犬追物

毎日深夜まで仕事でほぼ死んでいたので今日は朝から京博へ行きリフレッシュする事にしました。
IMG_2683
今は本館で特別展覧会「桃山時代の狩野派  – 永徳の後継者たち – 」が開催されています。(画像は平成知新館)
絵の知識はありませんが、「いい拵え差してるなぁ」「こんなに皆が差してたらそりゃ刀は沢山あるわぁ」などと、桃山の風俗が感じられ楽しめました。

さて、先日両刃短刀の事を調べようとなんだかんだ書籍を漁っていると、色んな楽しい記事に当たってしまい脱線ばかりで困ったのですが、中に上杉家の刀剣調査の連載がありました。
上杉といえば山鳥毛。時代拵えを好む方は、山鳥毛、姫鶴一文字、高木長光、そして唐かし和(長谷部国信)に掛かる、鐔無しの合口形打刀拵は必ず押えておきたいものでしょう。
私も山鳥毛と姫鶴の拵えが好きで、各書の解説などを読みましたが、鐔が無い理由について「謙信の嗜好によるもの」との内容が殆どです。
先日読んだ記事では、大部隊の指揮官が馬上戦で万一太刀を失してしまった場合の予備として背負っていたのではないか、或いは「”鐔は不要なり”という心意気の表示」などでした。

今日の狩野派展で見た中に「犬追物図屏風(狩野山楽筆)」がありました。
犬追物とは武士の弓馬鍛錬のため、疾駆する犬を馬上から射るもので、鎌倉時代以降盛んに行われたそうです。
この屏風に描かれた馬上にある射手は皆、鐔無しの合口打刀拵(桃山拵風)を差していました。

私は今まで、上杉の鐔無し合口打刀拵に「犬追物用の拵」との解説を一度も見た事がありません。
拵えは消耗品で古い物は殆ど残っておらず、検証に現存の絵画を用いる方法は普通に行われますし、これまでの研究や解説の中で、合口打刀拵と犬追物を関連付けた記述が見当たらないという事は少なからず引っかかるところです。

前の記事

少数派ですね

次の記事

「京都刀剣まつり」ですよ!