紀州へ

お仕事で紀州へ。
少々足を延ばし行ってみたかったところへ。

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こんな山里を抜け

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こんな山道を通り

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初めて来ました。入鹿鍛冶の里。
三重県熊野市です。って三重県だったのですか。和歌山だと思ってたら今googl mapで見て三重だと知りました。
この辺りは奈良と和歌山と三重が入り組んでいて、しかも和歌山の飛び地などもあって住所がややこしい。
この日は残念ながら雨でしたが、明るい集落です(平坦な集落は基本明るい集落ですが)。
思ってたより断然開けていて驚きました。
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着いたのが夕方で、既に閉館していましたが、この鉱山資料館には入鹿鍛冶の作品が展示されているそうです。

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入鹿郵便局!
”入鹿”の文字を入れたくて撮りました。
さっきgooglで見たら入鹿八幡宮があった。絶対そっちが正解です。。

ブログに沢山写真を上げる事はあまり無いですが、今回はちょっと嬉しくて上げてしまいます。
しかし滞在五分。また今度ゆっくり行ってきます。



日刀保京都府支部 4月入札鑑定

平成から令和への瞬間は刃取りをしながら迎えました。
新しい刃取りスタイルを思いつき試しましたが、この10年で一番の成果です。
誰かが研いだ素晴らしい研磨に出会ったとき、”この研師は凄い”と感じますが、そういう仕事を目指したいです。

 

入札鑑定

一号 刀(太刀か)

腰反り気味で踏ん張りも感じる。一文字風。錵が強め。丁子より互の目が勝っている。
非常に難しい刀。福岡一文字と入れそうになるも、違う。片山などか。
何度も見ているとそこまで時代はない事が分かる。

かなり迷ったがとりあえず島田助宗と入れてみる。

 

二号 太刀

鎌倉末期。
若干反り浅め。少し細め。鎬が高く重ねもある。
細かく詰んで大変良い地鉄。地斑映り。
中直ぐ調で若干逆がかり刃中よく働く。佩表の腰付近、保科家伝来の重文手掻包永風に湾れる部分が幾つか。
帽子は深く、来物独特の風合い。

来国俊か国光か迷う。来国光と入札。

 

三号 短刀

内反り。少し流れる。互の目。

多分最初10年程前に出た短刀だと思う。またその数年後にも出ていた物か。
昔は備前と間違えたが、今見るとやはり美濃。
兼常と入札。

 

四号 短刀

内反り。小ぶり。七寸台か。小ぶりで茎が大きく見えるタイプの末備前短刀だと思う。
広直ぐ調で刃中がよく働き、自然な風合いで大変良い出来。

この姿が末備前のどの時代になるのか、正確なところを私は分かっていないが、出来の良さから最上位の人に入れる事に。
与三左衛門尉祐定と入札。

 

五号 刀

身幅広めで鎬が高い。少し反る。中鋒。
板目杢目が少し肌立つ。直刃調だが互の目がかったり葉が入ったりとよく働く。物打より上は締まり気味。総体に少し小詰む印象。

何度も見たが、一号同様非常に難しい刀。最初は選択肢がなかったが、次第にいくつかの選択肢が。
伝の付く尻懸が一番。
めったに無い刀だが応永の青江に入れたくなって来た。
青江長次と入札。

 


イヤ


通り

 

二号、イヤ。これはショック。青江次直と入札。
五号、これかなぁ。法華と入札。

 


通り


 

二号、こんな名刀が分からぬとは、不甲斐ない。古備前正恒と入札。

 





 

一号 太刀  銘 相州住康国
二号  刀 無銘 雲次(重要刀剣)
三号 短刀  銘 兼常(関)
四号 短刀  銘 忠光(長船)
五号 太刀  銘 助国作(国分寺)(重要刀剣)

二号、後で思えば初見の所見が完全に雲次。しかし良い刀。
国分寺助国は法華の祖といわれ、過去3振り研磨させて頂いた事があるが、若干タイプの違う地鉄。在銘で大変貴重な品。

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春です

毎日の座り仕事は腰にきます。昔はどれだけ長い時間研舟の上に居ようが全く大丈夫でしたが、最近はなかなか辛いです。
やっと春になりましたので、時間を見つけ自転車で出かけるようにしています。
通った事のない細い道が楽しいです。
驚くほど奥まった場所に驚く様なお店があったりしますね。

毎回お店でコーヒーを飲むようにしていますが、美味しいコーヒーを出してくれるお店に出会うと嬉しいですね。
先日はそんなお店に出会うことが出来ました。
以前からずっと気になっていたお店ですが、あんなに美味しいお店だったとは。

昨日行ったお店はおそろしくぬるいコーヒーが出て来てまいりました。
私はコーヒーカップは薄手が好きなので、家では、少々大きいのですが深めのティーカップを使っています。
このお店は厚いマグカップのお店で。
そのぬるさは冷たいマグカップにそのまま注いだというだけでは説明がつかないほどで。
また美味しいコーヒー屋さんに行こう。

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普通の住宅街にて。門柱が砥石。ちょっと良さそうな石も入ってるし。
何故だか聞いてみたい。