良いところを見よ

例えば「研ぎ」を見る場合ですが、「良いところをみる」。 これが以外に見落としがちなのです。
傷、欠点、補修などを見抜けず研磨を行なうと、内曇の工程で初めてその事に気が付く様な事になってしまいます。
その時もしも前回の研磨と同等、或いはそれ以上の技術が無かった場合原状回復は不可能です。
結果、研師で有る私は常に刀の欠点を探す事にばかり目を向ける傾向にありました。
仕事柄、刀をそう言う目で見るものですから、どうしても”研ぎ”に関してもその方向で見てしまいがちです。
技術が高いか低いか。 そう言う価値観です。
しかしそれでは自分が成長する事はないですね。
よく分かっているつもりでいましたが、同業の大先輩から御自身の失敗談をお聞きして改めて自分の認識の甘さを実感致しました。
 良いところを見よ。 
あたりまえの事ですが、大変重要な事です。
本日は研磨に関し、自分一人では絶対辿り着けなかったであろう事をお教え頂きました。
ずっと大きな課題であった事です。
なんと言いますか・・・・。例えば絶対に傷が付いてはいけない品物が有ったとします。
無傷が100点、超極微傷で0点と言う品です。
その品に刃物が近づいても0.001ミリでも隙間が有れば無傷で100点な訳です。
しかしあと0.001ミリ近づけば0点になってしまうのです。
極僅かな違いが結果に多大な影響を及ぼす訳です。
本日知った事はそう言う内容でした。(例えが下手ですみません)
毎日やっている事ですが、次から次へと知らなかった事が出てきます。  嬉しいです。

次の記事

印刷中で