新聞報道
「新島八重の兄「山本覚馬の刀」は捏造 同志社大が勝手に解釈し、企画展で展示」
こう言う内容で報道されました。
知った刀が古い本に載っていることに度々気付きます。持ち主はそれを知らない事も多く、お教えすると大変喜んで頂きます。
一般に所載品となると市場価格もUPするので販売時は「〇〇大鑑所載」などとして価値を高めるのが普通です。
ですから、その書籍が出た当時はその刀の関係者や最初に購入する人は、この刀は「〇〇大鑑所載」という事を知っているはずです。
しかし、その次の人に託される時、或いはその次の時には既に忘れられている事も度々です。
価値が上がる事であっても、ある意味の「伝来」は簡単に途切れてしまうのです。
伝来が鞘書に書かれている事も多くあります。著名な方の鞘書きならとりあえず内容を信じるわけですが、それとてソースは不明な場合が多く。
ただ単に著名な人の鞘書だからと言うよりは周辺状況から総合的に信頼性を判断した方が良いのかもしれません。
しかし付随する史料が乏しい場合が殆どで、正直な所、鞘書は全面的に信頼したいとも思うんです。
史料が少なくても、もしも正しい事が書かれていた場合、それをダメと言った時点で正しい伝来が途切れてしまうわけですから。
そんな危うい伝来だからこそ正確さが求められるところですね。
詳細は聞いていませんが、今回の覚馬の件でも危うく間違った伝来を生むところで、私も間違った事柄を広めてしまって居た事を反省します。
ネットオークションなどをみると、めちゃめちゃな状況ですね。 ごく最近の手による鞘書や折紙の悪い物が大量です。
昔からずっと行われて来たと言えばそうなんですが、残念です。
私は刀の事しか知らないのですが、ちょっとした展示から大々的な展示まで、そこに刀がある場合、結構な確立で間違った事をやっています。世間で言うと捏造に当たるようなものまでも。。
刀がよほど難しいものなのか、それとも他の分野でも同じように間違いは大量にあるのかどちらでしょうか。
確かな伝来は正確に後世に伝えたいものです。