ブログ

ひらたい

2016年10月12日【ブログ】

このブログは面白くないそうです。
そりゃまぁそうですよ、言いたい事をガンガン言って戦う人間力なんて持ちあわせてないです。。
日々ある事の100分の一も書いてないです。
刀関連の皆にウケる事を書こうとも思っていませんし、あえて外そうとも思ってないですし。
あぁ、、いらん事を書いてしまってますねぇ。。 まいっかぁたまには。

山鳥毛

2016年10月06日【ブログ】

国宝 無銘 一文字(号 山鳥毛)と山鳥毛拵。(”山てうまう”なのでサンチョウモウですよね?!)
数ある名刀の中でも、最も華やかな刃文としてあげられる一振り。そしてその拵えは助真拵等とならび、最も格調高い拵えにあげられる。
もう何年前になるのか、大分以前ですが貞豊刀匠と岡山県博に山鳥毛をみに行きましたが、あの厳ついインパクトは絶大です。
拵えも大変人気があり、写しと称する品を何点も見ましたが、あの姿を出せる刀身もそうそうありません。ヘタをすれば”今は鐔を外してるだけだよね?”という拵えになってしまいます。。
少し前、その山鳥毛を新潟県上越市が購入するというニュースが流れ、評価額は3億2千万円。
以前からよくきかれた値段より大分低いですし、あの山鳥毛が3億2千万!安い!などと勝手に思っていましたが、ここへ来て少々ややこしい事になっているという記事が。。 記事によると、上越市在住者の半数近くが購入に反対なのだとか。
そうですかぁ。難しいものなのですね。
純粋に里帰り的に望む人、単に刀剣ブームに乗じようとする人、様々交錯しているのでしょうか。
上越タウンジャーナル
(リンク先、右上検索欄より「山鳥毛」で検索できます)

「丹波の漆かき」

2016年10月04日【ブログ】

img_5441
研磨工程や砥石の撮影をしてくださったカメラマンさんが製作されたDVD「丹波の漆かき」をみさせて頂きました。
漆は様々な日本の伝統工芸に使われていますが、刀の世界にも欠かせない存在です。
私も普段から馴染み深いつもりで漆に接していましたが、実は何にも知らかったんですねぇ。。
国産漆、こんなに大変な作業工程を経て完成されているのですかぁ。
今まで度々、本漆販売のHPを見て来ましたが中国産と比べ明らかに高い理由がはっきりと分かりました。
何百年もかけて蓄積されてきた知恵と技術は凄いです。
それだけに、一度完全に途絶えてしまうと復活は難しいわけですね。
伝統産業には途絶えそうな技術が沢山あると思います。
現代技術によりレベルアップした事で古い技術が無くなるならまだしも、安くて中途半端なものが喜ばれる事で、最高の物が生き残れないというのはよくないです。

 

入鹿の槍、南紀真改、菊池槍

2016年09月28日【ブログ】

入鹿の在銘短刀と槍を拝見。
短刀は久々の再会。槍は初めて。
この短刀はやはり素晴らしい。繊細で上品。
一方槍は非常に武張った物。以前から押形では見た事があったが、誠に失礼ながら、ここまで良い品だとは思いもよらず本当に驚く。
地は保昌を少し柔らかくした雰囲気、錵は当麻、刃文の華やかさは千手院。
茎の保存もほぼ完璧。艶のある大変良い鉄味。入鹿を自らの郷土刀的意識で見てしまう私は、この深く強いタガネの個性的な銘振がたまらない。
鑑刀日々抄をパラパラしていて「熊野山住」と銘文にある入鹿を見つける。往昔抄で見て憧れていたが、現存の品に熊野山住の銘があったとは。

同日、南紀真改の刀と寸延びを拝見。
あまり知られていない刀工だと思うが、紀州の鍛冶。
大小ともに大変良い地鉄(実際は大小として存在するものではない)。
大の方は直刃で大変冴えた刃文。堀井胤吉の上出来を更に数段良くした様な雰囲気か。
この刀、研ぎが尋常じゃなく良い。普通の研師ではこの様には絶対に研げない。

菊池槍の押形をとる。全身で。在銘。
菊池槍は度々研がせて頂いて来たが、茎を切断し短刀に直した物が多く、ウブ状態の品はそれほど多くない。
いつ頃から発生した物かと思い少し調べてみたが、南北朝期の発生との説が多い中で、刀美626号「南北朝期大太刀についての一考察」に鎌倉後期に描かれたと伝える絵巻に菊池槍を持つ武人が描かれて居るとの記述があり、菊池槍は鎌倉時代には既に存在したのかも知れない。
現存在銘菊池槍の上限だが、刀美349号(昭和61年)「『菊池槍』考」に建武三年紀の品が菊池神社に収蔵されているとあり大変興味深い。(昭和47年刀美186号の時点では佐藤寒山先生がこの号の表紙解説の中で、「現存するものには室町時代以前の作と鑑せられるものはない」と書かれており、私もその様な認識で居た)
今回押形途中の菊池槍作者、銘鑑に二人。一人は正長頃。光山押形で確認したが銘振りが明らかに違う。今一人の方ならば正平。もしもこれに該当すれば、在銘最古に類する物なのかも知れない。
また、2014年1月の支部だよりに「延寿国時菊池槍」との記述がある。国時も代を重ねているがどの時代の国時か、気になる。

