若狭砥

wakasa
刀剣研磨の地艶工程に使用する砥石を鳴滝と言う。
”鳴滝”とは地名で、砥石で言う場合はその近辺や特定の山で採掘された石をそう呼ぶ。
しかし刀研師が地艶の事を”鳴滝”と言う場合、実はどの山から採れた石かを意識しない事が多いかも知れない。つまり刀剣研磨の世界では”鳴滝”と言う呼称は産地を指すと言うよりも、地艶砥の総称として使われているのではないかと感じる。
結果、地艶として流通する砥石には様々な山の石が入り混じるわけだが、その中に若狭砥がある。
若狭(福井県)で仕上砥が採れる事は仕事で刃物を研ぐ人や刃物研ぎが趣味の人意外にはあまり知られていないかも知れない。
硬質な物が多く、研磨力が強い。よい石に当たれば上質な地艶として使用出来るはずだ。
残念ながら今日試した石は地を引く。地艶としては致命的。研磨力は強いのだが・・。



原石は愛おしい

mizu
水木原の原石はかなり持っていたのですが、躊躇無くどんどん切り刻み、面積の広い板はもうこれ一つしかありません。
これで約12kg。
yagi
先日買った八木ノ嶋はみょうに愛おしく、まだ手付かずです。
普段なら平気で直射日光の当たる窓際に置いてたりするのですが、気になって日陰に避けました。
既に端の方は浮いて来てますし、今更気を使う様な物でもないのですが、何故か気になります。
もしも切る勇気が出たらまた切りましょう。 そして試してみましょう。
弾力があって研磨力が強い砥石だと思って居るわけでは無いんです。 ただただ、原石だと嬉しいだけです。



応永年紀の

nakago
切截された茎を複数頂戴した。
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蔵で発見したが怖いのでと寸刻みに切截したそうだ。
応永年紀の園城寺信国の茎もあった。
こう言う話はよく有るのだが、単純に、非常にもったいない。
「後にお金になるので」と言う理由でもなんでもよいのでとりあえず、登録証が無い場合は警察に持ち込んで発見届けの手続きを行ってもらいたい。



八木ノ嶋を

今日は砥石屋さんをハシゴ。
nakayama
中山のコッパ。
コッパといっても刀研師の言うコッパのイメージではなく、刃物砥石としてのコッパなので、キロ売りの品ではなく一つ一つに面が付いています。 いずれもよさそうな戸前。
oohira
大平内曇原石。 20キロ弱か。

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八木ノ嶋巣板原石(左)。
八木ノ嶋と言えば以前ブログに載せた事もある右の写真の様な縞摸様やカエルの足模様などの硬い石のイメージでしたが、こんな綺麗な石もあるんですね。
八木ノ嶋の綺麗なのが出たと聞いてはいたのですが、こんなに良さそうだとは思っていませんでした。
少々焼けが入ってしまっておりますが、あまりに魅力的で買ってしまいました。
きめ細かい砥当りに感じたのでちょっと使い方を検討しよう。