天然砥石比較22〜26

No.22
No.23
No.24
No.25
No.26

砥石硬度  4/10
研磨力 7/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

天然砥石比較20と同種の砥石。結局この時は運良くこの5本を探し当てる事が出来たのでした。いずれも高い研磨力。重宝し過ぎて板に貼りペラペラボロボロになるまで使っていました。ただ最近は使用しておらず、今回久々に出して引いてみましたがやはり良い砥石。また使うことになりそうです。



天然砥石比較 21

表面
裏面
側面

砥石硬度  4/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

天然砥石比較の「7」「14」に近い砥質です。
数値だけで見ると刃砥になりそうな石ですが、私はどうもヤケの箇所(茶色の部分)が苦手のようです。
ヤケ箇所は他所より若干硬くなりますが、仮にヤケが無いそれと同等の硬さの箇所と比較すると、引き感が全く違います。

因みにですが、毎回砥汁の画像もUPしています。基本的に砥汁の色が黒に近くなるほど研磨力が上ります。
鉄をよく研ぎおろすため、砥汁に鉄の微粉末が多く混じり黒くなります(灰汁水使用の有無にもよります。真水だとより濃い茶が研磨力が高い事に)。
研磨力が弱いと鉄をおろさず、砥石の微粉末ばかりになり色が薄くなるわけです。
ただこれも、砥石硬度と研磨力の二項目だけの数値化のため、画像の砥汁色と研磨力数値の整合性が取れていないと思います。その辺は都度の感覚での数値化という事でご容赦下さい。



天然砥石比較 20

表面
裏面
側面

砥石硬度  4/10
研磨力 7/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

裏や側面に「玉」と書いています。この様に書いた石は幾つかありますが、これは採掘販売所さんに持っていった時、他とまざってしまわないためです。
この砥石は筋などが多く形も悪く、引ける面積は狭いのですが、刃引きとして絶大な力を持っています。
そんな石と出会えば当然同じ物が欲しくなるわけで、その石を持って再び探しに行く訳ですが、そうそう見つかるもんじゃないですね。
同じ時期に採掘された石でも微妙な場所の違いで全く違う質になってしまいます。結局同じ石が見つかる事はめったにありません。



天然砥石比較 19

表面
裏面
側面

砥石硬度  4/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

表面写真上半のヤケは硬いのですが、下半は研ぎ味上々です。
昔試したきり棚に眠っていた石ですが、その時はヤケ箇所を試しただけで終わっていました。
砥石価格は山により様々ですが、この石で15〜20万円程度。掘り出し物を見つけました。



天然砥石比較 18

表面
裏面
側面

砥石硬度  7/10
研磨力 6/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

10年ほど前一度だけ試したきりで、今回久々に刀を当てました。乾いた石という印象で、研げる刀は限られそうです。



天然砥石比較 17

表面
裏面
側面

砥石硬度  4/10
研磨力 6/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

この砥石、裏表が反対だと思われてしまいそうですが、これであっています。経験上この地景か湯走の様な模様のある砥石は粘りや弾力が強く、そして研磨力がある砥石が多い。こんな変な形ですが、綺麗で研磨力が無くそして高価な砥石の何倍もの価値があります。



天然砥石比較 16

表面
裏面
側面

砥石硬度  4/10
研磨力 6/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

この石は柔らかさと研磨力が絶妙なのですが、残念な事に地を引ひきます(ヒケ傷が入る)。
筋を掘り取っても黒く細かな粒を全て取り除いてもダメ。
しかしその事以外は高レベルですので度々使用しています。



天然砥石比較 15

表面

砥石硬度  4/10
研磨力 2/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

見た目は綺麗なので大変高価な砥石なのですが、研磨力が・・・。見た目の綺麗さだけで選ぶのは非常に危険です。
(天然仕上げ砥石は乾湿を繰り返すと層が開いて割れてしまう事がよくあり、漆や塗料などで保護する場合があります。この石も側面及び裏面に漆を塗っていて、層や裏の皮を見る事が出来ません。)




天然砥石比較 14

表面
裏面
側面

砥石硬度  5/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10


研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

結局どの砥石を使うかは他との比較になります。これしか無ければこれを使うでしょうし、結果十分に働いてくれる砥石だとは思います。しかし購入以来、刀を引き切った事は一度もありません。



天然砥石比較 13

表面
裏面
側面

砥石硬度  7/10
研磨力 9/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10


研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試し纏めた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

度々書きますが、見た目に綺麗な砥石が欲しいわけではなく、使える砥石が必要なのです。無難に綺麗な砥石を好めばこの石に手を出す刀研師は少なそうです。

砥石硬度が7まで来ると普通は刃を引く事はありませんが、この石は完全な刃引きとして主戦力になっています。(どの砥石をどの場面で使うかは使い手それぞれの技術や考え方によって様々だと思います。例えば私は引き砥としてよく刃艶を使うのですが、これも私の引き方に合っている使い方です。)