傷寄せビフォーアフター
傷寄せ例を紹介します。
傷寄せの基本、柾方向の傷です。(画像は研磨御預り品ではなく埋鉄資材)
画像中央部。 深い割れが有り、一旦途切れて浅い割れが有ります。(この二つは中でつながっています)
これは単なる「深錆」ではなく「傷」です。 錆類は、押せば取り切れますが(あまり深いと取り切らず寄せや埋鉄で消します)、傷類は押して取りきれるとは限りません。 多くの場合、押せば押すほどどんどん大きく広がって来たり、少しづつ場所を移動しながらそのまま傷として存在し続けます。
たとえ小さくともやはり傷気は無くし、より美しい状態に仕上げたいところです。
今回は寄せタガネを使い、傷寄せを行いました。
画像中央部に有った柾割れは無くなりました。
左側には小さな割れが幾つか有りますが、同じ方法で全て消し去る事が出来そうなタイプの傷です。
今回は写真撮影用に大きな傷一つだけを寄せましたが、この作業を本番で行う場合は、一つ一つ順次「寄せ→押し、寄せ→押し」と行うのではなく、「寄せ、寄せ、寄せ、寄せ、全部押し」と言う手順で行わなければ失敗してしまいます(T-T)