よい品を

小道具をザッとだが数百ほど拝見。
大変好みの品があった。
笄直しの小柄、最上級の重厚感と高級感。こういう品を見ると、正直自分で買える範囲の物を買って楽しもうと言う気持ちが折れる・・。

重文、重美、特重の太刀を拝見。
昨年研磨させて頂いた元徳年紀の青江吉次に近似する出来の品があった。この様に同種の出来の品を見るとより記憶も確かとなり今後に大変役立つ。



無題

20年ほど考えて来たが出来なかった事があるのだが、出来る可能性が出てきた。
天然の物、どう言う原理かは分からんが妙な性質が有るもんだ。

別の事だが、部分研磨による埋鉄作業の際、広範囲に砥石を当てるのが無駄に感じてしょうがなかったが非常に良い道具を車運転中に思いついた。
これは凄い道具だと思うのだが、他の分野では既に存在するのだろうか・・・。
小さい物が有れば欲しいし無ければ作るしかない。



写真を巻く

柄の無い刀、塗り鞘は処分の予定。
お気に入りの鐔を掛け、そのへんに有った切羽を付け、そのへんに有った白鞘の柄を割り、茎を合わせる。
刃方を強く削り角度を付けた上で、お気に入りの縁をはめる。
栗形から鯉口の間にペイントマーカーで笄を描き、柄にはマジックで柄巻きを描く。
もう少し体裁をよくしたい。
無櫃の鞘なので、栗形の上に下げ緒で小柄を巻き付け、裏には笄を挟んで巻く。
これだと小柄笄の位置が表裏逆になってしまうが栗形があり長い笄は表に出来ず仕方が無い。 鐔も裏向きに掛ける。
この状態で刀掛けに掛け数ヶ月楽しんでいたが、柄が寂しい。
本に載っているお気に入りの柄を写真に撮り、印刷して巻いてみた。
思いの他気持ちいい。
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品切れです

アルミのライフルケースがとにかく品切れです。
各ショップにいつも沢山出てたのに。
何かありましたか? それとも何かあるのかな・・・。



無題

差込み。
ナチュラルな物を目指すもいつも難しい。
現代にもナチュラルで上手い差込みをする研師は居るが、ぎらつく差込みも非常に多い。残念ながら一般にはその違いは分からない事が多いようだ。
ナチュラルかつ刃中が滑らかな差込みはどうやっているのか・・・。何年も掛けていったい幾通り試したか分からないが、どうやっても辿り着けない。
研ぎにはこういう壁が沢山有るが、それに出会う度、すんなりそのままを人から教えて貰える事がどれだけ有り難い事か、改めて実感する。

漫画家の、かまたきみこ先生に研磨の様子を取材して頂いた。
こちらから提供させて頂ける話題は、日々の事しかなく・・。
取材に来て頂いたのに、私が得る物の方が断然多かった。仕事に対する考えや姿勢など、色々感化される。

幕末ヒーローの刀を拝見。
手にした瞬間、何か見えるかと期待したが何も感じなかった。
手にする側(私)の感性の鈍さが原因だと思う。こんなんじゃファンの方からは大いにお叱りを受けるはずだ。
しかし今日になってこの品の重みを少し感じた。

京都太秦映画村で、かまた先生と川崎晶平刀匠と装剣金工 木下宗憲氏のトークイベントがあり、ほんの少しのお手伝いに行く。
刀の世界を皆さんに知って頂く必要を感じる。
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色々と

研ぎ場にて吉井拝見。短刀。
整って大変位の高い姿。
刃先、棟角、茎刃方、茎棟、茎尻、全てかっこいい。
個人的に今まで吉井の小互の目はあまり好みでは無かったが、こんな姿なら惚れてしまう。
今回拝見した品は短刀だが吉井の太刀には他の備前物とは違い独特な姿の物があり、これなどは非常に魅力的です。
http://kyoto-katana.at.webry.info/201205/index.html#0509
この記事の「古刀期で、本国物であっても嫡流から少し逸れた感じの品やメジャー流派以外の品の中に、少し異風で、一時代ずれたスタイルを持つ魅力的な作品を見ます。こういうのいいですね」この部分は吉井の太刀を言っています。
吉井って鉄が良いのでしょうか。茎の保存状態が非常に良い品を度々見る気がするのですが。あ、この件はデータ量少な過ぎですが。

