いろいろと
大変忙しくさせて頂いており、ブログも滞っておりました。
研磨内容などは書けない事が多いですがあった事を少々・・・。
某日、了戒刀拝見。かなり柔らかい鉄。こういうタイプは針金程度の硬さだと思います。
また後日、錆身や古研身など多数拝見。
ネットオークションなどは正にそうで改めて言う事でもないですが、刀には偽銘が多い。
二ヶ月ほど前に作ったどんぶり鉢が焼き上がり、届きました。
多分直径30センチほどに作ったんだけど、20センチほどにまで縮んでいて驚きました。こんなに縮むんですね。
インスタント吉牛美味し。スグキが有ればなお良しです。
刀美を全号揃えようとした結果の余りです。
欲しい方が居られましたら差し上げますのでメールしてください。
でも着払いで送らせてくださいね。
研ぎ舟を頂きました。準備が出来たら今使っている舟と交換したいがなかなか準備が出来ず。
もう何年掛けているのか、お気に入りのメガネが本当にもうボロボロになって来たので修理に出しました。
最近ならばメガネが2個買えるほどの修理代でしたが、ピカピカになって帰って来て満足。
しかしクリア塗装での修理のようで、またスグに傷だらけになりそうです。
その後は、”文化庁平成28年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業”の「刀剣類の保存に関する部分修復技術研修会」の研修生に選出して頂いていたため研修に参加。
日頃から文化財修復に携って居られる先生方のお話は大変勉強になりました。
刀剣会でいつも大変お世話になっている先生より、使い易い素敵なお湯のみと、かわいらしい一輪挿しを頂きました。
以前先生の作品の箱書きに、”どんどん使ってね”というような言葉を見た事があります。数年前に頂戴したお湯のみとお茶碗も毎日使っています。
だいそじん等も多数頂戴しました。ありがとうございました。
これは読むのが楽しみです。
福岡一文字個銘在銘重美太刀を拝見。
事前に全身押形等で少し調べてから行ったのですが、現物が遥かに上でした。
中には押形の方が良いという刀もあるわけですが、ここまで実物の力の方が強い品は少ないと思います。
相州上工重美刀拝見。
ん~、相州様式は難しい。頗る良い刀です。ただ、もっと沢山見て行かなければこの刀の本当の凄さは分からないのだと思います。私ではまだ経験が足りない。
先日拝見した御刀の白鞘、抜く感触だけでどなたが作られた鞘かが分かりました。また後日別の御刀、どなたの研ぎかが分かります。
こういう素晴らしい仕事を目指したいと思いました。
「日本刀の匠たちー第7回新作日本刀 研磨 外装 刀職技術展覧会」のご案内
長野県、坂城町 鉄の展示館に於いて、「日本刀の匠たち・第7回 新作日本刀 研磨 外装 刀職技術展覧会」が開催されます。
- 会 期 平成28年6月18日(土)~8月21日(日) 授賞式 6月18日(土)
- 会 場 坂城町 鉄の展示館 〒389-0601 長野県埴科郡坂城町坂城6313-2 Tel0268-82-1128
- 開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休 館 日 月曜日(祝日の場合は翌日)
私も刀(粟田口)と押形(粟田口國綱)を出品させて頂いております。
展覧会詳細は日本刀文化振興協会HPをご覧下さい。
人みたいなものです
毎日、目の前の仕事に一所懸命。
基本的に半径1メートルの世界で生きている気分です。視野の狭い事、狭い事。
こんなのでいいのか?なんて自問自答する事も正直あるわけですが。
こういう生活を見て、「だから職人はダメなんだ」と思う人も多いですよね。
でもここからしか生まれない物も多いんですよ。
話は変わります。
刀は人みたいなものです。
人は、誰かと一度会えば結構ちゃんと記憶に残りますよね。
一度話せば数年後すれ違っても「あっ」と思います。
刀も沢山見て行くと、個体識別みたいな事が自然に出来ます。
誰だったか名前は思い出せないが見た事がある、と。
それは白熱灯でしっかり鑑賞するとか茎を開けて銘を見るとかをしなくとも、ぱっと一瞬見ただけでも「あっ」となるものです。
先日北山通りを車で走っている時、歩く人を見て「あっ」と思ったのと、数年前に研がせて頂いた御刀を先日全く別の方から部分研磨にお預かりし持ち帰り、柄を抜きハバキ元の化粧磨きを見るまで「あっ」と思わなかった事で、思いついた話でした。