カマス鋒

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押形の鋒は若干のフクラが付き完全なカマス鋒とはなっておらず、”フクラ枯れカマス鋒風となる”と表現される状態でしょうか。
この押形の刀は実物を見るとカマス感が一段と強いのですが、押形にした時の横手位置がコンマ数ミリ低過ぎたか、それとも小鎬先の留め位置が微妙に低かったためか、或いは鎬がかなり高い造り込みで身幅が押形と現物で微妙に違うためか、またフクラのラインも微妙に違うのか、カマス感が少々薄れた押形になっています。

鋒の整形とは非常に難しいもので、「髪の毛一本で大きく変わる」という言われ方をする事がありますが、それは大袈裟ではありません。

猪首鋒やカマス鋒は文字としてはよく見かける物ですが、実際その様な鋒の太刀を研ぐ機会はめったにありません。