radiko.jp

世にある職人仕事も種類はさまざまです。 
調べてみるとその存在すら知らなかった職種があったりで驚きます。
私はたまたま完全無音型なのですが、仕事中にラジオを流されている方も多いと思います。
そこでこんなHPを見つけました!
http://radiko.jp/    (もしかして関西エリアしかカバーしてない?!)
パソコンでラジオ以上に綺麗な音でラジオが聞けます!
このラジオを流しながらブログを書き始めましたが全くキーボードが進まず・・。
私の場合、ブログは研磨時と同じ様に完全無音でなければ無理みたいです。
一変押形を描く時は何か音が欲しいタイプで何かしら聞きながら描きます。
これからはこのラジオを聞いてみよう。



名刀鑑賞など

本日は初代エチゴホウテイと備前の古いところを鑑賞させて頂きました。
越後守包貞の初代は二代に比べるとそれほど数が多いわけでは有りませんので大変勉強になります。
二代の包貞銘や照包銘の時とは作風がかなり違うのですが基本的な造りこみは初二代で共通な所が沢山あるのですねぇ。 
両者とも幾振りか研磨をさせて頂いた事がありますが、その時もそれを感じました。
もちろん全てそうでは無いのでしょうが、鎬地の柾がかり方などそっくりです。
微妙な姿の差を識別出来れば地刃を見る前に「えちごほうてい」の答えが見えそうです。
備前の古いところは、圧巻でした。
ブログで度々書かせて頂いているのですが、「古刀=軽い」と言う鑑定法は間違っています。
”確率”だけで行く鑑定ならばそれが当りでしょうが、ちょっとずれています。
古刀は研ぎ減って居る確率が高いので軽くなっている物が多いわけで、もしも研ぎ減っていない古刀が有ればそれは重いものです。
身幅が十分有っても、肉が落ちていて軽くなっている事はよくあります。
(仮にどうしても取り切らなければならないひどい錆の刀身が有った場合、身幅を落とさなければならないか、それとも平肉を落とさないといけないか、どちらかの選択に成るわけですが、通常は肉を落とし身幅を保つと言う選択に成ります。)
それに気付けなければ「古刀=軽い」と言う事になってしまうわけですね。
本日拝見した古刀は大変重量感の有るお刀でした。
 重いから軽くなってから買おうと思っていたのですが、昨日長時間電車に乗る用事が有ったので重い方を買ってしまいました。

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ちょっと好きなんです。 
続、続2とどんどん重量が増してしまいますが。
まだ先の内容を全然知りませんが続3(第四巻)、・・・と続くのですか? 楽しみです。



