刀、銘 備前國住長船清光
永禄九年二月日
12回目になりました。末備前、長船清光の刀です。
清光は忠光とならび直刃の名手と呼ばれますが、乱れ刃の作品も多く残しています。
末備前には同名刀工が多数いますので俗名によりそれぞれを識別しますが、俗名を冠した作品でない場合、よほど銘字に特徴が現れていなければどの工の作かを特定する事は困難です。
「俗名を冠する作品が注文打ちで、それ以外は数打ち」との解説を時折目耳にしますが、その影響か俗名の無い物は出来が劣るとの誤解も広まっているのではないでしょうか。俗名入りの末備前に名品が多いのはその通りですが、俗名がなくともそれと同等の末備前も多数存在します。