備前ものなど

いや本格的に冷えますねぇ。
朝一でタイヤ交換に行ったら既に受付待ちの行列です。
隣のレジではお客さんがわぁわぁ言うてます。
最後は大きく振りかぶって、バキーンってカードを投げつけて出て行ってしまいました。
師走はみんな忙しい。
今夜は応永頃の備前物四振りと大和系一振りを拝見。
もしかしたら拝見した応永太刀と寛正刀は同じ研師の手によるものか。
抑えず、出すタイプの応永前後の研ぎとして最高水準の研ぎかと感じる。
刃取りもしっかりと谷を出しながら、しかし小詰まず巧み。
画像に残してずっと手本としたい研ぎ。
そして私の中で基準とさせて頂いている応永備前と再会。 
応永備前はやはりよい。



冷えますが

スタッドレスに変えたいのですが冷たい雨が続く。
昨日今日、色々と家の用事などを・・。
ある短刀を昔の押形本で調べると埋忠銘鑑に似たのを見つけた。
珍しい品なので、これの可能性もゼロではない。
別の太刀を土屋押形で調べると、それとは違う品だが同作で以前見た今は再刃となっている太刀が有った。
横にもまた焼き直しと書かれた同作太刀が。
建物が”木”なんだから再刃は本当に多い。



みな持ち寄りで

本日の例会は、皆さん御秘蔵の珍品名品迷品を持ち寄る楽しい会でした。
十手の名品も多数拝見。 
如何わしい品が多数出回る十手の世界ですが、本日拝見した品は間違いの無い確かなものです。
素晴らしい鉄味。 
錆びているのに光るというのは不思議であり美しいものですねぇ、鉄とは。
ほかにも・・・、数メートル離れた所から見て、蕨手刀かと思い、手に取ると花鉈でした。
しかし答えはハサミの片割れだそうです。(現代の物では無い)
刀剣同等の研磨が施され、美しい地鉄が現れておりました。
変わった道具です。 構造がいまいち把握出来なかった。 気になって仕方無い。 また拝見したい。
 



日本刀銘鑑

刀の世界で”銘鑑”と言うと雄山閣の「日本刀銘鑑」を指します。

画像

日常これほど開く本はありません。
二万数千の刀工が載っています。 五十音での刀工名検索と画引索引も。
特に重宝するのが、各工に出典が記されている事と銘文にみる地名から刀工名を検索出来ること。
出典は以下のとおり。
愛剣
山田浅右衛門刀剣押形
新刃銘尽
今村押形
埋忠押形集
永禄銘尽
大坂新刀年譜
往昔抄
新刀押象集
刀剣会誌
目利書国々国入
銘尽秘伝書
観智院銘尽
木屋流目利秘伝書
日本刀の近代的研究
慶長銘鑑
本阿弥代付鍛冶系図
古今剣工銘尽
元亀元年目利書
日本古刀史
古銘刀中心形
本阿弥光瑳押形
光山押形
日本刀講座
弘治銘尽
校正古刀銘鑑
校正古刀銘鑑追録
光徳刀絵図
新刀鍛冶綱領
刀華会講話
薩摩の刀と鐔
古刀銘集録
刀剣趣味
春霞刀苑
刀剣春秋
刀剣史料
新刊秘伝書
新刀古刀大鑑
新版日本刀講座
新刀銘尽後集
新々刀大鑑
日本刀工辞典
刀剣銘字典
主要刀剣展等図録
鑑刀随録
日本刀全集
刀工総覧
日本刀大鑑
刀剣銘大集
古刀銘尽大全
長享銘尽
日本刀通観
築地刀剣会押形
土屋押形
鉄舟
刀苑
刀の研究
日本刀辞典
刀剣美術
刀剣と歴史
能阿弥銘尽
濃州刀銘鑑
長谷川忠右衛門家伝書
正銘秘伝
秘伝銘録聞書
古今鍛冶備考
新刀弁疑
大分郷土刀鍛冶銘鑑
本朝鍛冶考
古今鍛冶銘早見出
古今鍛冶名集録
刃文と銘字
古今銘尽
御物東博銘刀押形
新刀銘集録
もくろく
陸軍受命刀匠名簿
古今類字銘尽
和朝古今鍛冶之次第
蕨手刀
例えばとある刀工の資料が欲しく銘鑑を開けば何に載っているかが即座に分かる。
そして銘文に見る地名からの検索ですが例えば、「日州高鍋住」と銘文にあるが以下が朽ち込み判読出来ない、或いは磨上げて以下が切れている場合など、銘鑑の地名一覧から、日向、高鍋と探せば盛照(寛永)、盛定(慶応)、国重(慶応)の三工が高鍋の地名を銘文に切る事が分かりそして現在の地名も記されている。
そしてさらに、受領名からの検索と称号からの検索まで出来る。
何十年も、膨大な時間を費しまとめ上げられたものなのですね・・。
もの凄い仕事です。