全身押形を掲載
2017/03/23の支部入札鑑定会の記事に鑑定刀三号「刀 無銘(金象嵌銘)兼光 附本阿弥光常折紙(重要刀剣)」の全身押形を追加致しました。
2018/02/04の支部入札鑑定会の記事に鑑定刀二号「刀 銘 長曽根興里 真鍛作(重要刀剣)」の全身押形を追加致しました。
2017/03/23の支部入札鑑定会の記事に鑑定刀三号「刀 無銘(金象嵌銘)兼光 附本阿弥光常折紙(重要刀剣)」の全身押形を追加致しました。
2018/02/04の支部入札鑑定会の記事に鑑定刀二号「刀 銘 長曽根興里 真鍛作(重要刀剣)」の全身押形を追加致しました。
今月の支部会は会場予約の都合により、本日第一日曜日に行われました。
今回は私が担当という事で、鑑定刀を集めさせて頂きました。
一号 寸延短刀 銘 立子山住人 将平作 昭和六十一年秋
二号 刀 銘 長曽根興里 真鍛作
三号 太刀 銘 行次(古青江)
四号 太刀 銘 貞次(古青江)
五号 太刀 銘 為次(古青江)
六号 太刀 銘 守次(古青江)
一号は鞘書に「相州廣光ヲ偲作刀之内也」とある通り、古作相州廣光を思わせる出来。
二号虎徹は郷義弘に私淑しそれに範をとったという事を証明する様な出来です。
3,4,5,6号は在銘の古青江で、古青江の作風を学ぶ上で、大変貴重な機会となりました。
この度も大変貴重な御刀の数々をご提供頂きました皆様には心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

鑑定刀二号 銘 長曽根興里 真鍛作(重要刀剣)
先日、日刀保京都府支部の新年会が行われました。
入札鑑定
一号 刀
少し細身で踏ん張りは少ない。全体に反る。応永地鉄に近い質の大変良い地鉄。腰開き。
備前。刃と地の色は則光。ただここまではっきりと腰開きの刃となる則光を今までに見た記憶は無く迷う。
康光はもう少し踏ん張りが有るイメージを持っていて違う気がするし、祐定まで時代が下がるともう少し錵が出ると思う。
則光には黄色く柔らかく詰んだ地鉄と応永杢風の強い印象の地鉄があるが、どちらも地刃全体を覆う共通の色合いがあるのでそれを取って、寛正則光と入札。
二号 刀
新々刀丁子。浅く上手い龍の彫り。
新々刀は難しい。。帽子が固山なので固山宗次と入札。
三号 刀
幅少し広く平肉少ない。重ね少しだけ薄め。肌立ちぎみ。淡く映る。二つずつ連れる互の目。その互の目は少々高い。
備前か美濃。互の目の形が関に思え、兼定と一旦書く。が、この造り込みは兼元に有ったとしても兼定のイメージではなく、再び考える。
兼元の可能性も考え、互の目をよくよく見るも、やはり兼元とは違うと思う。
ここで「小反りではない」との声が聞こえてしまった。。
備前なら小反りしかないので困った。
吉井吉則と入札。
四号 脇差
良く詰む。小錵出来の丁子刃。橘康広風ではなく足が長い。刃中錵流れ。
石堂よりかなり詰む。丁子の形も私の環境ではあまり見ないタイプ。
多分合ってると思う。一竿子忠綱と入札。
五号 脇差
鵜の首造り(横手有)。涛乱風大互の目。鎬棟寄り柾。
地鉄の雰囲気と匂い口と刃の色と棟寄り柾なので言之進照包と入札。
当
当
国入り
当
当
三号、やはり小反り以外には思えない。”小反りではない”と聞こえたのは一号の話だった事にしよう。
ただやはりモヤモヤが残ってしまう・・・ので、小反りか兼光系か微妙な扱いをされる事がある政光と入札。
当
当
準然
当
当
一号 刀 備州長船則光 文明六年二月日
二号 刀 備前介藤原宗次 文久三年二月日 両車截断 山田源蔵
三号 太刀 備州長船家守 永和三年八月日
四号 脇差 粟田口近江守忠綱
五号 脇差 坂倉言之進照包 延宝八年八月日
支部の辻本先生が今まで度々忠綱の見方を解説して下さっていましたが、やっと当たるようになりました。