3月支部鑑定
都合により入札出来ず。
1号 短刀 銘 信国
応永三年八月日
2号 刀 無銘 信国(南北朝後期)
3号 刀 銘 廣幸(平安城弘幸)
4号 脇差 銘 城州住政国
5号 脇差 銘 於大坂和泉守国貞作之
今回は南北朝後期の信国と応永信国の出題(応永の方は源左衛門尉と式部丞以外の信国です)。初代信国以降応永迄の南北後期信国は複数居ます。初代は基本直刃か湾れを焼きますが、応永信国のあの特徴的な互の目は既に南北後期から現れ始めています。
今回出題の南北後期信国も既にニコイチの互の目が始まっては居ますが、未だ明瞭ではないという作風でした。応永信国は応永然とした作風。2口並ぶ事により両者の違いや共通点を比較する事が出来ました。
廣幸は弘幸の後期銘です。堀川物らしくザングリとした肌で、刃文は国広に近く大変出来の良い作品でした。
城州政国は国広の弟国政の弟子といわれ非常に珍しい作品。入札鑑定の出題刀としては難易度が高いですね。