また別の筆で

ちょっとまた別の筆を買ってみたり別の描き方にしてみたりで、全身押形で長い物を6口採拓。
鎌倉生ぶ在銘太刀、南北大磨上げ、南北大磨上げ、室町末期生ぶ在銘刀、土佐新刀、江戸新々刀。
江戸新々刀は二尺八寸弱で長い。
描いた刃文は全部で何十尺ですか。。二尺四寸表裏で四尺八寸でぇ・・・簡単な算数ですが何故だかややこし。。
最後に描いた手前から二番目の南北大磨上げの描き方が早いです。複雑な乱れ刃表裏で二時間程度でした。今度からはこれですな。




神田伯山/河内國平『刀剣と講談』

関西大学博物館にて開催された、神田伯山さんの講談、その後は伯山さんと河内國平刀匠の対談という大変楽しいイベントに行かせて頂きました。

古臭いと思われるでしょうが私、ごく最近のマイブームが浪曲で。。
押形を描きながらYouTubeで、「旅ぃ~行けぇば~・・・」と浪曲を楽しんでいたんです。
今日のイベントに講談がある事をあまり把握しておらず、有ると聞いてワクワクで。

私田舎者故プロの話芸にふれる事は殆どなく、小さい頃だと小学校低学年の頃に見た、横山ホットブラザーズさんくらいでしょうか。
当初は間寛平さんが来るとの事で、何か月も前から「かんぺいが来る!かんぺいが来る!」とかなりテンションが上がっていた記憶が。
しかし直前になり、”かんぺいが来ない”との噂。今思えば寛平さんが一番色々と大変だった時期だったのかも。
そしてその寛平さんの代わりで来たのが横山ホットブラザーズさん。
テンションMaxの私は体育館の舞台に半身を乗り出して見ていたのですが、確か当時も「お~ま~え~わ~あ~ほ~か~」をされていたような・・・。後に作られた記憶かなぁ。。大きなノコギリの映像は頭にあるんですが。

さて本日の舞台ですが、本当に楽しく、そして為になるものでした。
研ぎのプロとして圧倒的な仕事をしなければ、といつも思っている事ですが、改めて。
行ってよかった。




全身押形で難しいもの

片チリに比べると両チリの刀は圧倒的に少ないです。
部分押形程度ならよいのですが、全身となると実は両チリの刀は非常に難しいものです。
鎬の線がざっくりと出る様な採り方ならば簡単なのですが、明瞭で強い線をだそうとするとかなりの手間を要します。

そしてもう一つ、連れ樋の刀も激烈に難しく。。
こちらもざっくり線を出すだけなら簡単ですが、明瞭な線を出すにはかなりの修練が必要で。
今回の全身では時間も無く、実刀から線を出す事はあきらめ、あとは02のシャーペンと各種定規で作業を。

以前は石華墨でサッと引くだけの線でしたが、近藤先生から線の重要性をお教え頂き意識を改めました。
結果、輪郭やその他の線中に入る白い物は各段に減ったと思いますが、交点の正確さは私の線では全然ダメです。