天然砥石比較 73

表面
裏面
側面

砥石硬度  6/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

かなり昔、趣味研磨の方から頂いた石です。
今回もやはり当時の記憶のままの結果で。私の使い方だと少々中途半端な研ぎ味で使いどころが無い。
しかしもしや・・・。

裏面を当てた結果。

砥石硬度  5/10
研磨力 4/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

この項目の数値では小さな違いですが、実際の使用には大変大きな違いです。
これならば刃引きとして十分使用可能です。



順調に落とす

私、人の名前を覚える事が苦手だったり、お顔とお名前が一致しなかったりするタイプなのですが、刀の銘や刃文、特に地鉄などは結構頭に残る人です(ただ私なんかより断然残る方を複数知っていて、毎回凄いなぁと感心する次第です)。
しかし一番記憶に残るのは内曇で、一度使うと硬軟や引き味、そして効き具合は、その見た目と共に記憶され、以後間違う事はありません(10代から内曇を引いているんだから当然といえば当然で、そんな研師は多いと思います)。こんな具合に刀の出来も一発で脳内に整理し記憶されるならば、入札鑑定では毎回凄い成績を叩き出せることでしょうに。。
さてしかし、毎回全ての内曇を使うわけもなく、限られた本数で事足ります。となると、10年20年と一度も使う事の無い石も結構多くて。
という事で「天然砥石比較」として、年々危うくなる自分の記憶の一助に、また備忘録としてブログに残しています。
しかし。HPアクセス数は順調に落ちます。毎日ゴロゴロと石の写真ばっかりですもの、そりゃ誰も興味なかろうて。。
まだしばらく”石”が続くと思います。すみません。




天然砥石比較 71.72

No.71表面
裏面
側面
No.71研汁
No.72表面
裏面
側面
No.72研汁

No.71
砥石硬度  6/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.72
砥石硬度  5/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

研磨力数値はこの刀身に対しての物です。
全ての砥石を試しまとめた物を書いているのではなく都度の感覚での数値です。

No.71は見た目は柔らかそうだが、当ててみると意外に硬くて驚く。ヤケ近くだからだろうか。にしても見た目との硬さのギャップが大きい。
No.72、筋は多いが良い刃引きです。



天然砥石界隈

天然砥石を買いに行き、或いは天然砥石を使う人と会い日本刀の研師と名のった時、歓迎された記憶よりもむしろ敬遠されるか酷い場合は馬鹿にされた、そんな記憶の方が強く残っています。 
敬遠された時、理由を聞いた事がありました。
刀の研師を名のる者の中には、「刀剣研磨は研磨の最高峰だ!」と豪語するくせに、”大平”や”中山”すら知らない。ただただ「内曇!内曇!柔らかい内曇りはないか!鳴滝はないのか!」の一点張り。もしもなければ毒づき、仮に購入しても後から「砥石が悪い!」と苦情を言って来る。そんな事らしいです。。 
ちょっと極端に聞こえるかも知れませんが、この状況は容易に想像できます。おそらく、たまたま発生した一人の刀研師のせいでこうなった訳ではなく、複数の自称刀研師が繰り返しこんな事を行って来たせいでしょう。
敬遠されて当然ですな。