平成22年4月18日 京都支部入札鑑定

本日は本部より講師がお越しくださいました。
一号 太刀
 二尺四,五寸ほど。 腰反り。 ハバキから柄尻にかけてかなり振る。 
 重ね厚く、小切っ先。  
 棒樋。かなり浅い。しかし樋先はそれほど力無くはなって居ないのでもともと浅いのか、或いは減っても先が弱くな らない上手な掻き方なのか?(樋先を直したほど健全な訳でもない)
 板目肌立つ。 鎬から刃に垂れる様に乱れ映りが鮮明な形で現れる。
 小模様に複雑な刃でよく沸える。沸える部分は明るさが有るが総体に沈む。
 帽子判然とせず。欠けだして居るか。 ハバキ上2.5cmほどで焼き落とし。そこから水影映り。
一見して古伯耆の太刀です。 では誰かと個銘に行き着くほどの眼力は無い・・。 いつぞやの刀美に古伯耆真景が載っていたような・・。  
 古伯耆真景と入札
二号 太刀
 一号太刀と同じ位の長さ。 腰反り。 ハバキから柄尻にかけてかなり振る。
 重ね尋常。 小切っ先(ちょっと延びる)。 棒樋。
 一号太刀よりも少し反りが大人しい。
 板目よく練れて肌立ち気味で流れる(一号よりは落ち着く)。
 沸え出来の直刃。 刃中、特に下半よく働く。
 映りは見えず。鎬より上、樋中に映るか。
姿、地鉄、沸え出来の刃などから、一見して古備前。 匂い口の深さに少し寂しさを感じる。 
個銘に行き着くほどの眼力無し。 少し聞かない銘にしたいも何も資料を持たずに来てしまった・・・。
記憶の隅の隅に古備前保弘と言う文字を刀美で見たような・・・。
 古備前保弘と入札。
三号 短刀
 尋常な長さ。 強めの内反り。 重ね尋常。 肌、表、古研ぎ故肌立つも細か。 裏かなり流れる(研ぎ疲れと思わ れる)。  片落ち風の互の目(あくまで”風”)。 帽子地蔵風。
景光か兼光かな。 長船兼光と入札。
四号 太刀
 二尺三寸ほど。 幅広、鎬低、反り深く先まで。 身幅も先まで狭まらず。 中切っ先詰まる。
 古研ぎで地肌立つ。 よく映る(明るい映りで沸え映りと見て良いと思う)。
 中直刃。沸え付き刃中よく働く(逆足、滴状の足など)。 棟焼き無し。
 裏、横手下三重刃状に焼く。
一見して来。  二字国俊に入札。
五号 平脇差か。
 表、平造り。裏切刃。 反り付き先までよく反る。 三つ棟。
 表、広い樋の中に素剣を浮き彫り。 裏、梵字、鍬形、蓮台を重ねる。
 働く直刃。
 帽子ほぼ焼き詰め。
 地鉄に黒味は無し。
反りにかなり違和感を感じるも、越前鉄との見え方は揺るがない。 直刃にバサっとする部分と柔らかい匂い口で細かく足が入る部分がある。
 康継と入札。
 同然
 同然
 ヨク
 同然
 当り
三号は全く思って居ない人のようでした。 元重と入札。
 同然
 同然
 当り
 同然
 当り
 一号  太刀  安綱
 二号  太刀  備前国景安(古備前)
 三号  短刀  備州長船元重 正和五年紀
 四号  太刀  来国光
 五号  短刀  三条こかち 迫 なんはんかね
           越前国康継 本多飛騨守所持内
帰宅後、二号に入れた保弘を調べてみました所、一応古備前にも保弘はいましたが、普通は入れるべきでない銘ですね。 保弘の記述をどこで見たのかとあれこれ探しましたら昨夕届いた刀美に以前京都支部に在籍されていた師の記事で有りました!  それは「長船住保弘」と言う事です。 
 毎回ですがもっとちゃんとした根拠で入札出来なければいけません。反省。

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色々

朝6時過ぎ、いつもの様に子供二人と共に起床しキッチンへ。
嫁さんにおはよう。 嫁さんは4時台には起きてます。
いつもの様に水道の蛇口(混合栓)を押し上げると「ぽーん」と取れました。
ずっと金属だと思っていたのですが、プラスチック製なんですね。 驚きました。 折れてます。
朝から縁起が悪いと言うか、最悪です。
忙しい時に限ってこういう事が起こります。
コーナン(ホームセンター)へ行ったり来たり。
やっと道具を揃え、屋外のめったに開けた事の無い鉄のふたを持ち上げ変な虫が出そうな雰囲気に怯えつつ水道の元栓を締める。
水周りの修理は簡単に出来たためしが無いが今回も同じでとある箇所が固くて回らず。
先日見た「ためしてガッテン」を思い出し、金槌で叩くも効果無し。
大きいのを二つ持ってきて左右から同時に何度も叩きなんとか回る。
苦労の末取り付け完了。
貴重な昼の時間を2時間ほど使ってしまいました。
しかし「水道壊れたん?」と心配してた長男もこれで安心してくれます。
 ハッピーターンの「ハッピーパウダー250%」知ってますか?

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これは買っちゃいますね。 セブンイレブンへGO!
たまにブログを書けばこんな話題です・・。 
ずっと仕上げで疲れがたまってるんだと思います。
 次回研磨記録はこちら。
  

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何振りか

本日は何振りかのお刀を拝見。
その中に左安吉の小脇差がありました。
反りが少し有り、腰樋に梵字。
湾れに互の目。
板目に流れ柾。
安吉と知らされず抜いたのですが、一見して位の上がる地鉄です。
安吉は白ける地鉄などであまりよいイメージを持っていなかったのですが、良い物がありますねぇ。
刃も大変明るい物でした。



