拡大系

最近嫁さんによく怒られます。(まぁ昔からですけど)
悪気は無いんだけど・・。
「悪気はない」と説明すると「悪気が無い事がさらに問題だ」と余計に怒られるのです。
学習能力が無い私でした・・。 
怒られない言い訳の学習を。

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梵字の底です。 南北朝時代。 古研ぎ。
通常、刀剣は肉眼で鑑賞します。
刀の表面処理担当は研師です。
研師が表面処理した状態を鑑賞者が肉眼で見るわけです。
肉眼での鑑賞で美しく見える程度の研磨は肉眼での作業で事足ります。
先日ブログにのせた金工仕事の動画に実体顕微鏡の使用が映っていましたが、金工仕事の鑑賞と刀剣鑑賞はちょっと違った視点と言う事だと思います。 (私も顕微鏡は度々使います)
刀剣鑑賞でも、彫り物が有るとまた違った視点で見られてしまいす。
見る方もそうですが、彫る側も刀剣研磨とはまた違った次元の仕事なのだと思います。
刀剣研磨はどんなに素晴らしい研磨であっても実体顕微鏡などで見ると(数十倍以上)ザーっと研ぎ跡が付いた状態で仕上がりとなり、それで十分に素晴らしい研磨として完成している訳です。
しかし彫り物の場合、特に緻密で繊細な彫りを得意とする作者の作品についてですが、拡大して見た時にも素晴らしい仕事でなければ肉眼で見た結果の評価も厳しいものになってしまいます。
ちょっと上手く説明出来ていませんが、かなり拡大して見ても狂いの無い仕事でなければ肉眼で見て美しくは見えてくれないと言う事です。(一応付記しますが拡大して良しで全てOKな訳ではありません!)
職方各分野それぞれに深く鋭い”目”が有ります。
彫師が自らの仕事について例えば「護摩箸のバランスが悪い」と言う様な事を言っていても私などの目では何処がどう悪いのか説明してもらわなくては分からない、或いは説明されても分からないと言う様な具合です。
皆プロフェッショナルです。

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