切っ先は欠けやすいのです。

もう18,9年ほど前でしょうか。 拵え入りの古刀脇指を研磨させて頂いた事がありました(白鞘の新調は無しです)。
拵えは預からず刀身のみで、お渡しする際、細長くカットしたネルをナルメ作業時の様に刀身にクルクルと巻き、切っ先も巻いて戻って物打で留めた状態です。
「ネルの上から切っ先部分を持つと先が欠ける恐れがありますのでご注意下さい」とお伝えしたのですが、「刀はそんな事で欠ける物ではない」とお叱りを受けました。
しかしその場にいた鞘師さんと白銀師さんが「いやいや違うがな・・・」という事で説明してくださり、ご納得頂きました。
そうなんです、切っ先は大変欠け易いんです。
下地研磨作業時、右手で握る部分には裂帛(さいで)を巻いて研磨しています。(裂帛はネルや木綿などです。滑り止め或いは握る部分を太くし疲れを軽減するために使用します)
研磨作業も進み、内曇や仕上げの段階になると裂帛を巻く位置も様々となり、裂帛による切っ先欠損の可能性が非常に高まります。
ですので内曇以降の作業では裂帛が切っ先をすっぽり覆う形で握る事は出来るだけ避けて作業をします。
長い物ならば、切っ先を裂帛が覆う状態は容易に避けられます。しかし短刀の場合作業上どうしてもそうしたい事も多いのですが、出来るだけ避けるのです。この事は個体差はありますが、古刀、新刀、新々刀、現代刀、どの刀に対しても同じです。

この事一つでも色々な意味を含んでいますよね。多過ぎて書きませんが。
とりあえず、鑑賞会等で刀身を置く時は切っ先を毛氈に当てないように注意が必要です。



連休終わり

終わりましたね。
京都市内、各神社でお祭りが有った日はちょっと込んでいましたが連休全体で見ればそれほど込んでいた印象はないですね。
桜と紅葉の方が込みます。
子供達には申し訳ないですが、一人家に残り連休はずっと仕事でした。
一日にこんなに長時間研舟に乗るのは20代以来でしょうか。
難儀な内容の場合、ひたすら考える時と考えてはいけない時があるんです。
今回は考えてはいけないパターンが多かった。その方が辛い作業です。
そう言う作業の後は車を運転すると信号を何度も逆に認識してしまうような状態です。
近くのチェーン店のカレー屋さんが大変盛況です。バイトの店員さん達もてんてこ舞い。
やった事ありませんが多分私なんか全く使い物にならないでしょう。 注文も覚えられず、声出しでも噛み噛みです。
みんな頑張っていました。
私も頑張って働こうと思います。



素敵な刀袋に

大切な一振りをお気に入りの刀袋に入れると気持ちが上がりませんか?
研磨にお預かりする品が素敵な刀袋に入っていると、なぜだか晴れやかな気持ちになります。
刀袋のオーダーメイドも出来ちゃうんですね。
素敵な刀袋が見つかるのでは?

http://www.toukenkomachi.com/index_ja_okatanabukuro.html

 



「京都刀剣まつり」ですよ!

今年も恒例の「京都刀剣まつり」が開催されます!

場所 京都市勧業館(みやこめっせ)
日程 5月2日(土) AM11:00~PM4:40
     3日(日) AM 9:30~PM4:40
     4日(月) AM 9:30~PM4:00
出展業者さん等詳しくはこちらを→http://www.kurayahashimoto.com/katana/sell.html

今年の連休は良いお天気だそうですよ!是非京都へお越し下さい!!

映り
(画像はイメージです)