全身押形の続きを

IMG_0870
昨日輪郭等をとった短刀の刃文完成。

IMG_0873
室町時代の槍。大きい。片面。
槍は位置決めやら何から何まで非常に手間がかかる。
今夜ももうフラフラになってしまい終了。
執念に近い気持ちがないと槍や薙刀の全身はやれないと思うが、この槍は出来る。
研ぎの仕事もそういう気持ちでやって来た。自分で言ったらいけないか。。



全身押形を描く

IMG_0853
室町時代、美濃物。直刃。
この工の最上の出来がこの刀ではなかろうかというレベルの品。本当に名刀。

IMG_0854
在銘の鎌倉中期。
刃文が複雑過ぎて絵図にするには非常に難しい。
この手の出来は薄墨でサラサラと雰囲気を出す描き方がよいと思う。というか私にはそれしか出来ない。
濃く正確に描こうとすると必ず失敗すると思う。

IMG_0855
応永短刀。昔から各書籍で見ていた有名な品。
解説から受ける印象よりも地鉄の良さが各段に素晴らしく驚く。

IMG_0856
室町前期頃とされる短刀。茎、輪郭、護摩箸まで完了。
もう少し時代を上げたくなる雰囲気を持っている。南北末期から応永の印象。
所謂本国物ではないが、もしも自分が持つならば、備前、山城、相模などの名短刀よりもこの短刀を選ぶ。
郷土刀とはそういう物で、刀はおもしろい。

IMG_0726
ずっと続けていると、興味を持ってくださる方も現れるもので、先日NHKさんに押形制作の取材をして頂いた。



刃艶づくりなど

IMG_0758
全日本刀匠会さんのHPからアクリル刀掛けを購入。
展覧会などアクリル刀掛けが使われる場は大変増えている。
サイズは短刀二種、脇差二種、刀三種と豊富。

IMG_0760
刃艶を作る。
18,19歳から20代前半頃はコンクリートブロックに金剛砂をのせて摺るというとんでもなく非効率な作業をしていた。
切る方法を教わってからは当時の10倍ほどの作業効率で、磨って捨てる分も5~10分の一に減っていると思う。



山鳥毛里帰りプロジェクト

「国宝 太刀 山鳥毛」につきまして、”山鳥毛里帰りプロジェクト”が11月1日より開始されました。
私も返礼品として押形を提供させて頂くべく、岡山県立博物館に三日間こもり、全身押形を採拓させて頂きました。
IMG_0530

各刀鍛冶による刀や短刀の作品、小刀や文鎮などの小品、そして瀬戸内市の名産品など、返礼品は200種を超えます。
私の押形も掛軸やポスターなどに複製されております。
詳しくは下記HPをご覧ください。

山鳥毛里帰りプロジェクト

ふるさとチョイス

ふるまる