井上真改(重美)

重美真改完成3
重美真改完成2
刀、銘 井上真改
(菊紋)延宝四年二月日

42回目も大阪新刀井上真改、重要美術品指定の刀です。
前掲の真改に比して一見大人しく見えますが、美しくも強さの有る地鉄に匂い深く錵厚く付く刃文を焼き、実物を手にすれば全くその様な印象は受けません。
真改は江義弘に範をとったと考えられていますが、中でも江が独自の作風を完成させた後期作を狙ったと思われ、本刀もそれに成功しさらに真改独自の魅力も加味し、貫禄と品格を備えた出来となっています。
この数年で手に取った重美指定品は三十数口程度ですが、その内新刀は2割以下。
新刀重美の研磨はこの真改が初めてとなり、貴重な経験を積ませて頂く事が出来ました。



井上真改

sinkai
刀、銘 井上真改
(菊紋)延宝四年八月日

41回目。大阪新刀、井上真改です。
詰みながらも強い地鉄、刃文は匂い深く錵厚く付き、金筋、砂流し等しきりに働きます。
真改は作域にある程度の幅がありこの刀は直刃調ながら激しい部類に入るもので、覇気に満ちた作品です。



吉野山人國平之

脇差、銘 吉野山人國平之
     平成聖代結ふ

40回目。河内國平先生の作品です。
2018年、本能寺大賓殿宝物館で開催の展覧会。一番奥の展示ケース右端で、ひときわ目を引く寸延がありました。
展覧会後もずっと気になっておりましたが御持ち主様よりお借りする機会があり、その時採拓させて頂いた押形です。
幅広の造り込みに放胆な刃文。一見無造作ですが、押形を描く事でその繊細さに気付く事が出来ました。



同じ工人

昨日のブログ、昨年拝見の太刀と一昨日拝見の太刀。
鎺下平地の研師のサインですが、問い合わせてお教え頂きましたら、やはり同じ人でした。明治の名人研師の弟子。
昨日は「関心が薄いのか」などと、まるで他人事の様に書いてしまいましたが実際私も関心がある様で無かったと反省です。
鎺に関しては、珍しい物や鉄鎺などはなるべく写真に残すようにはしていますが、鎺元の研師のサインはほぼ撮って来ませんでした。今まで一体何口見て来たか…。そこそこの数だと思います。
中には江戸時代の元号も有りました。しかも刃取り研ぎをしていて。もう大分まえ、多分20年弱になるのでしょうか。そして普通に研ぎ直してしまいました…。錆身なので仕方ないのですが、これなどは絶対に写真記録に残すべきだったと大後悔です。
反省しております。