薩摩上の原形

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薩摩上げの原形復元想像絵図を描いてみました。
以前のブログで薩摩上げの語源について何かの本に書いてあったことを載せた事がありました。
『語源ははっきりしないようですが、「日本地図、江戸側から見ると薩摩は日本の切っ先部分であり、そちら側から切り詰めて短くし、短刀に仕立て直した物。 薩摩側から磨上げるので”薩摩上げ”」 という説が有力のようです。』と確かこれは本の通りに書いたと思うのですが、実は書きながら、何かおかしいなと思っていました。
今回この押形を描きながら思ったのですが、この文では不十分ですよね。
江戸から薩摩方向を見てそちらが切っ先で、その方向から切り詰めるので薩摩上げ。
江戸から会津方向を見てそちらが切っ先で、その方向から切詰めて会津上げとは言わないです。何故薩摩なのかが重要なのでしょうね。
刀剣美術の昭和40年、第98号、佐藤寒山先生の「さすが(刺刀)のこと」を改めて読んでみると、”薩摩上げ”の呼び名はそれほど古くはないようだという事が書かれてありました。
この造り直し自体はおそらく古い時代から存在したと想像しますが、それを薩摩上げと呼ぶ様になったのは薩摩を強く意識した江戸末期の事だったのかも知れないですね。



特別展 奈良の刀剣 ー匠の美と伝統ー

奈良県立美術館にて特別展「奈良の刀剣 -匠の美と伝統-」が開催されます。
会期は2018年4月21日~6月24日まで。

会期中、河内國平刀匠、月山貞利刀匠、金田國真刀匠、月山貞伸刀匠の講演や対談があります。
詳しくは下記リンクよりチラシをご覧ください。
奈良の刀剣 -匠の美と伝統-1
奈良の刀剣 -匠の美と伝統-2
そして4月30日には1階ロビーにて奈良の研師 関山和進師さんによる研磨実演が行われます。
以前のブログ、最後の方に少し出て来るのがこの方です。



特別企画展「兼定 刀都・関の名工」

岐阜県博物館にて開催予定の特別企画展「兼定 刀都・関の名工」、開催まであと2週間を切りました。
本日より展示設営開始です。
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多数の兼定・兼㝎が並びます。
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(画像はPR用に撮影させて頂いたもので、会期中は撮影禁止となります)

また、関鍛冶伝承館では「美濃の名工兼元」展を同時開催。
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.pref.gifu.lg.jp/event-calendar/c_27202/300322kanesada-goudou.html
http://www.pref.gifu.lg.jp/event-calendar/c_27202/300322kanesada-goudou.data/300322kanesada-goudou.pdf



「京都刀剣まつり」開催!

今年も京都刀剣まつりが開催されます!

第22回 京都刀剣まつり

日程

5月2日(水)午前11:00~午後4:40
  3日(木)午前 9:30~午後4:40
  4日(金)午前 9:30~午後4:00

場所

 京都市勧業館(みやこめっせ)B1特別展示場

会期中、演武、試斬会、甲冑・刀剣初心者講座、甲冑武具展示・着装解説、銃砲刀剣研究会による審査など、様々な催しがあります。
詳しくは下記チラシをご覧ください。

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