慶長の
ここ数日、仕事場にて2,30振り拝見。
地方の新々刀には研ぎこなされて古刀になった品がかなりあるでしょう。
沢山見る時は必ずと言っていいほどそう言う品が混じっている。
慶長新刀研磨。
慶長新刀はいつも難しい。
磨上無名の鎌倉末~南北の刀にこれと同じ研ぎ味のものが多い。
慶長新刀は名工揃い。
ここ数日、仕事場にて2,30振り拝見。
地方の新々刀には研ぎこなされて古刀になった品がかなりあるでしょう。
沢山見る時は必ずと言っていいほどそう言う品が混じっている。
慶長新刀研磨。
慶長新刀はいつも難しい。
磨上無名の鎌倉末~南北の刀にこれと同じ研ぎ味のものが多い。
慶長新刀は名工揃い。
祇園祭、宵々山です。
暑い。 人多い。 宵々山の昼はまだ浴衣の女性が少ない。
京都支部例会は室町通りと言う細い通りに有る京都私学会館と言う所で行なっておりますが、鶏鉾の通りです。
私は詳しく知りませんので少し調べてみると、山も鉾もそれぞれ色々な意味が有り、本当に歴史の深いものなのですねぇ。
山や鉾の有る町内ではこの時期、家に伝わる屏風や美術品を家の格子を外して通りを歩く人々に公開する屏風祭も行なわれています。
しかし私はゆっくり歩いて見た事が無い・・。
子供達が一緒に出掛けてくれなくなったら嫁さんと行きますか。
ん~、でもその時まで色々と頑張っておかないと一緒に行ってくれないかも知れませんな・・。
一緒に行ってね。
さて、本日は京都支部例会。
一号 刀
5分程の反り。 若干寸詰まる。 少し踏ん張り無い気がする。 重ね厚く重い。 鎬狭い。
所謂足長丁子。
肥前刀です。
刃中大変良く錵る。
近江大掾か陸奥かよく分かりませんが、刃中の錵が強いのと重いので、陸奥守忠吉と入札(この根拠は極めて薄い)。
二号 太刀
細身。 柾。
湾れ、柾に絡む刃。
白く筋の通る柾と言うより少し大人しい(研ぎで変わるが)。
平地より鎬地の柾の方が若干深い。
切っ先は柾が棟に抜ける。 帽子は割と素直で少し掃き掛け。
区はおそらくウブで、柾は刃方ではなく、おそらく茎へ向かっている。
古作に見える柾目のものは大体の場合、無名で「保昌」の極めか「手掻」の極めか、と言う話に成りますが、その判別方法を私は詳しく知りません。
やまかんで、手掻包清と入札。
三号 短刀
少し細長い。 三つ棟。 内反り。 踏ん張りが全く無いが送っているとは感じない。
中直刃。 錵が微妙にばさける。 棟にもそう言う焼きが少し。 丸い帽子。
少し白い地鉄。
宇多ですが応永までは行かず中期以降だと思う。
宇多平国と入札。
四号 短刀
フクラ少し枯れる。 詰む肌。 硬いが匂い口は少し深い刃。
ケバケバして棟の互の目とつながる部分が有る刃。(棟は腰まで焼き下げ)
島田、関、廣賀、色々有りますが分からない。
島田助宗と入札。
五号 短刀
大変細長い。 三つ棟。 内反り。 頭の丸い互の目。 返りも同じ互の目で区付近まで焼き下げ。フクラ付近は刃と棟とがつながる。(つながる部分、普通は刃取りで切るがそれを敢えてつなぎ、大きな島刃の刃取りとして居る。この刃取りはノープランでは出来ない。 ノープランで微調整をしながら進めるならば、やり直しで半日ロスするリスクを恐れ、切って平凡な刃取りで終わってしまいます。 見事!)
島田義助と入札。
当
準当
当
イヤ
当
3,4,5は位が分かれば当りや同然でとってくれるそうです。
4号、なんだか気が楽になりました。 伯州廣賀と入札。
当
準当
当
然
当
一号 刀 肥前国住近江大掾藤原忠廣
二号 太刀 無名(保昌)
三号 短刀 宇多国宗(後代)
四号 短刀 兼春作
五号 短刀 義助作
北国物は「地鉄が黒い」「黒味の有る地鉄」などと説明される場合が殆どですが、あまりそれに捕らわれない方がよい気がしています。
この手の「黒い」「白い」は人それぞれどの部分を見ているかによって、同じ刀でも180ど違う答えになってしまうと思います。
黒いで統一するならば、もっと詳細で専門的な解説が必要です。
どうしましょうか、これから。
刀剣の鑑賞にも鑑定にも、そして研磨にも光源は非常に重要です。
例えば入札鑑定などでは「刃が明るい」、「匂い口沈む」などの状態から刀工名を導き出したりする訳ですが、それは白熱電球にすかして初めて分かる事です。
白熱球はワット数が変われば明るさも変わるのですが、電球の明るさが変われば刃の明るさも変わります。
同じ刀でも100Wの電球で見るのと40Wで見るのでは全く違います。
もしも、普段60Wで見ている人が入札鑑定会で100Wの電球で刀を見たとすると、どれも大変明るい刃に見えてしまい、実際よりも位列の高い刀工に入札してしまうかも知れません。
(ある程度自分の中に基準が出来てくれば電球の明るさが変わっても刀の冴えを見誤る事も減ってきます。また、最初の方に「白熱電球ですかして初めて刃が見える」と言う事を書いておりますが、実際は蛍光灯でも太陽光でも有る程度は見えます。例えば蛍光灯で見る人はその光りが基準と成る様に多数の刀を見れば良いのです。)
特に研磨となると、研師以外はほぼ誰も気付く事が無い様な点をしっかりと見定めなければ成りません。
内曇の効き具合などはなるべく明るい白熱電球が必要です。(私の場合は100Wを基準にしています)
これからはLEDに変わって行くわけですが、私は未だ100W相当のLEDと言う物で刀を見た事が有りません。
おそらくそれでも見る事が出来るのでは無いかと思っては居るのですが、光りの質が違う訳ですから今までと全く同じとは行かないでしょう。
ずっと基準として来た光りが変わると言うのは誠に不具合が多いのです。
曇りの効き具合、肌の出し具合、拭いの色と・・。
っと言う訳で、とりあえず少し買い溜めしました。
1年に4個か5個消費しますのでそれほど長くは持ちませんが。