伝統美と創造性

2016年09月21日【ブログ】

短刀のハバキの事を調べているうちに刀美386号(平成元年3月)、小笠原信夫先生の「拵制作に関する伝統美と創造性 ~第四十一回刀剣研磨・外装技術発表会の拵から~」という記事に行きあたりました。
写し物をどう捉えるか、創造性をどこまで認めるべきかなどについて、この年の刀剣研磨外装技術発表会に三氏が出品した拵えを中心に意見を述べられています。
この記事は”コンクール”という場に出る作品を前提とした内容と捉えてもほぼ差し支えないとは思いますが、「私の危惧するところは、創造性ということの延長には現代の創作であるのだからどんな形であっても伝統技術を用いたものであればよいという理論展開に至ることである。」との一文がありました。
もちろんこの一文だけで判断すると曲解にもつながりかねず、是非全文を読んで頂きたいところですが(全文載せたいところですが、ネットのルール違反なんですよね?!)、これは非常に重い一文ですね。
一生に一度と思い(多分)、現在自分用に拵えを製作中の刀がありますが、先にこの記事を読むべきだったか・・・。ん~、いやどうだろうか。。

9月京都府支部例会

2016年09月19日【ブログ】

本日は支部例会。
午前の勉強会は北川刀匠による作刀工程解説。
img_5371
プロジェクタを使用し、色々と教えて頂きました。時間は1時間半ほど。作刀解説にはとても時間が足りませんね。
何回にも分けて、もっとずっとお聞きしたい内容でした。楽し過ぎる時間です。
(画像は玉鋼。飛んでしまってますね、目が痛い。すみません。玉鋼はキラキラ美しいです。)

 

入札鑑定

一号 刀

肥前。中鋒。直刃。特に上質の地鉄。少し柔らか目だと思う。

常に見る直刃肥前刀よりも一段と刃錵が細かい気がする。腰に少し節があり気になるが、陸奥守忠吉と入札。

 

二号 刀

少し短めで、焼き出し付近を見るに若干上がって居ると思う。反り浅い。
帽子丸。頭そろい気味で複雑によく乱れる。砂流し。表裏に肌荒れが目立つ。荒れていない地鉄は大変精良で、一面の微細な地錵が白熱灯を受け光る。

一見古刀にも見えなくは無いが、やはり新刀。しかしあまり馴染みの無い出来・・・。全く違うと思うがとりあえず初代金道と入札。

 

三号 平脇差

平身。重ね厚く、反り強い。直刃。元は細めの中直刃。先に行き広くなり広直刃に。上に行き葉等働く。総体に絞まる。逆足風一つ。帽子深め。
詰み気味の地鉄。研ぎの具合で流れ風に見えている。

金高、金房、中島来などが浮かぶがなんでしょうか。 金房正真と入札。

 

四号 短刀

重ね薄く反り浅い。最良の地鉄。小湾れ、互の目。頭の低さが目立つ。帽子尖らず。
映りあり。

良い地鉄。応永備前風に仕上げられている。 長船師光と入札。

 

五号 短刀

両刃。小ぶり。地鉄精良。

小ぶりの両刃と言うことで最末より少し上げて入札する程度の眼力しか持たず。 勝光と入札。

 


イヤ
イヤ
国入り

 

二号 しばらく考えたが、不意にこれを思い出した。多分間違いないと思う。 興正と入札。
三号 全く分からなくなってしまった。こんなに強く反る青江は見た事が無いが、なにせ例外だらけが刀なので。。青江次直と入札。
四号 南北朝だとお教え頂いた。 倫光と入札。

 



通り

三号 少し間をあけて再見。なぜ一札目でこれに入れられないかなぁ、自分が信じられない。気が付けばこれ以外には見えない。清光と入札。





 

一号 肥前刀国住近江大掾藤原忠廣(陸奥守忠吉代作)
二号 長曽祢興正
三号 備前国住長船清光 弘治二年八月吉日
四号 備州長船兼光 延文二年十一月日
五号 備州長船忠光 延徳二年二月日

四号兼光、さすがに最良の地鉄でした。過去に拝見してきた兼光は地鉄を極力抑えた品が多く、今回の様に明瞭な地鉄に仕上げた物を見た経験が少ないため、兼光を避けて入札してしまいましたが、茎をあけた後拝見すると牡丹映り状の箇所もみられました。 また一つ貴重な経験を積む事ができました。

img_5389