なし

例えば、「中、細名倉を適当に突き、内曇の刃引きを十数分だけ引いて地引きを数分引いて下刃艶を省いて下地艶だけをちょちょいと入れて上げ艶も飛ばして拭いをぴょいと差し、刃取りをせずに磨きもバフで。横手、ナルメは適当に・・・。」 
今日は徳川美術館に行って来ました。
ここの照明は上に書いた研師の仕事と同レベです。 
こう言う研ぎをされた刀と一ヶ月かけて研いだ刀を並べて展示しても大差無く見える照明です。
実際展示されて居る刀は凄い品ばかりで研磨レベルも最上級が多いのですが
目当ての刀の前でゆっくり鑑賞する事が出来ないほどの客入りでした。
素人に照明は関係無いと言うスタンスでしょうか。
諸事情あるのでしょうが、個人事業主でこの仕事をやると終わりです。
展示作業はもの凄く大変な事は知っていますが素晴らしい刀達があまりに何も見えなかったのであえて書いてみました。
その後オフ会。
あぁ楽しかった。
色々ありますがこれが正しく行き着くところでしょ。



出した砥石を

先日若者に手伝ってもらって倉庫から出した砥石です。

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刃艶に良さそうな木っ端やら地砥に使えそうな硬い石やら。
石の粉まみれの物を携帯で撮っただけなので色が伝わらないですがなかなか良さげです。
それにしても、内曇や戸前の微粉末は手が荒れて大変です。
手荒れにめっぽう強い私もガサガサになります。
しかし角粉はもっとひどいです。 パリパリになります。
角粉は刀剣研磨では磨き工程で油分除去に使用しますが他では研磨剤としての使用が多いのでしょうか・・?
打ち粉にしろ角粉にしろ油をしっかり吸収するのは確かです。



無題

年中時間が足りないとぼやくが12月から5月くらいまでは強烈に時間がない。 
毎年。
今年は特に酷い。
なんだこれは。
Twitterネタやなこんなのは



初めの

今年一番最初に研がせて頂くのは新作刀です。

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研磨前は銘も茎鑢も目釘穴もまだなのです。
新年最初の仕事として気持ちが引き締まります。
さて先日は若者に助太刀してもらい、砥石を探しました。

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昭和3~40年代に販売されていたと思われる大平山の地砥を見つけました。
最近はあまり見る事も無くなった美しい色彩の砥石です。
しかしこの多くはかなり薄く割られてしまっておりました・・。
もう18,9年前でしょうか、バカな私は「全部割ってから磨った方が早いやんっ」と安易な発想で、砥質を全く考えずに全部割ってしまったのでした・・・。
今から思えばもの凄く良質な地砥の原石が沢山あったわけです・・残念。
ましかし使える物も有るので大事に使います。
以前ブログに書いた刃引きを見つけました! 多分・・。
色と層だけからの判断ですので最終的には使ってみないと分かりません。
おそらくこれだと思うんですが。
あいやいや、こうして糠喜びした事がどれだけ有るか。
家で見つけたのならまだしも、砥石屋さんに買いに行って、「あの石に間違いない!」っと6万7万と出して買って外した時はほんと落ち込みます。