研磨工程を ②

①の結果、錆びの程度はそれほど悪い状態では無さそうです。
下地研磨も棟以外に大きな斑は有りません。
古研ぎで地肌は見え難い状態ですが過去の経験から察するに、この国の特にこの一派独特の地鉄を有する刀と思われます。
古研ぎですが、刃の状態はほぼ確認出来ます。
刃中、改正或いは中名倉の筋交の砥目が多数残る(数百)。  
この度の研磨でそれらの砥目は完全に抜くのですが、その上で内曇・刃艶を入念に効かせても、一見さほど大きな変化は無いでしょう。
しかししっかり見れば、確実に違いが出てくれるはずです。   刀剣美とは本当に微妙な物です。
 

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研磨開始。
三つ棟、錆びを切りつつきめる。
刃、地、少し錆びの進んだ部分は伊予砥を切りに。 後に改正を筋交に押し、その後筋交に突く。
錆びの浅い部分は改正を突く。
樋の錆びを除去後、磨棒にて磨き。

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