新刀打ちおろし

2020年01月31日【ブログ】

IMG_0142
元禄年紀の脇差。
茎にはもちろんのこと、平地、棟、刃先にも刀鍛冶の掛けた鑢がそのままの状態で残る、所謂”荒身”、打ちおろしの平脇差です。
通常はこの状態から研師にまわされ研磨を行いますが、この脇差は元禄年間に刀鍛冶が焼き入れを行ったあと、一度も研磨をされていないという事です。
過去新々刀や、明治、大正、昭和初期の物は見た事がありましたが、ここまで古い物はそれほど多くは残っていないと思います。
刀は茎は研磨を行いませんので刀鍛冶が掛けた鑢は日々目にするわけですが、刀身に掛けられた”鍛冶屋”の鑢を見る機会は少なく、全身押形に残す事に。
茎は未だ光を残しておりタガネ枕もかなり立っていて、押形で銘が鮮明に出せず。全身の鑢目をムラなく摺り取るのは非常に難しい。。特に硬い石華墨を使い低圧で時間をかけて。
もちろん研磨はせずに現状保存を選択します。

映画「燃えよ剣」

2020年01月29日【ブログ】

映画「燃えよ剣」の試写会によんで頂き行ってきました。
公開はまだしばらく先ですが、凄い映画です。

 映画「燃えよ剣」公式サイト

日刀保京都府支部新年入札鑑定会

2020年01月22日【ブログ】

一号 刀

反り浅く重ね厚、庵棟かなり高い。詰んで美しい地鉄。全体に湾れる刃取りで透かすと互の目と丁子の連続。焼き頭が地にこぼれる箇所多数。
地刃が典型的助直だと思うが棟の高さがどうしても気になる・・・。助直、数も含め普段あまり詳しく見て来なかったので棟の状態がイメージに無い。
重ねが厚すぎるが棟をとる。 言之進照包と入札。
それにしてもこの刀は良い研ぎにかかっている。上手い下地。もちろん仕上げも。

 

二号 刀

少し反る。幅広。平地鎬地とも細かい。中直刃細目。肥前の匂い口。帽子の返りが少し広い。
初代か二代かの確実な見分け方はないものか。。
幅広で慶長スタイルと判断。帽子も力強さと捉える。
初代忠吉と入札。

 

三号 脇差

華やかな丁子乱れ。匂い口は締まる。帽子は横手から整い丸。鎬地柾。映る。
焼き頭は華やかだが刃中の働きが少なく、紀州石堂の特徴顕著。
備中守橘康広と入札。

 

四号 短刀

少し幅広め。長さとのバランスは良い。少し反る。間を置く大きめの互の目。帽子の返りを焼き下げ、断続的に棟も焼く。飛び焼きもあり皆焼風。
地色や全体の雰囲気から広賀かと感じるが、姿がいつもとは違う。というか、一見広賀にも見えるが雰囲気が違うという方が正しいか。
しかし他の選択肢を持たず。伯州広賀と入札。

 

五号 短刀

無反り。重ね厚。若干ぽってりとしてフクラ先枯れ気味。と書くと、その印象が強くなるが、次の6号が完璧過ぎてそれが目立つだけか。
中直刃で返りを少々長く焼き下げ。返りの幅少し広め。
末備前の典型だと思う。その中で誰かは分からず。祐定と入札。

 

六号 短刀

小ぶり。重ね厚。少し内反り。中直刃。匂い口締まり気味だが柔らかい。帽子は五号と同じ。美しく詰む地鉄。焼き出し付近から返りの先に向かい映る。
地刃姿全て完璧な短刀。後で分かるが茎も完璧だった。
大きさから、祐定より少し古いのではなかろうか。忠光と入札。

 

国入り



通り

 

一号 やはり助直ですか。後で思うとこれは棟をとるべきではなく、出来を優先すべき。
五号、通り?!なんと。。青江?いやそんなに古くない。二王、匂い口が全然違う。備後かぁ。全く思わなかった。あぁ驚いた。
三原で短刀に馴染み無し(個人的に)。貝三原も何度か研いだが出来を把握しておらず。
めったに見ないがせっかくなので辰房にしてみよう。と言っても刀工名が浮かばずスマホでしゃかしゃか。
備後辰房光重と入札。

 






 

一号 刀  近江守高木住助直
二号 刀  肥前国住近江大掾藤原忠廣
三号 脇差 紀伊国康綱
      寛文六年正月吉日
四号 短刀 冬廣作
五号 短刀 備州三原住正久
六号 短刀 備前国住長船与三左衛門尉祐定
      天文二年八月吉日

二号は二代でした。初二代をほぼ完全に鑑別出来るようになったら楽しいと思う。
四号は冬廣でした。なるほど納得です。冬廣は数はあるはずですが、たまたま見る機会が少なく来ていて大変勉強になりました。
五号は貝三原だそうです。後で思うと姿の違和感はそれだったのかもですが、大変微妙なので入札でそれを取るのは難しい。
六号は完全短刀。

2020年01月14日

『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』

奈良、春日大社さんの国宝殿に於きまして、『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』が開催中です。 私も古伯耆には大変興味があります。特に展示中の有綱(粟津家伝来)の太刀が大好きで。 展示は前後期入れ替えありです。  展示リス…

奈良、春日大社さんの国宝殿に於きまして、『最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展』が開催中です。
私も古伯耆には大変興味があります。特に展示中の有綱(粟津家伝来)の太刀が大好きで。
展示は前後期入れ替えありです。
 展示リスト

詳細はHPをご覧ください→ 最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展

もう一つ短刀の全身押形を描く

2020年01月12日【ブログ】

IMG_3949
鎌倉末期
強く、大変良い地鉄。刃の錵も美しく、金筋多数。
前掲短刀に続き名短刀です。