
山不明。
内曇系の砥石は地を引く物は少ないのですが、No.93~97、そしてこのNo.100などの層には地を引く砥石が多くあります。
単に一般的な刃物を切らせるだけなら問題無しですが、刃物の地と刃先をより精密に研ぎたい人には地を引く砥石は使えません。
そして刀の研ぎに一番使えない砥石が地を引く石です。

側面に手引きの跡がありました(側面写真に写る砥石の右半分が柾目状の手引き跡)。かなり古い時代に産出された石です。
手引きとは