伝統美と創造性
短刀のハバキの事を調べているうちに刀美386号(平成元年3月)、小笠原信夫先生の「拵制作に関する伝統美と創造性 ~第四十一回刀剣研磨・外装技術発表会の拵から~」という記事に行きあたりました。
写し物をどう捉えるか、創造性をどこまで認めるべきかなどについて、この年の刀剣研磨外装技術発表会に三氏が出品した拵えを中心に意見を述べられています。
この記事は”コンクール”という場に出る作品を前提とした内容と捉えてもほぼ差し支えないとは思いますが、「私の危惧するところは、創造性ということの延長には現代の創作であるのだからどんな形であっても伝統技術を用いたものであればよいという理論展開に至ることである。」との一文がありました。
もちろんこの一文だけで判断すると曲解にもつながりかねず、是非全文を読んで頂きたいところですが(全文載せたいところですが、ネットのルール違反なんですよね?!)、これは非常に重い一文ですね。
一生に一度と思い(多分)、現在自分用に拵えを製作中の刀がありますが、先にこの記事を読むべきだったか・・・。ん~、いやどうだろうか。。