「京都刀剣まつり」開催!

今年も京都刀剣まつりが開催されます!

第22回 京都刀剣まつり

日程

5月2日(水)午前11:00~午後4:40
  3日(木)午前 9:30~午後4:40
  4日(金)午前 9:30~午後4:00

場所

 京都市勧業館(みやこめっせ)B1特別展示場

会期中、演武、試斬会、甲冑・刀剣初心者講座、甲冑武具展示・着装解説、銃砲刀剣研究会による審査など、様々な催しがあります。
詳しくは下記チラシをご覧ください。

toukennmaturi

 



「京都刀剣まつり」開催!

今年も京都刀剣まつりが開催されます!

第22回 京都刀剣まつり

日程

5月2日(水)午前11:00~午後4:40
  3日(木)午前 9:30~午後4:40
  4日(金)午前 9:30~午後4:00

場所

 京都市勧業館(みやこめっせ)B1特別展示場

会期中、演武、試斬会、甲冑・刀剣初心者講座、甲冑武具展示・着装解説、銃砲刀剣研究会による審査など、様々な催しがあります。
詳しくは下記チラシをご覧ください。

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有成

先日博物館の研究員さんと話していて、有成の話に。
最近の刀剣事情(流行り)に全く疎い私は有成がここ数年話題の刀だと知りませんでした。
石切さんの石切丸が有成だという認識は近年辛うじて持っていましたが、今はそんな事になっていたのですね、ネットで見て初めて知りました。

有成は現存する品が極めて少なく、その一つが現在石切さんにある「太刀 銘 有成(再刃)刃長二尺五寸一分」で、重要美術品に認定されています。
重要美術品全集の解説に本間先生が「経眼した作品はこの太刀一振りである」と書かれていますし、平成5年の刀剣美術第438号、寒山刀剣初学教室の中で寒山先生が「有成の作刀は重要美術品に認定されている太刀一口より他に物がありません」と書かれています。

しかしそれより後、確か平成14年から16年頃、私が30歳前後のころですが、この重美の有成(石切丸)以外にもう一振り、有成の太刀が発見されています。
当時某所で白鞘入り古研ぎの太刀を見せられました。「どう思う?」と。長さは二尺四、五寸だったでしょうか。反りは少し異風だと感じた記憶があります。
古研ぎという事もありますが、あまり冴えた刃文ではなく、再刃の典型と見えました。思う事をその通り伝え、白鞘の柄を抜くように促され。。
刀身に比してかなり長い生ぶ茎。確か茎の反りもそのままで、茎尻もつまんで居なかったと思います。そして非常に鮮明な銘で「有成」と。
その後、この太刀は協会審査に出され「(再刃)」とした上で保存審査に合格しています。
通常協会審査では再刃の刀は不合格となりますが、著名刀工の在銘作中特に資料性の高い物は(再刃)とした上で合格する事があります。
例えば過去の重刀審査では、短刀 銘 国光(名物小尻通国光)、短刀 銘 国光(新藤五、片切刃造り)、短刀 銘 行光(名物不動行光)、脇差 無銘(名物獅子貞宗)、太刀 銘 近村上(ちかむらたてまつる)などの合格例が。
あの有成の太刀、その存在を知られぬまま眠っているのは惜しい気もします。



輪ゴム危険

以前、鞘の無い裸身の刀を研磨し、拵えの完成を待つという事がありました。
拵えが完成するまでの間、刀身にたっぷりと油を塗り、ティッシュペーパを全体に巻き付け、さらにその上から油をたっぷりとかけ、細長く切ったさらしを五重になる位厚く巻き付け、物打辺りを輪ゴム(薄茶色のあのごく一般的な輪ゴムです)で留めて3~4週間ほど保管していました。
その後拵えが完成しさらしを解いたところ、物打付近の輪ゴムで留めていた部分に白錆が出ており、また研ぎ直す事になってしまいました。先日そのエピソードをいつもお世話になっている刀鍛冶さんに話したところ、輪ゴムには硫黄が含まれおりそれが原因だと思うと教えて頂きました。
短時間なら影響はないでしょうが、2~3週間と少し長い期間でしたので何重もの布や油膜でも硫黄の影響が防げなかったようです。
あの輪ゴムで白鞘に登録証を巻き付けている物を頻繁に見ますが、輪ゴムが劣化して溶けてベタベタになり白鞘を傷めている物もよくみます。
それを防ぐために私は髪留め用のゴムを使っていますがそのゴムには硫黄などの成分が含まれていないのか、少々心配になってきました。

書いていて思い出しましたが研磨にお預かりしている短刀に登録証用の小袋が巻かれている物がありました。これなら安心です。
IMG_9064


出来の良さ

刀は、ある程度長い物、身幅の広い物、反りが頃合いに強い物、焼き刃の高い物、重い物、の方が手に取った時のインパクトがあり、そういう刀に魅力を感じる事が多いと思います。 私も同じでそんな刀の方が鞘を払った直後の第一印象はよいものです。
しかし稀に、二尺一寸、二寸台の小さな刀でも手に取り鑑賞している間、その小ささを完全に忘れる刀に出会う事があります。
短寸で身幅も狭く、反りも浅い。そういう刀でも今見ているそのポイントに完全に引き込まれてしまい、全体の小ささを忘れてしまいます。
過去に拝見した品で思い浮かぶのは大磨上げ無銘粟田口、大磨上げ無銘古一文字。この二振りは凄すぎました。

先日UPさせて頂いた国綱は在銘で美しいく力強い姿で、上記内容とは少しズレるかも知れませんが、決して身幅が広いわけではなく、長くもない。しかしやはり今焦点が合っているそのポイントの出来の良さに完全に引き込まれる、そういう刀です。