模写する
手持ちの短刀の全身押形を奈良の関山研師に描いて頂きました。
もう10年近く前から、関山研師の描く刃文が一番好きなんです。
雰囲気を真似ようとするのですが同じにはならず、必ず自分の雰囲気になってしまいます。。
真似るならやはり手元に無ければという事で描いて頂いたわけです。
で、4日かけて模写しましたが、やはり自分の雰囲気にしかならず・・・。
墨を使う押形の一番難しいところは筆の使い方だと思いますが、押形の雰囲気を決定づけるのは刃文情報の取捨選択かも知れません。
これはもうセンスとか才能という事になってしまうので、真似は無理ですね。
幸い昭和の刀装具研究家、勝矢俊一先生が「比較優劣論は限度を守りたい」という言葉を残してくださっているので(大阪歴史博物館 図録「特別展 勝矢コレクション刀装具受贈記念 決定版 刀装具鑑賞入門」より)、比べて落ち込むのはこれくらいにして、自分らしい押形に専念します。