日本刀実践講座のご案内

日本刀実践講座のご案内です。

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今月、3月23、24日の二日間、札幌の「北海道開拓記念館・講堂」に於いて、日本刀文化振興協会主催の文化庁受託事業「学芸員のための日本刀実践講座」が開催されると言う事でご案内させて頂きます。
刀匠、白金師、鞘師、研師による作業実演や講演などがあります。
学芸員に加えて一般の方の参加を募集しております。
詳しくは公益財団法人 日本刀文化振興協会までお問い合わせください。
 〒115-0044
 東京都北区赤羽南2丁目4番7号
 鷹匠ハイツ301号
 公益財団法人 日本刀文化振興協会 本部事務局
 03-5249-4440



弾痕

刀身に矢傷や弾痕が有ると言う刀が希にありますが、本当にそう言う傷だと思われる物を私は見た事がありませんでしたが、”これは間違いない”と思う物を先日はじめて拝見致しました。
身は戦中の本鍛錬刀です。。
白鞘に入ったままの状態で弾が当たっており、鞘の先の方に弾痕があります。
弾の当たった場所から木が鞘全体に激しく裂け、当然ソクイで貼った鞘の合わせ目も完全に割れております。
鞘の中では刀身の横手下部刃先辺に弾が当り、長さ2センチほど、深さ1センチほどの修復不可能な刃こぼれがあり、その部分が極度に曲がり、刀身全体もそれとは反対方向に大きく曲がってS字状態でした。
当時の詳しい状況は聞けませんでしたが、終戦間際の日本国内では米軍戦闘機が下の映像の様な事を行っていますので、これに巻き込まれたようです。



平成25年 2月入札鑑定会

四号 太刀
備前国。 二尺四寸ほどか。 凄い刀・・・完全刀です。
健全で身幅の広い造り込み。 複式互の目で少し沈む。
地は抑えた研ぎで映る。
ちょっと大宮の大磨上を連想しますが踏ん張りが有るのでウブだと思います。
康光の大きいのにこう言うの有りませんでしたか・・。
 康光と入札。
三号 太刀
備前国。 二尺五寸台か。 直刃主調で小丁子などよく働く。逆足も。
地斑風の映りが美しい。 帽子は綺麗に丸に。
雲への誘導か。
 雲次と入札。
二号 刀
備前伝。 二尺三寸ほどか。 反り浅。 丁子に強い石堂映り。
 石堂常光と入札。
一号 太刀
備前伝。 二尺三、四寸か。 深く反る。 身幅広く重ね厚い。 樋、彫り等無し。
現代作と見るが勉強不足で難しい。 
高位の作で間違いは無い。
 吉原國家と入札。
五号 太刀
二尺四寸ほどか。 少し細身。 よく反り特に物打から横手が反る。
刃が染みる。 刃先から鎬筋まで焼き刃の表面も含め全体に錵映りに被われる。(磨いて居るので見えないがおそらく鎬地にも錵映りが到達して居る)
これは再刃と見る。 なので入札のための諸条件は考えても行き着き難いと思うもここまで備前系で来たのでこれも備前刀か。
 景光(再刃)と入札。
 然
 イヤ
 ヨク
 然
 イヤ
二号は映りの状態からそれ意外考えられないのでとりあえず大慶に入札。
三号も全く分からず長船秀光と入札。
五号は問題の有るものをあえて出題した事が明かされたので入札はとめる。
 然
 イヤ
 然
 然
 中止
二号を祐永に。
 然
 ヨク
 然
 然
 中止
一号 太刀 (茎表裏に金象嵌梵字)常真作 昭和三十年八月吉日(人間国宝 高橋貞次)
二号 刀   備前國長船次郎左衛門尉勝光 文亀二年二月日 同左京進宗光
三号 太刀  備州長船住重真              (重要刀剣)
四号 太刀  備前國住長船幸光 天正六年八月日 (重要刀剣)
五号 太刀  國行(来) (再刃)
四号幸光の札はいけませんでした。 しかし全く末を考えませんでした。 凄い刀です。
再刃が分かり易い刀は色々な原因があるようです。
焼けた結果から来る炭素量の問題。
研ぎ減りで良質な皮鉄がむけてしまって居る場合。
再刃する刀鍛冶がその鉄質に対し手探り状態で焼き入れするために温度管理に失敗するなど。
しかし上手く焼けた場合は時代を経ると分からなくなると思います。

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ここのところ多数拝見

刀が仕事ですので日々色々な刀に出会います。
どの様な刀にも得られる事は必ずある。
最近ですが偽名と思われる新々刀を拝見しました。
非常に上手な研ぎです。 
見事な下地に手馴れた仕上げ。
こう言う仕事は行きがけに見ても身に付く物ではなく常に手元に置いて勉強しなければ、私には見きる事は出来ません。
誰かが研いだ、もの凄く上手な研磨を一振り手元に置きたい。