長光を

本日は研ぎ場にて在銘長光を拝見致しました。
大変良い御刀です。
鞘を掃った第一印象は「枯れた研ぎ」です。
地艶は少し柔らかめで薄く小さい物で上げています。
拭いはおそらく鉄肌のみ、弱く短時間で差しています。
刃取りは極薄の刃艶でかなり短時間で終えています。
研磨について色々と考えさせられる長光です。
念のためですが「枯れた」と言うのは良い意味です。
例えばニューヨークの初めて行った場末のジャズクラブで突如始まる老ジャズプレイヤーのギグの様な。
(私は近所の居酒屋くらいしか行きませんけど・・。)
こういう研ぎはかなり好きです。
しかし今やって良いものか(今の私が)、また目指すべき所なのか、考えていたらわからなくなります。
この刀だからOKなのか、この人の研ぎだからOKなのか等も(どなたの研磨か知りません。古研ぎです)。
30代で枯れた研ぎをしたいなどは間違っているか。
もしやって行くとしたらキャラの確立にかなり力を注ぎそして相当ストイックに生きないと無理でしょう。

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