室町期最上作の品を拝見。
良い研ぎ。上手い。

出先にて錆身や古研ぎ身を大量に拝見。
良い品が眠って居る。



第3回みやこ刀剣祭り

miyako
京都で刀剣祭りですよ~!
場所は京都市勧業館(みやこめっせ)。
五月恒例の京都刀剣まつりと同じ会場です。
詳細は画像の通りです。どうぞ京都にお越し下さい!



第3回みやこ刀剣祭り

miyako
京都で刀剣祭りですよ~!
場所は京都市勧業館(みやこめっせ)。
五月恒例の京都刀剣まつりと同じ会場です。
詳細は画像の通りです。どうぞ京都にお越し下さい!



諸々

久々に全身押形を描く。
茎は紙にカーボンを当ててとる。
いつも墨を摩っていたが、墨汁も良いと教えてもらいドラッグストアで墨汁を買った。 硯で墨を摩るのが好きだったが墨汁の方が細かくて具合が良いようにも思う。

研ぎ場にて鎌倉期の短刀二振りと南北朝期の短刀を拝見。
いずれも在銘稀有の品。多くの大磨上無銘の基準と成る品で誠に貴重。

琳派展のチケットを頂いたので京博へ。
全く詳しくないが観れば好きな絵が何点か出て来る。こういう展覧会はなるべく沢山行くべきだと思う。

重文の太刀を二振り拝見。さすがに出来よく健全で重い。

スロバキアの研師マーチン君に笛をもらった。
伝統の品らしい。
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京都府支部会報「津どい」の97号が発行された。
あと少しで100。



京都支部例会 刀剣入札鑑定会

例会

一号 刀

 肥前です。正広か行広。この二人の違いは分からない。

 出羽守行広と入札。

 

二号 刀

 反り浅。中切っ先。棒樋。少し鎬高め。直刃。少しほつれなど。
 肌は少々粗め。映り気。帽子の先が眠くなり形判別不明(おそらく少し大きい)。

 この手の出来は私の眼力では選択肢が多過ぎて非常に難しい。
 おそらく大磨上無銘だが、もしかしたら茎尻に銘があるかも知れない。

 兼常と入札。

 

三号 脇差(鎬造り)

 少し反り、尋常な造りこみ。拳丁子だが中河内とは違うタイプの華やかさが有る。

 この人では無いと思うが他の選択を見つけられず。

 肥後守国康と入札。

 

四号 脇差(鎬造り)

 反りが大変浅い。物打付近の刃線が特に直線的。直刃調の互の目。

 法城寺正弘と入札。

 

五号 脇差(鎬造り)

 直にかなり長く焼き出し、美濃風の互の目。三品帽子。
 
 伊賀守金道と入札。

 


イヤ
国入り

 多分二号は全部外す予感がする。
 とりあえず選択肢をつぶして行く。

 二号 貝三原正興と入札。
 三号は消去法で残った丹後守兼道に入札。


イヤ


 二号 宇多国宗と入札。


イヤ


 二号は三札とも外しましたが、当たるまで入れてよいと言う事で、続ける。
 筑紫了戒(通り)→平長盛(通り)→末延寿(通り)→清左(当)

一号 刀 銘 肥前國佐賀住正広 寛永十五年八月吉日
二号 刀 折り返し銘 波平行安
三号 脇差 銘 大和守吉道
四号 脇差 銘 但馬守法城寺橘貞國
五号 脇差 銘 大法師法橋来金道 万治元年十二月吉日

 鑑賞刀として、京都府支部在籍の北川正忠刀匠、平成二十七年新作名刀展、優秀賞第一席入賞作品を拝見しました。

太刀 銘 北川正忠作之
刃長 二尺四寸一分 反り 約九分

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