25年3月 京都刀剣入札鑑定

最近ブログの更新も滞りぎみです。
ネタ切れではなく、むしろ出来事は大量なのですが、なかなか書き辛い事も多くて。
本日は支部会。
一号 刀
身幅大変広く、よく反り大切っ先。
刃が低いので地鉄面積が広い。 樋。
大磨上無銘と思う。 
並んで後ろから見ても青江。
 青江(貞次)と入札。(古青江ではなく)
二号 太刀
中の少し腰の反り。 重ね大変厚い(三分は有る)。 長い。
直刃。 
かなり肌を強調する研ぎ。 映りも有るよう。
おとなしく研いだ地鉄を想像するがなかなか難しい。
 長船成家と入札。
三号 刀
新々刀。 昇り竜、降り竜。
 固山宗次と入札。
四号 刀
肥前。 頭が大体揃う丁子(所謂足長丁子)。 
大量に虻の目(メガネ)。
ちょっと肥前のこの手の丁子について色々考えた事がありませんでした。
普通は近江大掾に入れるべきでしょうが少し外しておきます。
 初代行廣と入札。
五号 短刀
先反り。 重ね薄。
全体に焼き高く、棟焼きも深い。
 島田助宗と入札。
 通り
 通り
 当
 然
 通り
一号は青江じゃなかったのですね。
大きいので雲重にしてみます。
二号 国分寺助國に。
五号 ならばこれ。 千子正重。
 国入
 通り
 当 
 然
 当
一号、先日研ぎ場にて、片落ち風の全く入らない大変大きな造り込みの元重を拝見しましたので、元重としてみる。
二号 一昨年研磨させて頂いた在銘次直に似た物がありました。 青江次直と入札。
 然
 当
 当
 然
 当
一号  太刀  折り返し銘 備州長船兼光
二号  太刀  金象嵌銘 青江
三号  刀    固山宗次(長銘)
四号  刀   近江大掾忠広(長銘)
五号  短刀  正重
一号は三本目の札の後にゆっくり鑑賞させて頂く事が出来ましたが、ただものでは無い刀でした。
細かく錵る地鉄です。 
刀身全体と切っ先内にまで淡くもはっきりとした映りが出ています。
研磨は錵と地景を優先したと思われるもの。
一選択として素晴らしい研磨ではないかと思い拝見致しました。

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