よい品を

研ぎ場にて名品四振り拝見。
鎌倉初期太刀、鎌倉初期小太刀、末古刀、慶長新刀。
いずれも大変良い研磨。 小太刀と末古刀は同じ手によるものか。
鎌倉初期の太刀、下地が素晴らしく大変勉強に成る。
慶長新刀、この刀工の研ぎは比較的黒めに仕上げている場合が多いが、かなり白っぽい仕上がり。
しかしこの研ぎは非常に手が掛かっており、どの工程も大変上手く、特に磨きなどは絶妙。
強い拭いの仕上げを見慣れた眼には、この白い研ぎは受けないかもしれないが、このタイプの仕上げを単に”拭いが効いて居ないだけ”などと思ってはいけない。
奥ゆかしく大変真面目な研ぎだ。

全身で短い物一振りを仕上げ、もう一振りの片面が出来た。
この後長い物を四振り続けてとる。
何も考えず、ただ作業を進める。
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よい品を

小道具をザッとだが数百ほど拝見。
大変好みの品があった。
笄直しの小柄、最上級の重厚感と高級感。こういう品を見ると、正直自分で買える範囲の物を買って楽しもうと言う気持ちが折れる・・。

重文、重美、特重の太刀を拝見。
昨年研磨させて頂いた元徳年紀の青江吉次に近似する出来の品があった。この様に同種の出来の品を見るとより記憶も確かとなり今後に大変役立つ。



無題

20年ほど考えて来たが出来なかった事があるのだが、出来る可能性が出てきた。
天然の物、どう言う原理かは分からんが妙な性質が有るもんだ。

別の事だが、部分研磨による埋鉄作業の際、広範囲に砥石を当てるのが無駄に感じてしょうがなかったが非常に良い道具を車運転中に思いついた。
これは凄い道具だと思うのだが、他の分野では既に存在するのだろうか・・・。
小さい物が有れば欲しいし無ければ作るしかない。



写真を巻く

柄の無い刀、塗り鞘は処分の予定。
お気に入りの鐔を掛け、そのへんに有った切羽を付け、そのへんに有った白鞘の柄を割り、茎を合わせる。
刃方を強く削り角度を付けた上で、お気に入りの縁をはめる。
栗形から鯉口の間にペイントマーカーで笄を描き、柄にはマジックで柄巻きを描く。
もう少し体裁をよくしたい。
無櫃の鞘なので、栗形の上に下げ緒で小柄を巻き付け、裏には笄を挟んで巻く。
これだと小柄笄の位置が表裏逆になってしまうが栗形があり長い笄は表に出来ず仕方が無い。 鐔も裏向きに掛ける。
この状態で刀掛けに掛け数ヶ月楽しんでいたが、柄が寂しい。
本に載っているお気に入りの柄を写真に撮り、印刷して巻いてみた。
思いの他気持ちいい。
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