後祭

”後の祭り”じゃなく”祇園後祭”の事です。
ずっと忙しくバタバタで、今年は宵山や山鉾巡行などのニュースやネット映像すら見ていなくて。気が付けば、もう後祭の巡行間際。
様々役割も増え忙しくなる年齢で、ここ数年は研磨に使える時間も限られています。研げる時間は幸せで貴重な時間。
幸い後継者がいる先輩研師の方々も、変わらずずっと研いでいるというお話を聞くことがありますが、そうですよね。研ぐのが好きなんだから仕方ない。だって楽しいんだから。



寸尺変換

先ほどUPした寸尺変換ページ。
計算機だと例えば2尺3寸5分を㎝に直す場合10回タップですが、変換ページだと5タップで済みます。
アプリも案外面倒だし、沢山変換する方はブックマークして使って下さい。



刀剣専用寸尺変換ページ

寸(合計)→ センチ

センチ → 寸尺



練習終わり(ほんとに)

古い差し込み研ぎの刀が出て来ました。各条件から幕末、明治・大正・昭和初期頃の差し込みと思われますが保存が良く、打ち粉等のヒケも少なく状態良好。片面を残したまま反対面で様々実験を。
考えられる事はやり尽くしましたが再現出来ず。ご近所さんの大門研師に託し私より大分近付くも完全ではなく。
酸を多用した差し込みではもちろんなく以前から目指している古い差し込み研ぎなのですが、いったいどんな技法なのか。。
鋒仕事などをみても特に上手いわけでなく、おそらく気張った研ぎではない普段仕事なのでしょう。
分かって見れば簡単な事なのかも知れませんが、今の所辿り着けずです。
「差し込み完成」的な事を何度か書いた様に思いますが、この理想の差し込みが再現出来ないという事は、全然完成していませんな。

こちらも過去に何度か完成と言ったかもですが、こちらは今回こそ本当に完成。

下筆春蚕食叶声の使い方がやっと分かりました。
長かった…分かるまで長過ぎ。
今までの全押形を、全部やり直したい気分です。。
”おんちょく”先生は若い頃から採拓していた膨大な押形を江戸の大火(文政十二年)により47歳で失っています。
その悲劇から再起し採拓した押形を元にして現在発行されている「刀剣銘字大鑑 原拓土屋押形」がつくられました。
すごすぎ。