天然砥石比較 114〜116

No.114
No.115
No.116

No.114
厚さ34mm
砥石硬度  6/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

面が強く付いているため少々硬く感じますが、完全フラットならばもう少し柔らかい使い心地になります。(研ぎ汁が分離していますが、この状態になるという事はある程度以上の硬さがあるという事です)
私は刃引きの場合、砥面に定規を当てるとカチッと両端が揃うほど完全フラットな状態が好みなのですが、時に丸みのある内曇りも必要です。
古名刀などは地ムラを抜かない事も刀を生き長らえさせる大切な考え方です。
地刃の凹みを残した刀を完全フラットな内曇りで引こうとしても、凹んだ箇所に砥石は当たりません。その場合砥面の丸い内曇りで短く引くか、速度を落とし、凹み部分を丁寧に効かせて行きます。

No.115
厚さ34mm
砥石硬度  5/10
研磨力 3/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

やはり少しでもヤケていると苦手ですねぇ。。

No.116
厚さ33mm
砥石硬度  5/10
研磨力 3/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

今回の三本はコメントも数値もあまりパッとしませんが、実はそれほど悪くない砥石です。
他の砥石のレベルが高過ぎという事で。



天然砥石比較 112〜113

No.112表面
裏面
側面

No.112
厚さ5cm。表裏とも面が付いています。側面を見ると表裏で多少質が違う様です。

表面
砥石硬度  6/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

掛かりが今一なので裏を。。

裏面
砥石硬度  6/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

違いはありますが、微妙過ぎて10段階表記では表せません。


No.113

砥石硬度  4/10
研磨力 6/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

対馬で磨った感触は非常に硬く、研ぎ汁もあまり出ず。
しかし刀を当てると弾力が素晴らしく、シャリシャリと非常によく卸りる。そして砥石も柔らかく感じる。
大平で刃取りをしなくなり久しいのですが、久々に大平の石を「刃艶重要」に分類しました。



天然砥石比較 110〜111

No.110
No.111

No.110
砥石硬度  4/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.111
砥石硬度  6/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.110 
厚さ5㎝以上。一瞬大平じゃなく見えますが大平です。シャリシャリと大変食いの良い砥質。刃引きとして質の高い石ですが、カットして刃艶にすれば、ベタッと重くならず刃縁をぼかしやすい刃艶になりそうです。
No.111
砥面が丸過ぎていまいち掴み切れないのですが、悪い質ではないようです。ただこの様に暗い色の内曇はあまり好みではない。 



天然砥石比較 108~109

No.108表面
裏面
側面
No.109

No.108
砥石硬度  5/10
研磨力 1/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.109
砥石硬度  5/10
研磨力 7/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.108は結構以前から持っていますが、使った記憶がありません。試したり棚から出した記憶すら無く。しかし番号を記していますので試しているのでしょう。
思いの外硬く、そして驚く程に研磨力が無い。だから覚えていないんですかねぇ。
一見大平に見えますが、実は多分違います。どの山産でしょう。経験の無い砥当たりで。
No.109。こんな色なのですが、ちょっと良い石です。30年前から使っていて、主力という訳ではありませんが度々必要になり、その度に助けられる石です。