「お尋ね者龍馬」

先日のブログで書き忘れた事がありました。
刀好きな人なら知ってる事なのですが、「小鐔」は長い刀を抜き易くするためです。
鐔が大きいと長い刀を抜く時に、手首に鐔が閊えて抜き辛いものなのです。
今回の放送では大坂で兄から貰った大切な刀が登場しました!
撫角方?の大刀鐔が付いていましたね。
何の図柄かは分かりませんでした。
でもなんだか新物の小道具ではなく、時代物の感じがしたんですがどうでしょうか。一瞬で分かりませんけど。
縁頭などは一瞬過ぎて見えませんでした。(ミーハーな私はビデオでコマ送りで見ました)
「坂本龍馬と刀剣」によると「維新土佐勤王史」では大坂での龍馬について土佐藩士大石弥太郎の目撃談としてこの様に書かれているそうです。
「~大石は坂本の刀の柄に布片を捲けるを見て怪しみ問えば、坂本は打ち笑ひて、縁頭を売りて旅費にしたりと答へぬ」 
柄から縁頭を外し、おそらく目抜きも売ってしまってるでしょう、それで柄糸も無く、柄木と鮫皮だけの状態になっていたのでしょうね。
しかしそんな状態の拵えでは先日のドラマのシーンは成立しません。
兄から貰った大切な刀は綺麗な物じゃないと。
次回は京都です!



特に龍馬ファンと言う訳ではないですが

私、特に龍馬ファンと言う訳ではないのですが、ドラマ「新撰組!」の時と同じ様に、大河ドラマでやってますので”にわか”龍馬ファンになっております。
昔読んだ「龍馬が行く」でも、船に熱中する辺りからあまりなじめない雰囲気になってしまったのですが、今読めばまた違うんでしょうか・・。
今回の龍馬伝、初回はカメラワークやレンズの違いから来ると思われる特異な映像が今までの大河と全く違い、ちょっと違和感を覚えたのですが、これに慣れてしまうと今までのが安っぽ過ぎて見れなくなっちゃいましたね。
(後日、新聞でもレンズが違うと載っていました。)
なかなか時間が無くてこの前の日曜に撮っていた「さらば土佐よ」を今晩やっと見る事が出来ました。
ついに脱藩。
家族皆が覚悟の上で行かすと言う設定になっておりました。 
これが一番治まる筋ですね。
「肥前忠廣」の刀も出て来ました!
初代忠吉の後期銘「武蔵大掾忠廣」か、忠吉二代目の「近江大掾忠廣」か、はたまた代下りの忠廣か・・・。
「兄が大切にしていた」と言う事ですから、今の感覚で見れば初代武蔵大掾か二代の近江大掾かと言う所ですが、以外に当時と現代の感覚のずれは大きいですし、代下がりなんて事も有り得ます。
が、まず初二代でしょうね。
土佐を出る日もちゃんと雨でしたね。
脱藩時、龍馬は刀を油紙に包み背負って居たそうです。  雨だったんでしょう。(刀は特に拵え、また特に柄は雨に濡れるとユルユルになってしまいます)
TVの画面を見てますと土佐時代、初期龍馬の差料もちょっと気になります。
最初の頃は意識していませんでしたので分かりませんが、最近の龍馬の腰の物は結構長寸です(最初から同じでしょうか?!見て居ませんでした)。
少し茶味の塗りです。
縁はよく見えませんが頭は菊花弁でしょうか、それとも筋兜ですか。 
銀か朧銀に見えます。 たぶん縁も同じ手でしょう。
コジリも付いています。
柄巻きの菱は小さく、22個有りました。 
鐔は小鐔に見えます。 刀匠風でしたっけか(すみません、いい加減に見てました)。
あの拵え全長からすると鐔はかなり小さく7センチ台でしょうか。
視聴者には時代考証など、大変詳しい方が沢山おられますので風俗に関しては結構シビアにやってるのでしょうね。
本日放送(4月4日)の「お尋ね者龍馬」はどんなんでしょうか。
予告では刀が映っていませんで(脇差を抜いていましたが)分かりませんが、ちゃんと拵えが変わってくれている事を願います。
忠廣を差して居るんでしょうか・・・。
実際諸説有るそうで本当の所は分からないようですが。
そうそう、何話か前の、龍馬が初めて江戸に剣術修行に行く時(嘉永六年・十九歳)に、父坂本八平直足が龍馬に書き与えた「修行中心得大意」ですが、その中に「諸道具ニ心移り銀銭不費事」 との一文が有るそうです(訓戒書現存)。
これを見ると刀好きの人はすぐ分かると思うのですが、「諸道具」とはやはり刀の小道具類(刀装具)の事の様です。
龍馬は19歳にしてすでに小道具にうつつを抜かすほどの刀好きだったのですね!
さてさてこれからどう言う展開になるのでしょうか。 楽しく拝見します。



メール復旧いたしました。

パソコン入れかえに伴いメール環境が不安定な状態でしたが完全復旧致しました。
ご迷惑をおかけいたしました事をお詫び申し上げます。
より楽しいHPを目指し、少しづつですが更新してまいります。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
 玉置城二