卒制

本日は、烏丸三条にある京都伝統工芸館へ。
以前から行こうと思いつつ中々行けていなかったのですが、京都伝統工芸大学校の卒業・終了制作展が開催中と言う事で行ってみました。

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立派なビルです。
漆工芸、蒔絵、金属工芸、和紙工芸、木工芸、仏像彫刻、木彫刻、竹工芸、陶芸と、約200点の展示です。

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学校のHPを見ますと、「本校入学生の5割が社会人経験者。10代から60代までが学んでいます。」と書いてあります。
10代の若者の作品から多くの人生経験を持つ人の作品まで、様々並んで居るのですねぇ。
立ち止まりじっと拝見する作品、その前に立つのを見られるのが恥ずかしいと感じる作品・・と、レベルの差は激しいです。
生徒さんの姿勢も様々でしょうから仕方無いですね。
技術は経験、経験とは数をこなす事。
卒業後、学んだ技術を生かした仕事に就かれる方は是非頑張って頂きたいと思います。
さて、卒制展をみながら思ったのですが、素人目で見ても木彫刻や仏像彫刻、金属工芸や漆工芸などは技術面での優劣は判りやすいのですが、陶芸などはどうも判らない。
陶芸はほぼどれも上手にしか見えないのです。 素人には。(各分野に上手下手が有ったので、陶芸の作品にも多分有ると思うのですが・・・。)
刀もそれに似ているのではないか。
一般的に見て、良い出来か、良い研ぎか、などは判らないと思います。
この卒制展にもありましたし、絵画やその他の美術で「作品を見た人それぞれが色々と感じて下さい」的な物も多くありますよね、制作技術とは別次元で。
その場合、感じ方が白か黒か180度違う見方に成ってもOKと言う訳ですが、美術品とされる刀の場合、刀工さんは多分そうなって欲しいとは思わないのではないか・・。
刀は”技術”の面が非常に大きい美術品なのです。
なので刀の良し悪しは、勉強しないと判らない。
よく聞く話ですが、「刀を全く知らない人に名刀と凡刀を並べて良い方を言い当てさせれば殆どが名刀を選ぶ」と言うこの手のお話。
これウソですよね。
古い刀を買う時、「”刀”ではなく”人”を見なさい」というあのウソ話と同じ類です。
色々と考えを巡らせて居ましたが、うちのHPなどは誠に不親切なサイトですねぇ・・。
もう少し判りやすい物にしないといけないと反省です。

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