包行(末手掻)

kaneyuki
短刀、銘 大和國住包行
     寛正ニニ年十一月日

20回目になりました。
また大和本国に戻り、末手掻の包行です。
室町時代に入り大和各派は衰退します。尻懸は則長と銘のある室町期の短刀を時折目にしますが、多くは数打ちと思われる物です。
また無銘の極めに「末保昌」とある品を見ますが多くはありません。
保昌の通字「貞」を銘鑑でみると室町時代に、貞清、貞次、貞光、貞材の記載があり、彼らが少ないながらも作刀を続けていたようです。
そんな中、大和五派中唯一手掻派が盛んに作刀を続けます。
銘鑑で手掻の包某を調べると室町期だけで90人を超え、包某以外の銘も多数あり、その繁栄ぶりがうかがえます。

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