平成22年9月19日 刀剣入札鑑定
一号 刀
定寸ほど。 身幅広めで鋒延びる。 先反り強い。 樋。
板目や柾気などよく出て地景目立つ。 映らず。
中直刃基調で腰に小互の目などを交える。 総体に肌目に絡み働きが豊富。
表焼詰、裏くびれて少し返る。
棟の重ねは薄いですが鎬高。
孫右衛門尉清光と入札
二号 刀
定寸ほど。 少しだけ細め。 反りかなり浅い。 中鋒で少し延びごころ。
よく詰み美しい地鉄。 鎬地の棟寄りに柾気が出る。
匂い口が深く明るい涛乱刃。
姿と鋒の形状から言之進照包と入札
三号 脇指
一尺八寸ほど。 反り浅。
接近した互の目や丁子。 小沸え出来。 足がほぼ刃先まで。
長い砂流しが多く入る。
一干子忠綱と入札
四号 脇指
一尺七寸ほど。 反る。
腰に不動明王などを浅く。
匂い口深い大互の目や尖りなど複雑に。 小沸え。
古研ぎで伏さるも少し流れる肌。
裏の帽子先がたるむ。
出羽と迷うも越中へ。 越中守正俊と入札。
五号 短刀
七寸ほどか。 無反り。重ね尋常。 元幅広めでずんぐりする。
詰んで綺麗な鉄。 映る。 表裏に梵字
丁子に互の目。 乱れて少し深めに返る。
ちょっと栗原信秀を連想するずんぐりさですが、映り方も自然ですしちゃんと古い所だと思います。
長船勝光に入札。
イヤ
当
国入
然
然
一号は「大磨上無銘の重要刀剣」だそうです。
ん~、普通はそのヒントが出ればかなり範囲が狭められるはずなのですが、私の中では全く同じ可能性の数値を持った複数の選択肢が出来てしまった。
中島来の極めに先反りの物も見る様な気がしますし強めの良い地鉄ですので来国長と入札。
三号は、やっと一干子で当りが獲れた!と満足しきって居たのですがハズレてますやん。
小沸えの付いた気になる丁子も有るのですが、ちょっと初期風の雰囲気も感じますので初代河内守国助と入札。
イヤ
当
然
然
然
一号はもう当る事は無いでしょう。 青江と入札。
イヤ
当
然
然
然
一号 刀 大磨上無銘 末左
二号 刀 坂倉言之進照包
延宝九年八月日
三号 脇指 肥後守国康
四号 脇指 出羽大掾藤原国路
五号 短刀 備前国住長船祐定
天分六年二月日
末左の選択肢が出て来て無いようでは話にならんわ。