高天神兼明

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短刀、銘 兼明
     高天神(高台寺蔵)

24回目。
高天神兼明は美濃より遠州に移住した刀工で、室町時代中期から末期にかけ同地にて複数の同銘工が作刀しています。
駿遠豆三州刀工の研究(日本美術刀剣保存協会静岡県支部発行)によると高天神鍛冶の作刀は、高天神城への武器供給が主であり、よって作風も実用本位の物が多かったようです。
銘は、高天神と兼明を表裏に切り分けるものや、高天神とのみ切る作品もありますが書体は多様で、銘による代別判定は難しとの事。
本短刀は区を若干送るも焼きは微妙に焼き落とし刃の働きも少し硬く感じられますが、茎味は良好です。
由緒は調査中との事ですが、22回目に掲載させて頂いた木下勝俊所用の薙刀同様、どの様な歴史を辿ったのか興味のそそられる短刀です。

高台寺
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